■ 投稿レビュー アドベンチャー 52
幻想の城-Schloss der fantasie- Nightmare+SnowWhite 赤い青春 GHOSTKILLER EdEn
星空のリコルド スーパーフックガール外伝 まい、ルーム セブンテットクロス ブラコン女子の結婚

【 幻想の城-Schloss der fantasie- 】

幻想の城
レビュワー [ シュン ]
ジャンル [ ファンタジー系ホラーゲーム(主人公選択式) ]
作者 [ N.N. さま ]
容量・圧縮形式 [ 98MB・ZIP ]
制作ツール [ RPGツクール VX Ace ]
言語 [ 日本語 ]
備考 [ 一部流血表現や脅かし要素があります(紹介ページ「概要」より) ]
配布元 ダウンロード先

やっぱり、この現実が幻想なのでしょうか・・・。

 『幻想の城』のリメイク版となっているこの作品。やはり救いの無い話で、どうもやるせない気持ちになる作品です。
リメイクにより新しい話が追加されているので是非前作をプレイすることをオススメします。

 森に連れてこられた少年Lは
 聞き覚えのある音に誘われて不思議な洋館に辿りつく
 そこで出会った女性は、どこか懐かしい匂いがした……
(紹介ページより抜粋)

 探索ゲームなのは前作と同じです。一部謎解きもそのまま残っています。また、ルートが増えてエンドの種類が6つになりました。
基本的にアイテムは装備しないと使えず、また目隠ししないと進めない箇所もあります。
ルートの進行状況は1つのセーブデータにしか保存されません。そのため全てのエンドを見るためには6周する必要があります。
また、特定のルートは選ばないままでいると進めなくなる場合もあるので全てのエンドを見たい場合は注意しておきましょう。
最後に見られる「夢」も合わせてご覧ください。

幻想の城 幻想の城

 言いたいことは・・・まあリメイク前と大体同じですね。相変わらず救いの無い話です。
こうなることは生まれる前から決まっていたのか・・・改めてそう思います。
新しい話が追加されても根本的なところから話は動かず、結局は悲劇です。ご注意の程を。
特に最後のルートにおける最後の展開、「結局最後はこうなるのか・・・」と思ってしまいました。うーん・・・。


 管理人コメント

3年のブランクがあるリメイクということで、謎解きは丸々変わっています。グラフィック面でもマップチップ丸出しだった前作から大幅なリメイクが入り、美しく残酷な物語を見た目から盛り上げてくれます。
ただ、そのリメイク面が仇となった箇所も見られます。1つ目は、メニュー画面の見づらさ。「ぼやけた箇所が選択」ということに気づかず、タイトルの時点で戸惑ってしまいました。
もう1つは、リメイク前では自動で使用してくれたアイテムが装備式になった点。なおかつ、新要素として入っている「長い布」も、わざわざ装備画面から付け外しする必要があります。正直言って、この点だけはリメイク前のままがよかったなぁ…と感じています。

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【 Nightmare+SnowWhite 】

Nightmare+SnowWhite
レビュワー [ シュン ]
ジャンル [ 童話、ファンタジー、微ホラー ]
作者 [ 爽 さま ]
容量・圧縮形式 [ 260MB・自己解凍方式 ]
制作ツール [ RPGツクール VX Ace ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 ダウンロード先

話の真実を知っても、幸せな結末になるとは限らない。

 まず最初に、この作品は完全なハッピーエンドが存在しないことを伝えておきます。
これが作者の意向なのでしょうが、だとしても少しくらい救いがあっても良いような気がします・・・。
それでも良いなら覚悟してプレイしてみてください。それだけの作品では無いと思っています。

 「白雪姫」の写本を探しにとある図書館へやってきた主人公、エリック。
ここであることをするために来たのですが・・・そこまでには困難が待ち受けてきます。
そしていざ白雪姫の世界に入ったエリックでしたが・・・。

 まず最初に目的である「白雪姫の写本を探す」を行い、その後は白雪姫の世界に入って探索を行います。
特定のキャラに捕まると専用のスチルとともにゲームオーバーになってしまいます。
他にもゲームオーバーになる箇所があり、初見殺しも多いのでセーブデータはこまめに取っておきましょう。
分岐となる箇所は終盤にあり、分かりにくい箇所にもあるので注意して探索を行ってみてください。

