■ 投稿レビュー アドベンチャー 38 | ||||
獄都事変 | 黄昏に挿した花の先で | 陽だまりノクターン | サーシャの不思議な世界 | 砂糖菓子と硝子片の悪魔 |
怪奇探索少年隊 | Complex Labyrinth | キリンの国 | みすずの国 | はろうぃん ききいっぱつ |
レビュワー [ シュン ] ジャンル [ 獄卒と行く廃学校 ] 作者 [ リンネ堂 さま ] 容量・圧縮形式 [ 27.1MB・ZIP ] 制作ツール [ RPGツクールVX ] 言語 [ 日本語 ] 備考 [ 12歳以上推奨 ] ダウンロード 獄卒は廃学校で憎悪と悲劇の記憶を見る・・・。
獄卒・・・自分は良く分かりませんが・・・何となくは分かる気がします。
この作品はあくまでも亡者を捕らえるのが目的。亡者側の真相は詳しくは明かされないことに注意してください。
そうでもなければ獄卒としての任務を果たせないので仕方無いですけどね・・・。獄卒の一人、斬島はとある任務を遂行することになりました。廃学校に逃げた亡者を捕まえるというものです。
亡者探しの最中、斬島が見た亡者の辛く悲しい過去とは・・・?この作品に登場する獄卒は中々に個性的な面々です。真面目な者、生意気な者、お調子者、頼れる者・・・。
顔のパーツはほとんど同じなのですが、瞳の色や瞳の形、口の形が少し違うだけでここまでキャラを表現出来るのですね・・・。
こんなところで個性を表現できるというのは凄いですね・・・。
探索と謎解き、わずかながらにアクション要素が用意されています。意外なところで即死するポイントもあるのでご注意を。
エンドの分岐にはあるアイテムが関わってきますが、タイミングを逃すと取れないものもあります。
全て回収できたらある人物に話しかけることも忘れずに。
また、舞台となる廃学校からいつでも帰ることが出来(!)、時には帰らないと話が進まないことがあります。
但し、ある場所に飛ばされた時は帰ることが出来ないので注意してください。
棚のアイテムを取るときや、剣を振るうときにちゃんと斬島のドット絵がその通りに動いてくれます。
ステータスのHPが459(地獄?)になっていますし、こういった細かい点でも工夫がされていますね。
「亡者を捕まえろ。」
そう指示された斬島は怪談の棲む廃校へ――(紹介ページより抜粋)
・・・という淡々とした言葉がこの物語の本質を示しているのかもしれません。
最初にも言いましたが、この作品の目的は「亡者を捕らえること」ただ1つ。
亡者の過去や心境はあるアイテムを手に入れた時の回想で断片的にしか明かされず、詳しくは明かされません。
相手側の心境よりもまずは目的を達成することが「獄卒の仕事」なのかもしれません。
管理人コメント本作の主人公は「獄卒」…地獄絵図では鬼の姿で描かれ、落とされた亡者に罰を与える存在です。そのため、亡者に情けはかけません。
それゆえに、敵役であり、もう一人の主人公でもある「亡者」の正体については、キーアイテムを集めた直後のモノローグで語られるのみです。
非常に淡々と「死」が描かれた作品です。その分、獄卒自身の死亡イベントもアッサリと流れ、「えっ、今のでゲームオーバー!?」とかえって驚かされます。意外な箇所で死ぬので、セーブはしっかり取りましょう。
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レビュワー [ シュン ] ジャンル [ タイムスリップ恋愛アドベンチャー ] 作者 [ けいらん さま & しえて さま & 緑水 さま ] 容量・圧縮形式 [ 581MB・ZIP ] 制作ツール [ Nscripter ] 言語 [ 日本語 ] ダウンロード 時を越え、過去と自分を塗り替える時。
公式サイトのURLがダウンロード先のページにあります。そちらも合わせてどうぞ。
いわゆるタイムスリップ物です。タイムスリップ先の大正時代。そこで巻き起こる、過去と恋の物語です。
主人公、水無瀬和馬の家は貧乏で、彼も高校生だというのにバイトに明け暮れる日々を送っていました。
今は亡き曾祖母、雪枝の話によると100年前・・・大正時代の水無瀬家はとても裕福だったといいます。
しかし何故今は貧乏になってしまったのか・・・雪枝は何も語ってくれませんでした。
お気に入りの花畑でそのことを思い出し、「大正時代に戻りたい」と主人公が思うと・・・
突然不思議な香りがたちこめ、その後主人公は気を失ってしまい、目が覚めると何と大正時代にタイムスリップしていました。
大正時代で最初に出会った病弱な少女、藤崎 ハル。ハルが入院している病院の看護婦である松葉 冬。そして曾祖母の水無瀬 雪枝。
主人公は水無瀬家が所有する病院で働くことになります。そこで水無瀬家の没落の原因を探ることになります。
この大正時代で水無瀬家の真実は明かされるのでしょうか・・・?
