■ 投稿レビュー アドベンチャー 41 | ||||
フィッシュ・フックは涙しない | レムレスブルーの午前2時 | Distortion Dream ユガミユメ |
怨恨ヴィーゲンリート -少女の審判- |
夜の路地裏案内 |
七月革命 | 一寸童子 | かみさまの心臓 | 白はこの魔法使い | クロウルの洒落竜頭 |
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レビュワー [ シュン ] ジャンル [ 巡り合いをテーマとした中編探索アドベンチャー ] 作者 [ トウヤイユキ さま ] 容量・圧縮形式 [ 204MB・ZIP ] 制作ツール [ WOLF RPGエディター ] 言語 [ 日本語 ] 配布元 ![]()
皆の運命も、釣り針に釣られてしまうものなのでしょうか。
「フィッシュフック」・・・直訳すると「釣り針」。タイトルの意味は正直良く分かりませんでした。
その答えは是非、最後までプレイしてもらって確認して見ましょう。きっと納得するはずです。
ここのサイトはこの作品以外にも探索ADVを出しているので興味があるなら是非。
温泉旅行に向かう途中、目的地と違う場所に到着し、更に見知らぬ森に迷い込んだ槙埜ジンと櫻井チシヤ。
仕方無く森を散策していると発見したのはとある屋敷。中に入って探索しているうちにキヨという少女に出会います。
キヨの誕生日プレゼントを探している内に明らかになる真実とは一体・・・?
一方で別の世界では被り物をした謎の男と白髪の少年がある業務をこなしていました。
現実の世界とどういう繋がりがあるのでしょうか。過去に何かがあったようですが・・・。
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この作品の最大の特徴は、最初にある探索・脱出が終わってからもまだ話が続く、ということです。
別キャラの視点となり、更に探索が続きます。その後再び最初の2人(ジン・チシヤ)の視点に戻り、真相へ近づいていく・・・という流れです。
謎解きや追いかけっこの要素も用意されています。なお、ゲームオーバーになるのは追いかけっこの部分だけです。
謎解きは特に難しく、明白なヒントの無いところで詰まる可能性も。実際自分も屋敷の最初の謎解きで詰まってしまいました。
ノーヒントでは手がかりも無く、紹介ページにあるヒントを見てもピンとこない謎解きもあり、かなりの難問だと思います。
エンドは2種類。分岐は終盤の終盤にあり、1つはあんまりな展開(バッドエンド)、もう1つは救いが見える展開(ハッピーエンド)です。
間違ってもバッドエンドを後に見ないように。当然ハッピーエンドを後に見ましょう。
ハッピーエンドでも皆が救われた、ということではありませんが、とりあえずは未来に向かって歩め出しそうな、そんな展開です。
外伝も制作中とのことで楽しみにしています。
しかしあのキャラこのキャラの過去や真実は痛々しくて見ているこっちも辛いです。
特に終盤、チシヤ視点になってからのあの過去と真実は衝撃を浴びました。
あの女子生徒も報われなかったのでしょうね・・・。どうしてこうなってしまったのでしょうか。
それに良かれと思っていたことからああなってしまったと考えると、人間って本当に恐ろしいです・・・。
意外な所でキャラの繋がりがあり、正に「巡り合い」の物語でした。人間って本当に凄いです・・・。
管理人コメント私も、やはり序盤の机のスイッチの謎で詰まりました。手がかりとなる記号が、○×△や♂♀などの明確なモチーフが無いグチャグチャの線にしか見えない上に、メモも正しい方向に回転させないと全く役に立たない始末。オマケに、作者様HPには全くヒントが無いときたものです。
その他にも、探索の導線が分かりづらい場面が多くあり、かなり攻略に手間取ります。
ただし、その中で解かれていくストーリー上の仕掛けは、いい意味で驚きの連続です。中盤で「きれいに終わったなぁ」と思ったら、いきなり別視点で再開…という2段構えにも素直に驚きました。
- (補足)
- 2022.10.16:ダウンロード先を変更
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レビュワー [ シュン ] ジャンル [ 真夜中の午前2時、幽霊に恋をする少年愛ADV ] 作者 [ けんこうランド(心太 さま) ] 容量・圧縮形式 [ 186MB・ZIP ] 制作ツール [ LiveMaker ] 言語 [ 日本語 ] 備考 [ 15歳以上推奨 ] 配布元 ![]()