Nightmare+SnowWhite

 ただ『白雪姫』を追っていただけだと思ったらこんなことになるなんて・・・。途中で出会う人物たちも何かありそうですね。
最初に言ったとおり完全なハッピーエンドになる結末は1つも存在しません。
一番救いの無さそうな結末が一番マシで、救いのありそうな展開でも結局は救いの無い展開であることにも
この作品の本質が表れているようで怖いですね・・・。
真実を知っても幸せになれるとは限らないことを改めて思い知らされました・・・。


 管理人コメント

「この世界の人間は、自らの人生を一冊の本として持っている」「『本の世界』があり、人気の『本』は連日行列ができる」など、本作独特の世界観の描写は見事です。
しかし、初作のせいか、ちょっとテストプレイしただけで分かるバグがちらほら見える点が欠点です。現在(2017.04.23)では直っていますが、前のバージョンでは、イベントの起きた部屋に再び入ると、ブラックアウトしたままになることさえありました。
現在のバージョンでも、鍵のそばにあるメモが1回しか見れないなど、不具合がちらほら見られます。現在制作中の続編「Nightmare+SleepingBeauty」では、不具合がせっかくの物語を阻害することの無きよう、しっかりテストプレイしてほしいです。

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【 赤い青春 】

赤い青春
レビュワー [ シュン ]
ジャンル [ いじめられっ子が復讐を果たすノベルゲーム ]
作者 [ やみか さま ]
容量・圧縮形式 [ 42.4MB・ZIP ]
制作ツール [ RPGツクール VX Ace ]
言語 [ 日本語 ]
備考 [ 12歳以上推奨 ]
配布元 ダウンロード先

結局、人は自分のことしか考えられないのでしょうか。

 選択肢無し、キャラの操作無し、1時間程度で終わるノベルゲームです。しかし・・・扱っている題材がとても重いものです。
確かに相手側にも責任があるかもしれない、でもそれが理由にはならないことを教えてくれます。
ちなみに立ち絵やタイトル画面は別の人が描いたものになっています。

 小学校から中学校の9年間いじめられ続けてきた主人公、しとみ。
いじめっ子とは別々の高校に通っているものの、しとみはいずれは復讐を・・・と誓っています。
そんなある日、しとみは悪魔の少女、「イルム」と出会います。
しとみの復讐心を察知したというイルマは復讐の手助けをしようと言ってきて・・・。

 RPGツクール VX Ace製でありながらキャラの操作が無く、完全に読み進めるだけの話となっています。
メッセージが出ていればいつでもセーブロードが出来ますし、メッセージログもありますので基本的なノベル
キャラの操作が無いのでシステムの基本的なことはこれくらいですかね。

赤い青春 赤い青春 赤い青春

 9年間もいじめ続けられた上に家庭での環境も悪く、しとみは完全に心がすさんでしまっています。
どんな気持ちで毎日を過ごしてきたのかは想像に任せるしかないのですが、流石にこれは・・・。
すぐ復讐を果たすのではなく、何かしらの会話があるのが特徴です。
しとみが復讐を果たす際のいじめっ子たちの反応にも注目です。許しを得ようとする人もいれば、一切認めない人も・・・。
結局の所、しとみの取った行動は正しいかどうかは分かりません。結局いじめっ子たちと同じことをしているのかもしれません。
最後の展開を含め、想像の余地がある展開なのでもうプレイヤーに託すしかないのもですね・・・。


 管理人コメント

私は正直言って大嫌いな物語ですが、こういう「いじめっ子への復讐譚をホラーとして描く」物語は、割と需要があります。それこそ、本作のようなインディーズに限らず、真っ当な商業作品として販売されているものさえあります。
そして、そうでもなければ救われない心があることも、何となくなら分かります。
本作は、主人公を正義として描くことすらなく、良く言えば「想像の余地がある」、悪く言えば「描写不足」な展開で進んでいきます。いじめ問題は、世の天才が数々取り組んでも答えが出ない問題であることがよく分かります。