選択肢はあるにはありますが、話は最後の選択肢までほぼ一本道。1つだけ途中終了エンドがあります。
最後の選択肢で分岐するエンドのどちらか片方が真エンドに当たり、このエンドに到達するとサイドストーリーが追加されます。
途中の選択肢の結果によって見られる話が変化します。冬や雪枝に関わる選択肢を色々試して見ましょう。
水無瀬家の真実で鍵を握るのは雪枝の父親(主人公の高祖父)やハルの主治医。2人とも何かを隠しているように見えます。
雪枝と話そうとしない雪枝の父親に、何か胡散臭い様子をしているハルの主治医。
主人公は大正時代で色んな人物に出会い、色んな想いに触れ、人間として成長し、真実に辿りつくことになります。
裏に隠された真実が明かされる時、主人公はどんな想いでそれに立ち向かっていくでしょうか。
終盤の論戦パートは主人公の成長が良く分かるものになっています。そしてその先に待つ結末とは・・・?
貧乏であることが要因となっているのでしょうか、主人公は結構万能で、特に料理が得意という一面があります。
ハルを始めとする女性たちも魅力的な面々です。一方で敵側は徹底的に悪く描かれており、そちらも注目です。
過去も自分も、そして彼女も。主人公は運命を覆すことが出来るでしょうか?
管理人コメント大正時代とは、明治の文明開化から西洋の技術が次々と実用化されてきた過渡期の時代でした。主舞台となる病院でも、西洋手術による治療が導入されようとしている重要な局面に和馬は飛び込んだことになります。
「手術に不安を感じるヒロインとそれを支える主人公」と言うのは、かなり使い古されたストーリーですが、本作の舞台は何しろ手術自体が「前例の無い治療法」となる時代。その不安は実際に見なければ想像すらできないでしょう。
主人公サイドの心の支えに加え、その裏で渦巻く陰謀も鮮やかに描かれます。その中で和馬は、未来を変えるのでしょうか、大切なものを守れるのでしょうか。
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レビュワー [ シュン ] ジャンル [ 想いを音色に乗せる女性向け恋愛ADV ] 作者 [ シェリア さま ] 容量・圧縮形式 [ 109MB・ZIP ] 制作ツール [ LiveMaker ] 言語 [ 日本語 ] ダウンロード 悲しい過去や恋心。その「想い」は音色となって・・・。
雰囲気に反して結構シリアスな話です。その要因となっているのは悲しい過去や恋心です。
彼らは諦めていたり、傷ついていたり・・・。そんな心は癒されるのでしょうか?