午前2時の邂逅。その出会いと秘密は少年たちを動かす。
物語の伏線やミスリードが巧みで、グラフィックや演出も良し、ストーリーの進捗に応じたタイトル画面の変化・・・など完成度が高い作品です。
ここまでプレイヤーを騙せる作品も珍しいのではないでしょうか。
同性愛表現はあるものの、特に気にすることなく物語を楽しめます。
「BLというよりは友情以上恋愛未満の関係となっておりますので少年愛表記となっております。」(ふりーむ!の紹介ページより、脱字修正)
とあり、同性愛表現に加え軽度の流血表現もあるなど少々人を選びます。その辺はご注意を。
「真夜中の午前2時、幽霊に恋をした。」
7月の半ば、ある一人の天才が消えた。
中高一貫男子校に通う中学3年生の少年アオイ。
午前2時に桜の木の下で出会った不思議な少年、ヒナタ。
二人は密会を通じ惹かれあっていくが、お互いにある思惑があって――。
「――『アオイのハートを手に入れて』
これがレムレス・ブルーを手に入れる唯一の方法らしい」
生きてるものは不老不死に、死んでしまったものは蘇るという
幻の存在『レムレス・ブルー』とは
消えてしまった天才、アカネの真実とは――(紹介ページより抜粋)
まず驚いたのは「アカネ」でしょうか。その正体はネタバレになってしまうのですが、確実に騙されることでしょう。
いや・・・あの名前を見たら誰でもそう思ってしまいますが・・・巧みなミスリードです。
他にもイツキという少々生意気な探偵少年やサクラという少々訳ありなメガネ先輩も登場します。
彼らにもネタバレ必至の真実や過去が隠されています。
一応コメディっぽい展開もあるのですが、ほぼシリアスな話です。それも本気で心にクるので覚悟しておいてください。
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この作品は大まかに3つのストーリーに分かれており、幾つかのチャプターで話が区切られています。
選択肢を正しく答えれば新しいチャプターが開放され先に進める、という作りになっています。
選択肢だけでなく、部屋を調べて脱出(本当にクリックで調べる)したり、シチューの材料を探しに行く、といった要素も。
全く同じ選択肢から正解を当てるなど、難易度は少々高めですが作中にヒントコーナーがあり、サイトにも攻略情報があるので参考にしてみましょう。
最後に待ち受ける「レムレスブルー」の謎と予想外の真実、そして後日談。最後まで目が離せない展開に注目してください。
「実際に見てもらわないと作品の良さが分からない」と言うより無い作品です。それほどネタバレが多く、ここでは語れないことが多いのです。
とりあえず自分が言えることは「決して先入観を持ってはいけない」。これが重要だと思います。
同性愛表現に関しては気にせず進められるレベルではあるものの、結構直接的な表現があるので苦手な人は注意してください。
この要素に加え、男性キャラ(しかも少年)ばかりで女性キャラはシルエットすら無いという点から、女性向けの作品ではありますが、ストーリーそのものは十分万人受けするものです。
謎を解き明かし、少年たちを正しい道へと歩ませることが果たして出来るでしょうか・・・。
管理人コメントシュンさんのレビューを読むと、アオイが常にぶりっ子ポーズなのも、何らかの意味がありそうで、序盤から油断できません。
いきなり「フラット」の「たたみかけモード」みたいな好感度システムが出たり、コメディ要素が調子を狂わせてきますが、それさえも、終盤のネタを盛り上げるために意図されたのではないかと、どんどん疑心暗鬼になるストーリー運びになっています。
それだけ、ネタバレの出来ない衝撃に全てが込められた作品です。しっかりと読み進めて下さい。
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レビュワー [ シュン ] ジャンル [ 悪夢の世界に引き込まれるネガティブホラーアドベンチャー ] 作者 [ SilverHearts さま ] 容量・圧縮形式 [ 7.75MB・自己解凍方式 ] 制作ツール [ RPGツクールXP ] 言語 [ 日本語 ] 備考 [ 15歳以上推奨 ] 配布元 ![]()
夢か現(うつつ)か、歪んでいるのは一体どっちなのでしょうか?