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【 GHOSTKILLER 】

GHOSTKILLER
レビュワー [ シュン ]
ジャンル [ ___それは、誰にも救われない殺人鬼の話。 ]
作者 [ Cinon さま ]
容量・圧縮形式 [ 154MB・ZIP ]
制作ツール [ WOLF RPG エディター ]
言語 [ 日本語 ]
備考 [ 12歳以上推奨 ]
配布元 ダウンロード先

それは、誰にも救われない殺人鬼の話。

 この作品は・・・「悲劇を止められない」といった感じでしょうか。
これはどう表現すれば良いでしょうか。こちらとしても言うことに困ってしまいます・・・。

 メイドとしてとある家に住まわせてもらうこととなった主人公、リフィア・アルベノース。
しかし、この家で殺人事件が立て続けに起こるようになります。
彼女はこの家で何を見るのでしょうか。そして、彼女は何者なのでしょうか・・・。

 謎解き無しの探索ゲームであり、フラグで話が分岐するタイプの作品です。
難易度は高め。普通に進めてもフラグが足りずEND4に到着することは出来ません。
まずEND1を回避しなければなりませんが、全くのノーヒントのアイテムを手に入れなければなりません。
しかも必要なフラグは序盤からある上に時期が進むと手に入らないアイテムもあり、かなりの難問になっています。
あまりにも難しいため、自分は作者にヒントや答えを聞きに行きました。はっきり言ってそうでもしなければ全てのエンドは見られないでしょう。
全てのフラグを立てると特定の場面で変化が出るのでそれを参考にしながら進めてください。

 はっきりいって、エンドはどれも厳しいものばかりです。そもそも殺人事件を止めることは出来ず、話全体としても厳しい展開が続きます。
一番良いエンドであるEND4ですら・・・「それでいいのですか!?」と思ってしまうような展開です。
果たしてこれで解決できたのでしょうか・・・。それは本人以外には分からないでしょう。


 管理人コメント

本作の攻略が難しいのは、公開されたヒントが皆無(作者様HPですら!)な点もありますが、周回が面倒くさいという詰めの甘さもあります。
ENDを迎えるにしろ、F12でリセットするにしろ、20秒くらいの飛ばせないタイトル演出を見ないと再プレイができないのです。
カギとなる箇所は、最初の最初からプレイヤーの目の前にありますが、それを解明するアイテムは全くのノーヒント。マップも無闇に数が多いため、「手当たり次第」ですらクリアは難しいかもしれません。

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【 EdEn 】

EdEn
レビュワー [ シュン ]
ジャンル [ 光と影の探索アドベンチャー ]
作者 [ なしのもの さま ]
容量・圧縮形式 [ 4.84MB・ZIP ]
制作ツール [ WOLF RPG エディター ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 ダウンロード先

光と影が入り混じるこの場所で少女は脱出を目指す。

 まずこの作品はセリフや文章が存在せず、BGMもありません。音は必要最小限の効果音くらいしかありません。
ストーリーもあって無いものであるためあらすじは省きます。

 この作品は主人公の少女を操作して建物からの脱出を目指すものです。
途中仕掛けを操作して扉を開けたり物を押して道を作ったりする場面があります。
光と影を利用した仕掛けが特徴的で、ちょっと考えないと進めない箇所も用意されています。
途中出てくる誰かと蜘蛛・・・何者かは明かされません。協力者なのか、それとも・・・。
情報が少ないだけに語れることも少ないのでその辺は想像で補うのが良いと思いますね・・・。


 管理人コメント

本作はセリフがない分、動きと仕掛けで見せてくれる作品です。
光を避けるように動く蜘蛛、光を当てることで動く仕掛け、追跡者と思わせておいて、逆に逃げるように動く「誰か」…。その謎は、ほとんど語られることはありません。
プレイ時間も手軽ですが、終盤にはメモ(もしくは記憶力)が必須の謎解きがあります。攻略ページはありませんが、直感的に行けば解けるはずです。

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【 星空のリコルド 】

星空のリコルド
レビュワー [ シュン ]
ジャンル [ 記憶を巡る双子の小さな物語 ]
作者 [ 生米 さま ]
容量・圧縮形式 [ 77.3MB・ZIP ]
制作ツール [ RPGツクールVX Ace ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 ダウンロード先

強い絆で結ばれた双子に待っている記憶の真実とは。

 一見すると双子の小さな冒険談のようにも見える作品。それは間違いであり、実際はとある記憶を巡る話です。
その記憶ははっきり言って衝撃を浴びるものです。この世界観からは一見して想像も出来ないほどの・・・。

 ステラとノッテは双子の兄妹。二人は強い絆で結ばれています。
12歳の誕生日、二人は町の外へ出てかつて行ったことのある丘へ向かうことになりました。
しかし・・・そこに待っていたのは過去の記憶と真実。それは一体どんなものなのでしょうか?