ゲーム、音楽、ショパン・・・ちょっと残念な部分が目立つ主人公、花岡 すみれ(名前変更可)。
彼女は4人の男子生徒と共に音楽同好会という部活に所属しています。
主人公の幼馴染、小野咲 柊馬。色々謎の多い後輩、篠原 霧瀬。
不良っぽいストーカー(?)、鬼宮 剛太。不思議系な先輩、猫三毛 卓。
ただ音楽を聴いて、ただ音楽の話をして、そんな平和な日々を送っていたある日。
主人公が篠原を恋愛でも友情でもない、何かに惹かれるようになっていきます。
それを知った柊馬が「主人公が篠原を好きになった」と勘違いしてしまいます。
柊馬は主人公のことを前から好きだったのですが、それが原因で恋心を諦めてしまいます。
そこから彼らの過去や問題が明らかになっていくことに・・・。
ノーマルエンドと各攻略対象に友達エンドと恋人エンドが用意されています。
各攻略対象のルートに入ること自体はさほど難しくありませんが、難しいのはルートに入ってからの選択肢。
3つある選択肢全てに正解しなければ友達エンドになってしまいます。正解の判断が難しいものもあり、結構厳しいです。
作者様のブログに選択肢の正解が載っていますが、選択肢は多くないので総当りでも問題はありません。
ちなみに、柊馬ルートには篠原ルートの要素が少し含まれているため、篠原ルート終了後に見たほうが良いでしょう。
また、柊馬ルートは最後まで残しておくのがオススメです。
攻略対象たちの過去やそれに関する問題は予想以上に深刻なものです。
家族が足枷になっている人もいますし、何かを探している人、恋を諦めてしまっている人もいます。
攻略対象側の視点に切り替わることが多く、それが問題の深刻さを引き出させています。
主人公はそんな彼らの心を癒すことが出来るか・・・が話の焦点となります。
家族や恋心、そして音楽。言葉では伝わらないその想いを音色に乗せて彼らに届けられるでしょうか・・・。
管理人コメント正直言って、第一印象では首の長さにやたら注目してしまいました。実際のストーリーは、終始シリアスな物語です。
攻略対象である柊馬たち自身がモノローグを語るシーンも多く、話の複雑さと各キャラの心情を余す所なく伝える筋書きが特徴的な作品です。
ちなみに、すみれがショパンにはまる切欠となったゲーム、おそらく「トラスティベル」と思われますが、あれでショパンに惚れられるのか!? と言うのが正直な感想です。
- (補足)
- 2023.06.28:リンク先を変更
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レビュワー [ シュン ] ジャンル [ 色と記憶を取り戻すファンタジー探索ゲーム ] 作者 [ N.N. さま ] 容量・圧縮形式 [ 50.2MB・ZIP ] 制作ツール [ RPGツクールVX ] 言語 [ 日本語 ] 備考 [ 一部流血表現や脅かし要素があります(紹介ページ「概要」より) ] ダウンロード 世界の色も、自分の記憶も取り戻す時。
『幻想の城 』の作者の最新作です。こちらも中々に暗く悲しい話です。
自分の姿さえも分からない中、世界に色を取り戻していきます。そこで明かされる記憶とは・・・?
主人公が目覚めるとそこは色を無くした黒と灰の世界の中。
自分の記憶も自分の名前も、果てには自分の姿すらも思い出せません。
世界に色を取り戻していくうちに自分の記憶が明らかとなっていきます・・・。何も分からぬまま世界を探索し、謎解きを行って世界に色を取り戻していきます。
それと同時に自分の姿、名前、ある人物・・・と自分に関する記憶を取り戻します。
終盤の選択肢と行動により4つのエンドに分岐します。1つを除き、かなり暗く救い様が無い結末となってしまいます。
謎解きがかなり難しく、作中にヒントもほぼ無いので詰まることが多いでしょう。
どうやって謎解きを行えば良いか分からないものがあり、それが難しくしている要因かもしれません。
同梱の「read me」や紹介ページにヒントがあるので詰まったら参考にしてみましょう。
前作と違い途中ゲームオーバーになることはありません。その点は安心できます。
どうやら主人公はある人物と会っているようです。そしてある約束を交わしたようです。最初はその人物の姿も名前も思い出せません。
もしかしたら思い出してはいけない記憶。道中もそのことを警告されます。
しかしそれでも思い出さなければなりません。約束のため、約束をした人物のため・・・。
その先に待ち受けているものは悲劇なのでしょうか・・・?