いじめ、シカト、不登校・・・更には自殺、被害妄想・・・。
人間の心理や心の闇についての描写が多く、鬱展開も多いので人を選ぶ作品だと思います。
主人公がそのまま心を閉ざすか、それとも心を開くかはプレイヤーの行動に懸かっています。
今見ている世界が歪んでいるのなら・・・夢も歪んでしまうのでしょうか?
優秀な兄と比べられ、学校にも居場所が無く、不登校となってしまった「僕」。
そんな時、彼は歪んだ悪夢の世界へと引き込まれてしまいます。
この世界で起こした行動によっては現実の世界でも影響が出てしまいます。
信じるのも、信じないのもまた1つの道。「僕」は一体どのような道を歩むことになるのでしょうか?
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7日間、夢と現実の世界を探索しながら主人公や周囲の人物の心理が明かされることになります。
夢の世界から出るには特定のアイテムをくずかごに捨てる必要があります。それに応じて「ポジティブ度」が増減していきます。
もし夢の世界で下手な真似をすると・・・現実の世界にもそれが反映され、大変なことが起こってしまうかも・・・?
この学校で自殺した生徒にも会えるかも知れません。また、ある条件を満たすと他人の心の声が分かってしまうことも・・・。
ED数は14。バッドエンドはほとんどの場合主人公が心を閉ざした結果であり、しかも誰の助けも借りなかった結果、というのが多いです。
反対にハッピーエンドは誰かの協力を得て心を開いた、というものが多く、中には意外な人物の助けを借りることも。
トゥルーエンドに当たるED13はかなりの鬼門。あるアイテムを5枚集め、それにより遊べるミニゲームで好成績を取らなければ進めませんが・・・。
そのミニゲームで高得点を取るのはかなり難しく、運要素が凄まじく高いです。何度もミニゲームをやり直すことになるでしょう。
しかしそのエンドは主人公が一番本来の自分を取り戻せる結末になっています。
ずっと孤独で何も出来ないと思っていた主人公。しかし本人が思っていたよりも何も出来ないわけでは無かったですし、一人でもありませんでした。
確かに兄と比べられると「普通」かもしれないのですが、それが・・・何であんなことになってしまったのでしょうか・・・。
所々にボイスも入っています。ナイトメアの「んふふ・・・」は本当に夢に出てきそうで怖いです・・・。
エンドのコンプは中々に難しいですが、タイトル画面が変化する為頑張って見ましょう。
自分は難易度が高い割に腑に落ちない点があったトゥルーエンドよりかは友情エンドや幼馴染エンド、「あの子」エンドの方が好きですね。
最後になりますが、同作者のRPGと相互に「リンクシステム」が搭載されています。そちらも合わせてどうぞ。
管理人コメント序盤の序盤から、胃腸に吐き気とストレス性の痛みが来る表現が多く、やり抜くにはかなりの精神力を要求される作品です。
夢の中・現実世界ともに「理不尽」としか言いようの無い試練が来ます。重要な選択肢となる「下手な真似」も、あるアイテムを持つと自動的に発動するため、迂闊な探索は出来ません。(一応、その「あるアイテム」を持つかどうかは選択できますが。)
14と言う多彩なEDを集めるのは、多彩な選択肢のコンプリート以上に、それまでの「理不尽」を何度も課せられるということでもあります。何度もいいますが、本作をプレイするのは、精神が落ち着いているときにするのをオススメします。
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レビュワー [ Chobi ] ジャンル [ ホラーADV ] 作者 [ 豆丸 さま ] 容量・圧縮形式 [ 247MB・自己解凍EXE ] 制作ツール [ RPGツクールVX Ace ] 言語 [ 日本語 ] 配布元 ![]()
ハマリ度:10 グラフィック:8 サウンド:9
男が言うには、少女の恨みを晴らすために協力しているらしいが……
憎い 憎い
あの子が憎い
あいつが憎い
●したいほど憎い
私を●●したあいつが憎い
憎いのならば
●してしまえ
「?……あれ、私…。」
「やっと、起きたか?」
「ここは怨恨渦巻く仮初の現実。理想の幻想。“怨恨の間”だ。」
「この空間の目的はただ一つ。」
「恨みを晴らすことだ。」
「お前は憎んだ。“誰か”を憎んだ。酷く憎んだ。だからここに連れてきた」
「ここなら偽善者にも法にも縛られることなく思う存分に恨みをはらすことが出来る。」
「まさに最高の楽園というわけだ」
「さあ!恨め!憎め!!●せっ!!そして思う存分恨みを晴らすがいい!!」
「…ぁ……」
「…あのね、無理しなくていいんだよ?」
「ゆっくり思い出して、それから決めればいいよ。」
記憶を失った少女のもとに現れた一組の男女。彼らは少女の恨みを晴らす為、彼女をこの空間に連れてきたといっているが…?