 双子が町や森を探索しながら記憶にある丘を目指す・・・というのが目的です。
ちょっとしたミニゲームも用意されており、ゲームオーバーになる場合もあります。
注意点としては、特定のアイテムを手に入れたりするのにしっかり探索を行うのが重要になります。
何も関係無さそうな箇所にもあるのでしっかり調べてください。ある情報も必要になってきます。

星空のリコルド

 真実が判明した時は本気で驚きました。まさかそんな事態になっていたなんて・・・。
2人が住んでいる「ようせいのまち」には人間がステラとノッテしかいないのも奇妙です。
途中出会うリコルドというネコ(?)にも注目です。実はとっても重要なキャラなのですよ。
ラストは・・・「ちょっと悲しいけど後味は悪くない結末」とだけ言っておきましょうか。感動物です。


 管理人コメント

記憶と世界の真相については、序盤から香る程度には匂わせてくれます。しかし、ある程度予測がついても、真相を浴びせかけられる瞬間は、確かに驚きます。
これは、ステラとノッテら登場人物を本当に可愛らしく描いているからなせる業です。
ゲーム性としては、中盤のアイテム集めと終盤の追いかけっこだけの短編です。中盤のアイテム集めで往復を減らすため、序盤の街中は徹底的に調べておきましょう。

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【 スーパーフックガール外伝 -for Smile Giving Birthday- 】

タイトル画面
レビュワー [ 赤松弥太郎 ]
ジャンル [ リソース管理型アドベンチャー ]
作者 [ Qpic クスト さま・他 ]
容量・圧縮形式 [ 100MB・ZIP ]
制作ツール [ SMILE GAME BUILDER ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 ダウンロード先

ハマリ度:7 グラフィック:8 サウンド:9

誰のためなんて言うつもりもなくて 最大限努力したしるしを

 スーパーフックガール外伝、公開から一週間が経ちました。
 「あの2人のスピンオフが、ゆっくりじっくり楽しめるんだろうなぁ~」と胸ときめかせていた皆さん、
 「アクションは苦手だけど、アドベンチャーだったらやります!!」と期待を膨らませていた皆さん、
 いい夢、見られましたか?
 Welcome back to Super Hook Girl's World!!(じごくへようこそ)
 「楽しい……タノシイ……」と涙しながらプレイする、あの記憶がアドベンチャーでよみがえる!

 「でも、今回はどうせ探索アドベンチャーでしょ? 前作みたいなことにはならないでしょ?」と思ってましたさボクも。
 何がキツいのか。またしても時間制限ですよ。
 とはいえ、今回はリアルタイムじゃありません。本作では行動するたびに作中の時間が経過するのです。

\カチッ/
マップを1つ移動するだけで5分経ってしまいます。

 与えられた猶予は、8時間。その間にししょーの誕生日プレゼントをかき集めねばなりません。
 たっぷりあるじゃないかヨユーヨユーと思っていると、時はあっという間に過ぎ去っていきます。

 家から街に降りてくるまで、子どもの足だと15分
→おばあちゃんに事情を説明するだけで5分
→お使いのせんべいを買いに行くまでに10分
→寄り道もあって、買って帰ってくるのに20分
→編み物を教えてもらい、マフラーを編み上げるまでに2時間……

 いかにフックが素晴らしい発明品か思い知らされます。フックさえあれば20秒で街に出られるのに!
 ↑みたいに、依頼を受けて一つずつ終わらせるやり方では、16にも上る依頼はほとんど遂行できません。掛け持ちが必須になります。
 しかし本作には掛け持ちできるサブ依頼と、掛け持ちできないメイン依頼があります。
 マフラー編みはメイン依頼なので、これを終わらせるまで、他のメイン依頼は受けることができません。
おねーちゃん、依頼を解決しに行こ?
 このとおり、よくできた妹にたしなめられてしまいます。