管理人コメント本作の難しさは、謎解きそのものだけではなく、ヒントの導線がブツ切りになっている箇所が多い点もあります。「どこがヒントになるか」が、同梱のreadmeか作者様HPにしか書いてない謎解きが序盤から出てきます。
少なくとも、「灰ウサギと黒ウサギの数」ぐらいは、作中で「黒の鍵」とボカしたりせず、そのものズバリで書いても問題ないと思うのですが。
しかし、謎を解くに従って明かされる主人公の姿と記憶は、引き込まれるものが確かにあります。いざとなったら、作者様HPを参考にしてでも解き明かす価値はあります。
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レビュワー [ シュン ] ジャンル [ 短編謎解きアドベンチャー ] 作者 [ 正午(まひる)の夜 さま ] 容量・圧縮形式 [ 38.9MB・ZIP ] 制作ツール [ RPGツクールVX Ace ] 言語 [ 日本語 ] 備考 [ 12歳以上推奨(中学生相当の英語の知識が必要な為) ] ダウンロード 思惑は必ずしも一致するとは限らない・・・。
注:主人公と悪魔の名前が明かされることは無い模様。
『Book Book Book』と同じ作者ですが雰囲気も話の内容も想像がつかないほど暗いものになっています。
主人公、老夫婦の孫、悪魔。それぞれの思惑が明らかになっていく展開です。
主人公は老夫婦の家にお邪魔している旅人。そこで耳にする悪魔の噂。
老夫婦の孫、アレックスの話によると人の魂を食べるという悪魔が古びた洋館に住み着いているといいます。
老夫婦から悪魔の退治を依頼された主人公は早速洋館に赴きます。そこで待っていたのは謎解きだらけの部屋で・・・。まず老夫婦の家で最初の謎解きを行い、その後は洋館で4つの謎解きに挑戦します。
最初の謎解きについてですが、実は不正解を続けていっても先に進みます。その場合でも展開は変わりません(セリフが少し違うくらい)。
また、途中ゲームオーバーもありません。最後の選択肢でセリフが変わりますがストーリーも一本道です。
同梱の「謎解きの攻略」にヒントや答えがあるほか、作品内にもヒントをくれる存在が登場しますので参考にしてみましょう。
謎解きの難易度が結構高く、中学生レベルの英語の知識も必要になってくるので侮れません。アレックスは子供のくせに妙に冷めた言動が垣間見える人物です。
しかし冷めた言動が見られるのは主人公や悪魔も同じです。それは何かを諦めているように見えます。
謎解きの先にある各々の考えとは一体なんでしょうか・・・。
管理人コメント正午(まひる)の夜 さまの作品は、コメディ・シリアスともにバリエーション豊富に揃っています。どれからプレイしても、その作風の多彩さに圧倒されます。
その中でも、本作はシナリオ量としては1時間も掛からずにコンプリートできるものです。しかし、その中には、登場人物たちの悲劇的ながら気丈な生き様が濃密に描かれています。そして、謎解きの難易度も格段にレベルアップしており、道中の魂(?)が話してくれるヒントを繰り返し聞かないと、切欠すらつかめないでしょう。
※ ヒントを与えてくれるキャラのいない最初の謎解きのみ、解答が間違っていてもクリア扱いになります。
ただし、そんな謎解きも、同梱の「2.謎解きの攻略.txt」を見れば、かなり解答に近いヒントを得られます。その下にスクロールすれば、そのものズバリな正解さえ出てきます。決して謎解きが得意な人専用のゲームではありません。
- (補足)
- 2023.06.28:リンク先を「ふりーむ!」に変更
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レビュワー [ DECOすけ野郎 ] ジャンル [ クリック探索・ホラーアドベンチャー ] 作者 [ Blue Line Games さま ] 容量・圧縮形式 [ 33MB・ZIP ] 製作ツール [ LiveMaker ] 言語 [ 日本語 ] 配布元 「白い焔」であの人がイケメン化していて驚きました
怪奇!
探索!
少年隊!
というわけで、このゲームは主に石川県の地名をベースにした小学生3人組が、時々ワカメ先生(ええ、あのひとですよ)を交えつつ、学校(等)にまつわる怪奇を探していくというクリック探索・ホラーアドベンチャーゲームだ。【登場人物】
- ・小松連
- 霊を信じていない。口癖は「ここは警察にまかせようぜ」。もっともだと思う。
しかし、その忠告が以下2名に相手にされるはずもなく、努力虚しく毎回危険な目に遭うことが多い。
ドライだが、意外と情に脆いところも。- ・遊泉寺大翔
- インテリメガネ。怪奇探索少年隊が怪奇を探索するのも、彼が今期中に転校してしまうから、という理由だった。
オカルト知識に博識であり、古今東西様々な怪奇に成通している。
殺されかけても「スリルが味わえた」と発言することから、神経が非常に図太いことが分かるだろう。- ・中ノ峠陽菜
- 元気ハツラツである紅一点だが、連とはいつも対立している。
大翔のことが好きなのだが、大翔は特に気にしていないみたいだ。基本的に無茶に首を突っ込むタイプ。- ・ワカメ先生(小松康介)