失われた自身の記憶を辿る旅のなか、少女が選ぶのは“赦し”か“復讐”か?
本作は豆丸様が公開されているヴィーゲンリートシリーズの2作目となりますが、前作との繋がりはほとんどないため、単品で遊べる内容となっています。
ゆるす?ゆるさない?あなたが選ぶのは?
このゲームは、『プレイヤーが記憶を失った少女“火威 明(ひおどし あかり)”を操作し、謎の空間の中、彼女の記憶を辿るとともに“復讐相手”をひとりづつ見つけていく』という構成であり、相手を見つけた時に“赦す”か“復讐”するかを選択していくこととなります。
明の記憶を辿っていくにつれ、彼女が復讐相手たちとどのような関係であったか、どういう仕打ちを受けたかが明らかになっていきますが、その経緯をみると、嫉妬や臆病など、彼らの人間の弱さもあったことが分かってきます。完全な悪人でない登場人物たちの有り方が本作の大きな魅力のひとつです。
恐怖を楽しむという意味でのホラーゲームというより、本作はスクールカーストを題材としたドラマをホラーADVゲームとして表現した作品ですが、良質な物語に加えて、展開を邪魔しない程よい難易度のパズル要素やアクション(逃走など)が息抜きとなって、一気に終わりまで遊んでしまう魅力がありました。
また、選曲や演出もねられており、物語を上手に盛り上げていたと感じました。
エンディングの種類は3つですが、特にTrue Endの展開は必見です。
管理人コメントヴィーゲンリートシリーズは、現在、「廃墟の誘引」「少女の審判」「童子の呪詛」の3部作が公開されています。2作目に当たる「少女の審判」は、Jホラー色の強い他2作に比べ、人の内面を中心に描いた作品になっています。
3部作は、登場人物の一部が共通していますが、それぞれ特色もストーリーも独立したものであり、どれからでも楽しめる作品になっています。
本作では、謎の空間を舞台に、あちこちを行ったり来たりするゲームになっています。復讐相手の事情についても、序盤から丁寧に描写され、大抵の場合「復讐する」は選択しづらい描写になっています。それを見てプレイヤーはどう判断するか、自分の気持ちに従ってください。
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レビュワー [ シュン ] ジャンル [ 路地裏から少女を守る!短編アドベンチャー ] 作者 [ 静本はる さま ] 容量・圧縮形式 [ 27.2MB・ZIP ] 制作ツール [ 吉里吉里 ] 言語 [ 日本語 ] 配布元 ![]()
路地裏で起こるちょっと不思議でちょっと危険な物語。
周回プレイを推奨する作品です。それは単に話を進めるだけではなく、伏線が意外な形で張られているのが分かるからです。
登場人物の意外な真実にも注目です。特に主人公の真実を知ってしまうと驚いてしまうかも・・・!?