 幸い、フックちゃんのステータス「こんじょう」を上げることで、編み物の時間は30分にまで減らせます。
 そう、本作には育成要素もあるのです。
 依頼を完了させるとプレゼントの他にステータスも上がるので、こなす順番も大切になってきます。
 しかし、どれほどステータスを上げようと、マップを切り替えるたびに5分、依頼を受けるたびに5分、ものを調査するたびに5分かかるのは変わりません。
 さらに本作、当然のように時限イベントが存在します。
 どうやって効率よく依頼を受け、終わらせるか、複雑きわまる巡回フックちゃん問題を解くのが本作の主旨です。
 意識してハイスコアを目指さない限り、エンディングが変わるAランク以上は望めません。

 相変わらず、見た目に反してガチの高難度ゲームです。もうタノシイったらありゃしない。
 「ゲームの基本はリソース管理、Aボタン連打ゲーなんかお呼びじゃないんだよ!」という皆さんには、うってつけの一品です。
 ルート構築で1秒を削り出す、前作のハードかつストイックな面白味、突き詰めたくなる快感を、アドベンチャーゲームでよく再現しています。

 しかし本作は、いくらなんでも狙った面白さと、ゲームシステムが食い違っているように思えてなりません。
 前作のレビューを見れば、リトライのしやすさ、プレイ時間の短さ、タイムアタックへの意欲を引き出す会話イベントといった各要素が、高難度死にゲーという主旨と噛み合っていたからこそ評価されていたことがわかるでしょう。
 本作もまた、何度もリトライを要求するゲームですが、それにしてはプレイ時間が長い。
 こういう時間管理型のゲームは他にもありますが、ほぼ全てクリック形式か、選択肢形式です。
 3Dマップの箱庭感や歩く楽しさを追及するスマゲビと、本作の時間管理は、噛み合っていないと言わざるを得ません。

ライヴァさん
 また、本作の新キャラ・ライヴァさんからせっかく教えてもらった調べるコマンドですが、実際罠要素なので騙されちゃダメです。
 ライヴァさんの明日はどっちなんだ……フックちゃんからは「ししょーの次にすごい人」って最高級の評価をもらってるのに……本作だけでも色々不憫属性つきまくって……
 せっかくの姉妹の漫才が見たいのはわかるんですが、貴重な5分を使ってステータスを1上げるより、さっさと依頼を終わらせてボーナスのステータスアップを狙うべき場面の方がはるかに多いんですよね。
 前作ではちゃんと怪しいところに会話が仕込んであり、「こんなところにまで!?」という驚きがあったのですが、本作は「なんでこんなところに?」という疑問が先に立ちます。
 そして最大の難点は、スマゲビ最大の問題点。リロードができないんですよスマゲビって。
 「あれ、F12が効かない? 最近はF5だったりするんだっけ?」などと右往左往する必要はありません。そんなものは無い。
 一度ミスするたびに、ゲーム終了→(2~3秒待つ)→ゲーム起動し直し、という手間がかかってしまうのです。
 色々と疑問点が多く、いくらししょーがメガネだからって、点数としては高評価はつけられません。残念なところですが。
 リセットがあればだいぶ違うんだけどなぁ……頼みますよスマイルブームさん!

 ええ、ししょーはメガネでしたけど、それが何か?
 前作・前々作とまるでしゃべらなかったフックちゃんとししょーですが、本作ではよくしゃべります。それだけでも一見の価値ありです。
 特にフックちゃん。想像以上に頭の悪いことしゃべってて衝撃的でしたよ。素顔はこんな子だったのね。

フックちゃんの初期ステータス ちのう0

 だってほら、ステータスにもちのう0って書いてあるし。
 ってちのう0!? さすがにマズくない? 高原日勝はおろか、ヤン・ファン・ライデンをも下回ってるんですけど。