- 日本海のワカメ。霊感が強いものの、ヒント(ゲームオーバー時)以外では助けてくれない。
その前に助けろよ!と思うかもしれない。しかし、怪奇を自分で切り抜けるという彼らの意図を・・・いやまあ、教師職って忙しいからね、しょうがないですね。
連と親族関係にあり、髪型がワカメっているのでワカメ先生と言われている。【ゲーム内容】
基本的な形式としては、
会話パート→クリックパート→地図パートなどという感じに進んでいく。
- ・会話パート
- 基本的に会話を進めていく。操作方法やヒントがある場合もあるので読んでいこう。
ここは特にビックリドッキリすることは起きないので安全牌。
たまに仲間からの厳しいツッコミや毒がある場合もありますが、まずはじっくりと読んで心の準備をしておこう。- ・クリックパート
- 探索していきます。画面内にあるものをクリックしていくが、心電図が出てきた場合は要注意。
危険度に応じて青・黄色・赤になるが、赤が出た場合は時間内に特定箇所をクリックする必要がある。
失敗やミスがあった場合はゲームオーバー。ワカメ先生のヒントを読んで再チャレンジしていこう。- ・地図パート
- ここでシナリオを選択することができる。
郊外、理科室、校舎裏、校庭、トイレと5つのシナリオがある。
どれも恐ろしいが、一番個人的に恐ろしいのが校庭の「鉄棒おじさん」のシナリオ。
他に出てくる怪奇も十分怖いけれども、これだけは気色が違う。
マジで怖い。シャレにならねえし、そもそも何も解決していねえじゃねえか!
いや、霊子さんのシナリオやカルト集団のシナリオも怖いけれどさ、このシナリオの比ではないですわな。ナメているとえらい目に遭う、それが「怪奇探索少年隊」っつうやつです。
管理人コメントこの物語は、非常に「謎」が多いシナリオです。少年たちに襲い来る怪奇は、基本的に成仏も解決もしません。図太い大翔や陽菜、細かいことを気にしない連の性格から、「生き残れてよかったね」がオチになります。
ゲームの大部分を占めるクリック探索も、「間違い探し」や「隠されたアイテム探し」といった、小学生向けクイズブックみたいな問題が多く、その点でも「子供も大人も楽しめる」作品に仕上がっています。
本作ではGAME OVER後のヒント役となるワカメ先生は、皆様ご存知の通り、次回作「白い焔」で少年隊に勝るとも劣らないほどのヒドい目に遭います。併せてお楽しみください。
- (補足)
- 2023.06.28:リンク先を「ふりーむ!」に変更
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レビュワー [ シュン ] ジャンル [ フルボイス・童話ファンタジー乙女ADV ] 作者 [ AntiC さま ] 容量・圧縮形式 [ 996MB・ZIP ] 制作ツール [ 吉里吉里2/KAG3 ] 言語 [ 日本語 ] ダウンロード 「コンプレックス」を抱えた役者たち。彼らの心を開かせるのは・・・愛の力!
それはストーリーテラー(ただし落ちこぼれ)と3人の童話の役者(ただし脇役)の話。
主人公は「コンプレックス」を持った童話のキャラクターたちの心を開くことが出来るでしょうか・・・。
そして自分の「コンプレックス」も解消できるのでしょうか・・・。
ルゥリッシュ・グリムは名門ストーリーテラーの生まれでありながら名門の落ちこぼれ。
彼女は見習いストーリーテラーとして3人の役者の元に仕えることとなりました。
狼のキリア・フェンリル、ドワーフのヨシュア・ドヴェルグ、狩人のベルゴール・オリオン。
彼らは担当したストーリーテラーが次々と辞めてしまうという「訳あり役者」。
主人公や彼らの「コンプレックス」は想像以上に辛いものです。
果たして彼女は彼らの心を理解し、一人前のストーリーテラーとなることが出来るのでしょうか。
主人公やサブキャラも含めたフルボイスで展開される作品です。主人公もフルボイスとなっていることは凄いことだと思います。
攻略自体は簡単です。ある選択肢でルートが決定し、好感度を上げる選択肢を間違ってなければ各キャラのエンドに入ることが出来ます。
途中共通バッドエンドが2つあるほか、好感度が足りない場合はノーマルエンドになります。
各キャラにGoodエンドとBadエンドが用意されているのですが、「コンプレックス」を解消出来たかどうかがはっきり分かる結末になっています。
キリアBadエンドは特にその傾向が顕著に表れています。何も解決出来ておらず、間違った方向に歩んでしまっています。
他のキャラのBadエンドも何も解決しておらず、結局状況は悪化しているだけです。
その分Goodエンドはちゃんと問題も解決できて恋愛にも発展しているのでご安心を。
特にキリアGoodは過程をすっ飛ばし過ぎた問題発言に笑いました。いやいや、確かに思ったことをそのまま口にするのは良いことですけど・・・。
後日談では色々真実が判明することになります。裏で起きていた「偶然とは思えない」出来事。
ええっと・・・つまり主人公は・・・?っとこれ以上は実際に見て確認してみましょう!