「僕」(デフォ名:アレックス)は路地裏に住んでいます。滅多に路地裏から出ることはありません。
ある日、一人の少女が路地裏に迷い込みました。どうやら訳ありの人物のようです。
この路地裏では魔女が出没するという噂があります。また怪しい人物が追いかけてくるかもしれません。
「僕」は少女を守ることが出来るのでしょうか。
最初はEND1しか見られません。再び「start」から始めると選択肢が現れ、新たな展開を見ることが出来るようになります。
ある条件下により一度だけぞっとする展開が現れます。これは・・・救いが無いです・・・。
話は短く(1周15分くらい)、分岐も少ないのですぐに全てのエンドが見られるはずです。
4つあるエンドの内、最後のエンド(END4)はその分岐の中から見ることが出来るものです。
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さて、主人公の正体はその最後のエンドでしか明かされることはありません。
これは・・・全く想定していませんでした。しかし主人公に対するキャラの反応から推測できる人もいるのではないでしょうか。
また、話の短さに対して立ち絵の種類が中々に多く、キャラを上手く表現できていると思います。
ED4後の話も心温まる話でした。皆が幸せになれるといいですね・・・。
管理人コメント1周目のENDを見たあとも、分岐は最初の1箇所3方向のみ。そのどれも、奇妙な人々との出会いが待っています。
私は、主人公の正体は大体予測はしていましたが、その正体が初めて明かされたときは、やはりびっくりしましたね。
それほど、演出が巧みに光っている作品です。次回作「ソルナ」は、その演出が別方面にいっている悲しい作品です。こちらも心してお楽しみください。
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レビュワー [ シュン ] ジャンル [ 七月に革命を起こす・・・?短編ノベル ] 作者 [ 静本はる さま ] 容量・圧縮形式 [ 15.5MB・ZIP ] 制作ツール [ 吉里吉里 ] 言語 [ 日本語 ] 配布元 ![]()
ある夏の日に革命を・・・起こせますか?
選択肢無し、3分くらいで終わる掌編ですが、色々と作者のこだわりが見られる作品です。
結構動きのパターンが多い立ち絵、幕間のイラスト、スタッフロール・・・。短編であることがもったいないかも?
夏休みも近い3年の夏。ミライ川は学校の全教室にクーラーをつけようと革命を起こす宣言をしました。
ムカシ田に呆れられつつもミライ川はすぐさま行動に移るのですが・・・。
・・・と後は結果を残すのみと、本当にそれくらいしか語ることが無いほど短い話です。
まあ、結果は予想がつくとは思いますが、いくらなんでも・・・ねえ?
その後にあるオチには笑いました。だったら最初から言えばいいのに・・・いやなんでもありません。
「オマケ」にあるミライ川とムカシ田の紹介は単純ながら的を得ています。スチルも最後のアレが良い感じです。
本当に短い話ですが、作者のセンスというものを感じました。
管理人コメントまさに「勢いだけで突っ切る」が似合う作品です。「日常4コマ」的な表現が多く、深く考えずに楽しめる作品です。
ただ、その「勢い」を楽しめるような演出が所々に光る作品です。演出は作を進めるにつれ巧みになっていきます。詳しくは次のレビューで。
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レビュワー [ シュン ] ジャンル [ ステルス要素付き、童話を題材にしたADV ] 作者 [ 戸塚 さま ] 容量・圧縮形式 [ 19.3MB・ZIP ] 制作ツール [ WOLF RPGエディター ] 言語 [ 日本語 ] 配布元 ![]()
体が小さくても強さは無限大・・・な姫と一人の少年の物語。