 管理人コメント

本作をプレイしていると、前作およびRPGツクールやウディタのようなリトライのしやすさが、SGBでは疎外されているのが、本当に難点となります。
そして、もう一つSGBの仕様として難点となるのが、パッドのボタン設定。RPGツクールやウディタとは異なり、2ボタン=決定・1ボタン=メニューという割り振りになっています。しかも、オプションによる設定変更もできません。
同じSGBを使っていた「私はここにいます」でセーブ不可に設定され、操作の違和感が重荷になりにくい短編作品になっていたのも、この操作周りの至らなさが原因ではないかと邪推してしまいます。

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【 まい、ルーム 】

まい、ルーム
レビュワー [ シュン ]
ジャンル [ 身勝手な人達の物語 ]
作者 [ まゆげ さま ]
容量・圧縮形式 [ 99.4MB・ZIP ]
制作ツール [ ティラノスクリプト ]
言語 [ 日本語 ]
備考 [ 15歳未満禁止 ]
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全く、身勝手過ぎて困ってしまいますよ・・・。

 まゆげさんの作品も久々なのですがこれは・・・中々に衝撃を浴びましたね。
「身勝手な人達の物語」というのは『ふりーむ!』の紹介ページにある一文です。
その言葉に偽りはありません。しかし、最初は普通に日常を綴った話です。その理由は・・・?

 マイとメルは仲の良い双子。
最近体調が悪く、部屋に篭りきりのマイのために今日もメルは部屋を訪れる。
(紹介ページより抜粋)

 あらすじからも「どういう話だろう?」と思われますが・・・まあ進めてみれば分かると思います。
選択肢は分かりやすく、普通に進めていればEND1に辿り着けるのではないでしょうか。
実はそれが罠。END2と3が衝撃的な展開です。ちょっと・・・どういうことですか・・・!?
条件を満たすと「彼の話」を読むことが出来、そこからが本番。
詳しい話はネタバレになるので伏せておきますが、何故こういう話の構成にしたのか分かる内容です。
「身勝手な人達の物語」・・・それが話の根幹・・・と言っておきます。

 「EXTRA」にはとあるキャラの視点の話やキャラ紹介などを見ることが出来ます。
その中にあるIF話は本編のシリアスをブッ飛ばすほどのコメディな展開の話となっています。
そういえばこういったコメディな話も得意な作者でした。こういう話もある辺り作者の本気が見て取れます。
それでもこの作品の本編はシリアスであることをお忘れなく。


 管理人コメント

本作はEND1,2,3をすべて見て、「4つ目のルート」を見ないと、話の真相が分からない仕組みになっています。
マイとメルの立場も、2週目以降に出てくるメルの悩みも、そもそも話の舞台設定すら、「4つ目のルート」で初めて明かされる仕掛けになっています。
END1が見れた方ならコンプリートは楽なのではないでしょうか。逆に、何度プレイしてもEND3に行ってしまう方は、ホームページの攻略を見てでもコンプリートしてください。
「4つ目のルート」を見ておかないと、本作は評価できません。

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【 セブンテットクロス 】

セブンテットクロス
レビュワー [ シュン ]
ジャンル [ 微ホラー探索ゲーム ]
作者 [ 皐月の夢 さま ]
容量・圧縮形式 [ 107MB・ZIP ]
制作ツール [ WOLF RPG エディター ]
言語 [ 日本語 ]
備考 [ 12歳以上推奨 ]
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この刑務所には、誰にも知りえてはいけない何かが隠されている。

 今回はホラー探索ゲームでの参加となりました。女性主人公で男性キャラばかりですが恋愛要素はありません。
舞台はとある刑務所。脱出を図る内に、ここで隠されている「秘密」を探すことになります。
果たしてその秘密とは・・?囚人たちの過去も明かされていきます。

 大学生の主人公、ユシアは警察官を目指しています。彼女はある時、殺人鬼の殺害現場を目撃してしまいます。
しかし・・・その殺人鬼と間違えられ、冤罪で刑務所へ投獄させられてしまいました。。
そこで出会うのは個性的な囚人たち。ユシアは刑務所での生活の中彼らと交流します。
しかし・・・この刑務所には何か秘密があるようで・・・?