ここでは主人公の父親も登場するので要チェック。
主人公は名門の落ちこぼれ。才能も実力も周囲の期待に応えられる物は無く、それがコンプレックスになっています。
3人の役者も主人公と同じようにコンプレックスを抱えています。
ある者は誤解や偏見を受け続け、ある者は人間嫌いになり、ある者は父親の存在が重圧になってしまっています。
そんな彼らの心を開かせることは出来るでしょうか。それとも間違った道を歩んでしまうのでしょうか・・・。
管理人コメント主人公も攻略対象の3人も、非常に可憐でひねくれた描写を見せてくれます。特に、ドワーフのヨシュア(画面2枚目のどう見ても女の子な人)は、とある紹介者いわく「ある意味、一番の漢(おとこ)」と言われるほど、意外な面を見せます。
ベルゴールもキリアも、そして主人公自身も、ストーリーを見る中にどんどん意外な一面を見せていきます。その奥に秘められた「コンプレックス」とともに。
「コンプレックス」が解決できないENDは、非常に辛い描写です。絶対にGOOD ENDを目指して下さい。
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レビュワー [ バル ] ジャンル [ ビジュアルノベルゲーム ] 作者 [ KAZUKI さま ] 容量・圧縮形式 [ 458MB・ZIP ] 製作ツール [ Nscripter ] 言語 [ 日本語 ] 配布元 ハマリ度:10 グラフィック:9 サウンド:10
どうも、バルです
前作「みすずの国」に続いて今作「キリンの国」(同じくスタジオ・おま~じゅさん作)についてもレビューしたいと思います「みすずの国」の続編ですが時系列は前作の一年前の夏頃
ヒマワリ姫がまだ鞍馬にいる頃の話
公式HPでは今作のジャンルは「ビルドゥングスロマン(教養小説)。」との事
しかしながら中身はアドベンチャー・ジュブナイル・ボーイミーツガール・サイキックバトルとバラエティ豊か
前作から続く完成度の高い世界観にエンタメ要素がふんだんに盛り込まれています
立ち絵枚数1000枚以上 立ち絵用意キャラクター数25人 という凄まじい数をKAZUKIさん一人で描いたという事実
その枚数が示す通り登場キャラ達は静止画でありながら画面内で感情豊かに泣き笑い怒り喜びます
そして少年漫画のように熱く盛り上がる展開とまるで映画見てるようなハッとする演出でのめり込ませてもらいました
音楽のチョイスもほぼ完ぺきで
特にメインテーマと言えるウィンドスフィアさんのfairy talerは今作と凄まじくマッチしていてたまりません・・・さて前作では天狗というよりも天狗の国でがんばる美鈴がメインのヒューマンな作品でしたが
今作は主人公の一人であるキリンが国を追い出された元天狗なので
前作よりも凄く天狗についてフォーカスされてます
前作ではあまり詳細を語られなかった狗賓(天狗の国での生産階級、天狗が武士や貴族なら狗賓は農民や平民といった感じ)
今作では主人公達に密接に関わってきます
特に杏という少女はもう一人の主人公である圭介にとってのヒロインのような存在で・・・詳しくはプレイをしてみてください、胸が締め付けられます前作では美鈴は留学生のような立ち位置であったので
天狗や狗賓達がどのように生活してるかというのは一部しかわからなかったのですが
今作ではある事情からキリンと圭介の二人は狗賓の郷に滞在し狗賓と共に生活する事になるので
どっぷりと天狗の国の食や文化・生活に触れる事になります
またそれがリアリティあって日本に本当にそういう場所があるかのような錯覚を起こします色々と語りましたが今作の見所は主人公である二人の少年の純粋で美しい友情だと思います
勿論キリンにはヒマワリ、圭介には杏といったヒロインがいてそれぞれ胸が締め付けられるような恋愛模様を見せてくれるのですが
それ以上に二人の少年の友情が素晴らしくて
その描写は名作漫画のダイの大冒険のダイとポップにすら勝るとも劣らないと断言できます
良い年こいて恥ずかしながらこの二人の絡みに涙がポロポロ流れまくりでした
フリゲで泣かされるとはなー・・・スタジオ・おま~じゅさんの公式サイトでPVをダウンできますが