体が小さくなった姫とちょっと気が小さい少年が目的のために探索に出掛けることに。
・・・それだけの話ではなく、お使いイベントや後述する「ある出来事」も話に関わってくるようになります。
それにしても意外な真実や展開が結構多くてビックリしました。
ここは人と鬼が対立する世界。長い間戦争状態にあり、人と鬼が仲良く出来る見込みはありません。
いつきという少年はとある村の呉服屋で奉公人として働いています。
祭りの日が近づいているある日のこと。いつきは鈴という体が小さくなってしまった姫と出会います。
やたら気が強い彼女の話によると、鬼の妖術が原因で体が小さくなってしまったようです。
姫を元に戻すため、いつきは鈴と一緒に行動することとなるのですが・・・。
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話自体はほぼ一本道。前半は情報を集めるついでにお使いでお金を稼ぐのが目的で、後半は城に忍び込んでステルスを行うことになります。
お使いについてですが、全くやらなくても先に進めます。但し、ある程度やっておくと後で良いことがあるかも。
目安としては600銭くらいでしょうか。ちなみにお使いは全部で7つあります。
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城に忍び込んでからが本番。見張りに見つからないようにしながら目的地に向かったりアイテムを入手したりします。見つかると当然アウト。
鈴といつきを切り替えながら見張りの位置を把握したり、手がかりを見つけることも必要になります。
見張りの視界は必ずしも向いている方向だけでは無く、また人が寝ている部屋では物音を立てただけでもアウトになってしまいます。
目的を達成するには場所を往復することが多く、中には行きと帰りで手順を変えなければならないことも。
エンド分岐も後半の行動が関わってきます。すぐに目的を達成するのではなく誰かに会っておいたり、選択肢で納得できるものを選ぶのがハッピーエンドへの道です。
ハッピーエンドのルートでは最後にある出来事が起こります。お使いを達成してお金を稼ぐ意味がここにあります。
いつきはちょっと気弱で頼りないけどいざとなったら・・・というくらいの存在だと思っていましたが、意外な真実が待っていました。
途中で何度か誰かの語りが出てくるのですが、いや、まさか・・・そんなことがあったというのですか・・・!?
いつきの正体がこの作品の最大の鍵になると思っても過言ではありません。
鈴は姫とは思えない言動が多く、正に「お転婆姫」という言葉がピッタリ合います。
とはいえやはり姫は姫で、「ある出来事」での様々な反応はやはり彼女らしいと思いました。
この2人なら未来を明るく照らす存在になれそうです。
管理人コメント序盤のこづかい稼ぎ、中盤のステルス、そして、後半になるにつれて明かされる衝撃の事実…と、ジャンルが二転三転するストーリーとゲーム性が魅力の作品です。
ハッピーエンドに必要なフラグは、隈なく調べていれば自ずと立つようになっていますが、その「隈なく」のレベルがかなり高め。「大幅な寄り道」が必要になっているのです。
ハッピーエンド後のお金が必要になる箇所は、それほど集めていなくてもEDに大まかな影響はありませんが、見れるイベントの量が大きく違ってきます。極めたい人は、序盤から隈なく調べるクセを付けておきましょう。
- (補足)
- 2018.11.11:リンクを変更
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レビュワー [ シュン ] ジャンル [ ホラー風味探索アドベンチャー ] 作者 [ らふわーかー さま ] 容量・圧縮形式 [ 79.2MB・ZIP ] 制作ツール [ WOLF RPGエディター ] 言語 [ 日本語 ] 配布元 ![]()
何かを犠牲にしても守りたいものが貴方にはありますか?