 刑務所にて探索を行いながら謎解きにも挑戦することとなります。
紹介ページには攻略もあるので詰まることは無いはずです。
エンド分岐には「とある人物の協力」と「幽霊を助けた回数」と「最後の選択肢(ルートによる)」で分岐し、バッド3つ、ノーマル、ハッピーの計5つです。
相変わらずバッドエンドは悲惨で、ハッピーエンドは幸せな結末なのですが、ノーマルエンドもこれはこれでありですね。
全ての謎が明らかになり、その後の描き方が鮮明なハッピーエンドを最後に見るのをオススメします。

 囚人たちの過去はどれもこれも重いものばかり。それが明らかになった時のユシアの反応にも注目です。
特に詐欺師のキースは一段と重い過去を背負っています。また彼は操作キャラにもなる場面があり、もう一人の主人公といった感じです。
ユシアにも心境の変化があるみたいです。但し、それがはっきり分かるのはとあるエンドのみ。
そのエンドのみ見られるスタッフロールには一枚絵も用意されています。是非ご覧ください。


 管理人コメント

謎解き要素や枝分かれのためのフラグ管理は多数ありますが、ホームページにほぼ答えなヒントがあるため、難易度はそれほど高くはありません。
主要キャラ(顔グラのあるキャラ)は、どれも個性的で重い過去を背負っています。話を進めていけばいくほど各キャラの深い設定も語られていく仕掛けになっています。
一部のENDは、序盤からフラグを立てないといけないので、コンプリートする場合は必ずセーブを取っておきましょう。各ENDのスチルはクリア後のおまけで閲覧できるため、(絶望的なBAD ENDを含めた)コンプリートも苦にならないでしょう。


(補足)
2022.04.24:ダウンロード先を変更

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【 ブラコン女子の結婚 】

ブラコン女子の結婚
レビュワー [ シュン ]
ジャンル [ 大好きが悪化してブラコンになった女子が頑張る恋愛ADV ]
作者 [ シェリア さま & 牛込リサ さま ]
容量・圧縮形式 [ 111MB・ZIP ]
制作ツール [ LiveMaker ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 ダウンロード先

いくら恋愛も学校も自由といってもこれは・・・ね?

 『コミュ障女子の告白』のキャラも登場する、男性主人公のフルボイス乙女ゲーとなっています。
それにしても主人公が可哀想で・・・。不憫な体質なのでしょうか?
あと皆暴走し過ぎですよ・・・。ちょっとは自重したらどうですか!?

 ここは、全国でも有名な名門校【よくばり高等学校】
 生徒や教師の自由を尊重し、
 マイペースに励む、自由な校風が特徴的。

 そんなフリーダムな高校に在学中の千彰は、
 同じ学校に通う幼馴染みの桜に10年片想いをしていた。

 ヘタレで奥手な千彰は告白も出来ず、
 シスコン絶好調な桜の兄に毎日いびられ、
 ブラコン一直線な実の姉に毎日構われ、
 とても平和な日々を過ごしていたが……?

ブラコン女子とヘタレイケメンのラブコメディ♪(紹介ページより抜粋)

ブラコン女子の結婚

 ・・・とは言うものの実際の所コメディ部分が勝っているような・・・そんな作品です。
千彰以外は変なキャラばかり。特にあの教師2人がインパクト大です。よく教師になれましたね・・・。
本編中選択肢は1つだけなので全てのエンドは楽に見られます。
全てのエンドを見ると後日談、フリートーク、コンプスチルを見ることが出来ます。

 後日談も色々用意されていて笑いました。特に1つカオスな展開のものが含まれています。
「もうあの2人が付き合えば良いよ!(注:千彰と桜のことではないです)」と思ってみたり。
コンプスチルは良かったものの「一生実現しないでしょうね・・・」と思ってしまったり・・・。
今回もあの人の暴走(?)が見られたのは良かったですね。


 管理人コメント

前作『コミュ障女子の告白』と同じく、本作の登場人物もバカばかりです。
こんなおバカな物語でも、しっかりとしたフルボイス、恋愛ドラマとして必要な部分はしっかりと抑えていると、短いながらも楽しめる作品となっています。
ただ、それでメインの千彰と桜の恋愛と応援できるかというと…シュン氏も「もうあの2人が付き合えば良いよ!(注:千彰と桜のことではないです)」と言っている通りですね。


(補足)
2023.06.28:リンク先を変更

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