クリア後に見るとまた違った味わいがあるので視聴お勧めです体感ボリューム的に前作「みすずの国」の6倍以上で
長編映画2~3本、またはアニメ1クールをぶっ通しで見るくらいの長さはありますが
プレイし終えた後に自分が夏の間本当に鞍馬の国に一カ月滞在してたかのような気分を味わえ
物語の終わりにはちょっとした切なさと寂しさが胸に残ると思います
管理人コメント本作の主人公であるキリンは、良く言えば自由奔放、悪く言えば、微妙な生い立ちにもかかわらず向こう見ずな行動力を持った超危険人物です。彼を取り巻く人たちは、時に彼の行動に流され、時に彼を厳しく指導し、彼とともに物語を盛り上げていきます。
前作「みすずの国」では描かれなかった、天狗の国の身分制度・人間界との文明レベルの齟齬・旧態ゆえの問題・国同士の確執などの「難しいお話」も、本作「キリンの国」では克明に描かれます。その分、登場人物の数と濃さも大幅にボリュームアップしています。
本作および前作の面白さを支えるのは、所々に垣間見える設定の緻密さにあると分かります。
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レビュワー [ バル ] ジャンル [ ビジュアルノベルゲーム ] 作者 [ KAZUKI さま ] 容量・圧縮形式 [ 137MB・ZIP ] 製作ツール [ 吉里吉里 ] 言語 [ 日本語 ] 配布元 ハマリ度:9 グラフィック:8 サウンド:9
どうも、バルです
今回はスタジオ・おま~じゅ様の「みすずの国」をレビューしたいと思いますふり~む!様での紹介ページに「ある日突然、人間ではなくなってしまった美鈴。法律上、彼女は"天狗"となってしまった。」
とありますが我々が知っている例の鼻の長い赤ら顔の妖怪に変身してしまったというわけではありません
「みすずの国」の世界では人間誰しもが作中では「神通力」と呼ばれる超能力の素養を持っており
その中でも日本にいる「天狗」と呼ばれる民族は神通力を自由自在に使いこなせます
しかしながら大多数の人間はそんな能力マトモに扱えないので物凄く警戒しています
なので天狗は基本的に国内にいくつかある自治領区の通称「天狗の国」に引っ込んでおりそこからは滅多に出ません
しかし天狗の力――神通力の素質は血だけで受け継がれるわけではありません
人間の中からも極稀――10万人に1人の確率で天狗並みに神通力の素質が高い人間が出てしまいます
そのような人間は「超過者」と呼ばれ法律上は「天狗」になり法でガチガチに縛られます
本作の「美鈴」がその一人です
普通の物語だったら選ばれし者とかそこから始まる大スペクタクルみたいなのが始まりますが
この物語の超能力者を取り巻く環境はかなりシビアです
そんな「超過者」ですが救いの手が無いわけでもありません
「天狗の国」で課される試験に合格すれば晴れて「優良超過者」になり法による制限がだいぶ緩和されます
美鈴も優良超過者を目指して天狗の国へ――
物語の始まりはこんな感じですしかしながら上手く事が運ぶかというとそうは問屋がおろさないってわけで
人間の国において法で縛られた上に差別や偏見を受ける「超過者」ですが
それは天狗の国でも同様で、多くの天狗からは「人間上がり」と言われて苛められます
また神通力の素質があるといってもそれはあくまでも「一般人」に比べてということで
素質も技量もセンスも並みの天狗よりダメダメのミソッカスです
まあはっきり言ってしまえば「超過者」というのは人間にとっても天狗にとっても「マイノリティ」なんですね
しかしながら主人公の美鈴、割とポジティブで負けん気が強い子です
彼女を取り巻く環境はシビアですが彼女自身がウジウジしてないので暗くなりすぎずシリアスになり過ぎずに物語が楽しめます
サブキャラクターには同じ超過者の仲間達や良識があり優しい天狗も何人か出て物語を彩ってくれます
また今作での美鈴の親友?になる「ヒマワリ」は続編(と言っても時系列では過去の話)「キリンの国」での重要人物なので
今作での彼女の言動を頭に残しておくと「キリンの国」を一層楽しめるかと思います読み終わるのに1時間~1時間半くらいのボリュームの作品ですので