「あなたの大切な人は誰ですか?」(ふりーむ!紹介ページより)普通なら「自分」と答えたくなります。
しかしそれよりも大切な人がいるとしたら・・・一体誰なのでしょうか。
ここでは「完璧な兄と平凡な弟」が出てくるのですが、まさか・・・?いつの間にか知らない世界に来た目黒 誠。自分でも良く分からないまま探索を始める彼。
途中現れる弟や悪魔の少女は自分を良く知る人物のようです。
自分は一体何をしたのでしょうか。過去に何があったのでしょうか。それは「大切な人」への物語。
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最初の内は主人公の誠はほぼ喋らず、「・・・」や「・・・?」といった反応を示すのみです。
これはちょっとイライラするかもしれません。しかし、これにも重要な意味があります。
途中で追いかけられたり、謎解きをしたり、日記を読んだり・・・。その中で自分は何者なのか、過去に何があったのかを知ることになります。
目黒 誉(主人公の弟)と合流すると間違い探しや神経衰弱といった2人の視点で解く謎解きも行うようになります。
難易度自体はそれほど高くないのですが即死するポイントが多く、初見殺しもあるので実際には中々難しいです。
分岐は途中手に入る「何か」と、終盤の行動。「何か」はマップのどこかに12個配置されており、場所は完全にノーヒント。
しかも実際にどれほど手に入れたかは終盤の終盤まで分からず、話を進めると手に入らない箇所にもあるため、苦戦は免れません。怪しく無い所でも調べてみると良いでしょう。
Ver1.1より、ハッピーエンドのルートであらかじめある行動をしておくと更に良い展開に進めるようになりました。
全ての元凶とも言えるカーチェ(悪魔の少女)に関するものです。彼女も・・・結局は一人の女の子だったのでしょうか。
兄と弟で比べられる・・・というのは比べられる側(特に平凡である側)にとって辛いものになっています。
今作の場合、兄の方が優秀で弟が平凡です。しかも兄は才能をある形で手にしていたのでした。
そしてこの兄弟の過去と実状は意外かつ残酷なものでした。しかし・・・これでよくも今日(こんにち)まで生きていたものです。
兄と弟と悪魔の少女の話と運命はエンドによって大きく変わっていきます。皆を幸せに出来る結末へと辿り着けるでしょうか。
管理人コメントこのゲームのフラグ立ては、中々に複雑です。進行途中で倒れているカーチェをそのままにしておくと、ストーリー中盤でバッドエンド確定となってしまうのですが、それを解決するためのヒントが「心臓が止まっている」の一点のみ。作者様HPにある攻略情報にもチョロっとしか書いていないので、私は普通に見逃して詰まっていました。
分岐に必要な「何か」も、攻略情報に大まかな場所が載っています。しかし、マップは狭いので「オブジェクトは取り合えず前に立って決定キー」レベルで結構見つかります。探してみましょう。
中盤、兄弟を相互に操作する場面になると、初めのマップに戻れなくなりますが、「何か」は相互に操作する場面以前には出てきません。ご安心を。
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レビュワー [ シュン ] ジャンル [ 箱庭で暮らす2人の秘密を明かす探索型アドベンチャーノベル ] 作者 [ sinononn さま ] 容量・圧縮形式 [ 169MB・ZIP ] 制作ツール [ RPGツクールVX ] 言語 [ 日本語 ] 配布元 ![]()
箱庭で過ごす魔法使いと少女。2人の秘密とは?
タイトルは「しらはこの~」と読みます。
箱庭系の作品なのですが何故このような箱庭にいるのか・・・も重要な鍵になります。
とりあえずは話の裏に隠された真実を見てください。それにしても・・・ホントに人間って薄情です・・・。ここはとある森の奥にひっそり建っている家。そこには白い箱の頭をしている魔法使いとマリアという少女が暮らしていました。
一見すると何事も無い箱庭の中で暮らす2人。これからも平和な日常を過ごすものと思われました。
しかし・・・突然語りかけてくる影。謎の男の来訪。魔女の噂。平和な日常は突然崩れ、逃れられない真実に直面することに・・・。
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最初はマリアが森に行って花を摘むくらいの出来事が起こりますが、話は次第に不穏な動きを見せるように。
何者かに追いかけられたり、制限時間のある中で目的地に向かったり、サイコロの謎を解いたり・・・。
選択を間違ったり、時間切れになるとバッドエンドになってしまいます。またノーマルエンドもかなり悲惨なため、是非トゥルーエンドを目指してください。