完成された世界観や設定の割に意外とあっという間に読み終わってしまいます
北国出身の美鈴は作中で「北国の桜」と言われる時があります
「みすずの国」は厳しい環境においても負けずに頑張る「北国の桜」美鈴の姿に心打たれる良作ヒューマンノベルだと思います
管理人コメント「超人を法の力で抑える」と言う世界観、海の向こうでは「X-MEN」や「シビル・ウォー」と言った、それだけで大混乱の切欠となりかねないシビアな問題です。しかし、本作の「超過者」は、日本人の気質ゆえか、それとも更に上の実力者がいるせいか、(表面上は)諾々と法に従っています。
人と天狗の板ばさみの辛さも、あるときはあっさりと、あるときはねちっこく描かれますが、読後感は爽やかになるようエンターティメントに徹した作品になっています。
その爽やかな物語を支える主人公・美鈴、決して美少女とは言えないグラフィックですが、色々な意味で「いいキャラ」です。
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レビュワー [ シュン ] ジャンル [ ハロウィンパーティ会場の設営 ] 作者 [ まふ さま ] 容量・圧縮形式 [ 18.7MB・ZIP ] 制作ツール [ LiveMaker ] 言語 [ 日本語 ] ダウンロード ハロウィンに色々な「危機」が・・・!?(結構マイペースです!)
だいぶ遅れてしまいましたがハロウィンが舞台の作品です。本当に遅くなりました・・・。
それにしても「ききいっぱつ」というのは結局なんなのでしょうか・・・?
ちょっとドジで魔法が苦手な魔術師見習いリリチル(名前変更可)。
師匠からハロウィン会場のメイキングを任されることになりましたが・・・。
魔法は一切禁止、メイキングに必要なアイテムは自分で買う必要があるのです。
このままでは破門の危機!?と考えた主人公は真剣に頑張ることになりますが・・・。
師匠の魔法により「ハロウィンまでの1週間を何度でも繰り返せる」という状況下でアイテムを集めるのが目的です。
アイテムの種類は「絨毯」「カーテン」「テーブルクロス」「メインディッシュ」「装飾モール」、そして「小物」。小物は数点用意します。
買ったアイテムは自動的に会場にセットされます。小物以外は同じ種類を買うと上書きされます。
流れとしては
「午前中は手伝いでお金を稼ぐ」→「午後は店でアイテムを買う」→「ベッドで休んで次の日に」→「また手伝いを・・・」
を繰り返します。
各アイテムに設定されている属性(3種類)は1周目では明らかにならず、一部のアイテムにはアイテム画像すらありません。
とりあえず適当にアイテムを並べて何かしらのエンドを迎えましょう。2周目からはアイテムの属性が明らかになり、とある曜日のとある店で周回プレイを助けるアイテムが買えるようになります。
とりあえず、ドジな主人公に気苦労が絶えない師匠に笑いました。
アイテムは無難なものから明らかにハロウィンに向かない物まで様々です。
店員もちょっとおかしな一面があります。特定のアイテムを買うとそのアイテムの話が聞けるかも・・・。
また、店員の一部セリフにボイスが用意されています。店員のイメージにピッタリなボイスが多いです。
音楽も相変わらず良いものが揃っています。サウンドテストは特定のアイテムを買ってから部屋のラジカセを調べる事によって入ることが出来ます。
またエンドをコンプしたら「そのた」にて、ある仕掛けが出現します。詳しくは同梱の「せつめいしょ」にて。
管理人コメント絨毯・テーブルクロス・カーテンなど様々な箇所に分かれた装飾品、「色を揃えれば、何らかのボーナスが出るんじゃ?」と思っていたのですが、「悪魔の端切れ」なる呪われていそうなテーブルクロス…と思いきや「暗幕の端切れ」だったりと、一筋縄ではいかなそうなラインナップです。
各店舗やバイト先は曜日に応じて特別なイベントが起こったり、普段見られないアイテムが売りに出されたりします。部屋のカレンダーに開店日とイベント日程が書かれているため、必ずチェックしましょう。カレンダーは、1週目から見ることが出来ます。