トゥルーエンドに進むにはあるアイテムを集めることも必要になってきます。
時期を逃すと回収できないものが大半を占めるため、各場面ごとにしっかり探索を行ったり、キャラと会話することが必要です。怪しいと思った箇所も調べてみましょう。
サイコロの謎についてですが、法則が分かっていれば特に難しいことはありません。
後は・・・時間制限がある場所は油断してると意外とギリギリなので要注意・・・といったところでしょうか。ほのぼのした雰囲気から次第に暗い雰囲気へと変わっていき、真実が明らかになっていきます。
頭が白い箱の魔法使い(オハコ)とマリアにはある秘密が隠されており、それが真実へと繋がっています。
当然ネタバレになるので詳しくは語れませんが、とりあえずは「今の姿は本当の姿なのでしょうか」・・・とだけ言っておきます。
トゥルーエンドの展開とあのスチルは思わず笑ってしまいました・・・。まったく素直じゃないんだから・・・。
このエンドも完全に幸せになった展開ではありませんが、「本当の幸せ」を見つけて欲しい・・・そう願わずにはいられない展開です。
管理人コメントこのゲーム、ホノボノな絵柄と見せかけて、ホラー演出やアクション性を要する箇所はかなりシビアに設定されています。特に時間制限を求められる箇所は、ガチでギリギリに設定されているため、一切無駄な行動は取れない上、お邪魔キャラも数多く出てきます。
それらを乗り越えて、そしてキーアイテムを全て集めた後で見れる真相とは…そして、白箱さんとマリアの正体とは…? 謎が謎を呼ぶ展開に常に目が離せません。
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レビュワー [ シュン ] ジャンル [ 未来を変える探索&会話式ADV ] 作者 [ 絹笠マルニ さま ] 容量・圧縮形式 [ 67.4MB・ZIP ] 制作ツール [ WOLF RPGエディター ] 言語 [ 日本語 ] 備考 [ 12歳以上推奨 ] 配布元 ![]()
「未来を奪われる」・・・とは一体何のことでしょうか?
クトゥルフ神話に基づく設定がありますが、知らなくても特に問題は無いでしょう。
「未来を奪われる」と予言され、それを防ぐために捜査を始める1人の少年。
本当に未来を奪われてしまうのでしょうか。そもそも奪われる未来とは何のことでしょうか・・・。
師匠に連れられてとある屋敷のパーティに招かれた13歳の少年、ウェスカー。
そこには主催者や他の招待客など様々な人物が集まっています。
そんな時、自分の部屋で「未来を奪われる」という声を聞きます。それを防ぐにはパーティー3日目の夜までに未来旅行者を探さなければなりません。
この屋敷にいる人物の誰かが未来旅行者なのですが・・・果たして?
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推理要素がほとんど無い代わりに、証拠を集めたりイベントを起こすことが必要になります。
基本的には会話。前は行けなかった場所に行ってみたり、アイテムを見つけて怪しいところで使ってみたりもします。
3日目の夜に結論を出すこととなり、机の上に結論が示された紙が置かれていて、幾つかある中でどれを選ぶかでエンドが分岐します。
特定の証拠を集めて無かった場合や特定のイベントを起こして無い場合はそもそも結論が出ません。
結論を間違ったり、特定のキャラとの好感度が足りないとバッドエンドになってしまいますが、その場合でもハッピーエンドへのヒントになる展開となっているので、それを参考にしましょう。ある人物の力を借りるのも必要です。
ハッピーエンドでも全てが解決したわけでは無く、ちょっと悲しくなります。まあ他のエンドはもっと悲しい結末ですが・・・。
成長したあの人物の顔が明かされて無いのは想像の余地があって良いと思いました。冒頭にある未来にあてた手紙やタイトル画面もとあるエンドに繋がっています。
また、人物間の繋がりにも注目です。未来を変えるにはその「繋がり」が必要になってくるのです。
タイトルの意味は・・・正直、紹介ページにある「クリア後のあれこれ」を見ても良く分かりませんでした。
ネタバレになるので詳しくは明かしませんが、確かにそのような意味が込められているというのは分かります。
管理人コメントこのゲームの攻略法は、「とにかく行けるところは全て行く」の一点です。登場人物との会話、時間が経つと行けるようになる部屋、様々な条件が事件の真相にかかわってきます。
キーワードとなる「時間旅行」に関しては、1日目のパーティから明かされますが、その真相が向かう先はどうなるのか。とにかく色々なフラグを立てることが最低条件なのでウェスカーと一緒に駆けずり回ってみましょう。