投稿レビュー　アドベンチャー　３７

■ 投稿レビュー　アドベンチャー　３７
マイ・メリーバッドエンディング	ororor!	まるは、なかない	白のキョウメイ	雨宿バス停留所
ROOM No.404	リセレクト	華氏98.6度	とりっく　おあ　とりっく！	夢なら早く醒めてくれ！

【マイ・メリーバッドエンディング】

レビュワー [ シュン ]
ジャンル [ バッドエンドを目指す童話風SLG ]
作者 [ 志島さま＆まえのさま ]
容量・圧縮形式 [ 8.97MB・ZIP ]
制作ツール [ 吉里吉里2/KAG3 ]
言語 [ 日本語 ]
備考 [ １２歳以上推奨 ]
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物語はハッピーエンドが全てじゃない！バッドエンドもあるのです！
　ハッピーエンドの裏にはバッドエンドが隠されています。どんな物語にも・・・。
おとぎ話は幸せな結末だけじゃないことがよく分かりますよ！

　ここは創作の国。「役者」が作家の書く台本に沿って物語を演じるキャラクターとして活動しています。
シュピカ（名前変更可）もヒロイン役として役者をしていたのですが・・・。
ハッピーエンドな結末ばかりでは飽きてしまいました。バッドエンドな結末も演じてみたい・・・と。
しかし最近は表現の規制が厳しく、暴力的な表現が軒並み排除されているという状況です。
そこで彼女はこう考えました。
「じゃあ……私は私が見たいエンディングを、プライベートで好きに演じればいいんだ。趣味と実益は別だよねっ！」
そうして彼女は行動に移します。その目的は・・・「大好きなあの人を殺しに行こう。」

　狼さんか王子さまのどちらかに会うかを決め、その後は選択肢により結末が分岐します。
この作品は物語の結末を「バッドエンド」にすることが目的となっています。
そのためハッピーエンドな展開は逆に「バッドエンド」扱いになります。
そのバッドエンドも明らかに「めでたし、めでたし」では済まないものになり、驚いてしまうこと必死です。
誰かが死んで誰かが悲しむ、という展開が多く、「やり過ぎなんじゃ・・・」というようなことも平然と起こります。
まあそこまでしないと「バッドエンド」にならないのですがね・・・。
　ここまで言うと「いくらなんでも救いが無さ過ぎるんじゃ・・・」と思ってしまうでしょう。
しかしこの世界は新しい物語が作られると全てが元に戻る、という特徴があります。たとえ誰かが死んだとしても。
どんな悲劇的な結末になっても何事も無かったかのように元の世界に戻る・・・と考えれば後味は悪くありません。それだけにキャラたちの反応も冷たい所が垣間見えます。
狼さんはまだ直球な反応をしますが王子さまは特に冷めた反応が多いです。
どちらにせよ見た目とは想像もつかないキャラなのでしょうかね。

　EDリストやED回想、そしてコンプおまけも用意されています。
しかしBAD1（注：ハッピーエンドの展開）に用意されるスチルが世界観を壊しかねないもので笑ってしまいます。
エンドをコンプするとタイトル画面が変化するほか、「extra」にもコンプが分かる表示が追加されます。
ゲーム紹介サイトのあらすじやEXEアイコンにも注目してみてください。
続編が作れそうな話ですのでそちらに期待して良いかもしれません。

　管理人コメント
バッドエンドと言うものは扱いが難しい物語です。「不幸なままで終わる主人公」を受け入れられる人…と言う時点で相当に人数が絞られるのです。
かつての時代劇や今現在でも続く特撮ドラマで一件落着エンドが多いのも、できる限り脱落する人数を減らすためです。
ただし、一見バッドエンドと無縁な大衆ドラマだからこそ、優れたバッドエンドは視聴者の心に深い傷跡とともに刻み込まれます。
果たして、シュピカの目指すバッドエンドは優れたバッドエンドになるのでしょうか？ただの雰囲気ぶち壊しに過ぎないのでしょうか？バッドエンドは「ただ殺せばいい」訳ではないのです。

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【 ororor! 】

レビュワー [ シュン ]
ジャンル [ 初デート系乙女ゲーム ]
作者 [ まゆげさま ]
容量・圧縮形式 [ 46.4MB・ZIP ]
制作ツール [ YU-RIS ]
言語 [ 日本語 ]
備考 [ １５歳以上推奨 ]
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流石に初デートでこんな目には遭いたくないですね・・・。
　このサイトの作品はコメディからシリアスまで個性的な展開が特徴です。
今回の作品は「何故か占いが的中し不運な出来事に遭い続ける」というコメディ系作品ですが・・・。
油断してると・・・（コメディ面でもシリアス面でも）とんでもない展開に！？

　橘詩織はアルバイト先の後輩、一倉　葵と初デートすることになりました。
ふと見たTVの占いは最下位。主人公は特に気にも留めず出掛けていきました。
まさか本当に占い通りにひどい目に遭い続けるとは思いもせず・・・。

　道中の選択肢の組み合わせに応じて4つのエンドに分かれます。選択肢の結果によってはありえないマニアックな展開となったりシリアスな展開となったりします。
選択肢の種類を考えて似たようなものを選び続ければ大丈夫でしょう。
注目のED3は・・・まあ、2人が幸せなら良いか・・・と思ってしまいました。これも愛の形？
ルート制限は無く、最初から真エンドに該当するED4を見ることが出来ます。
しかし・・・このエンドは最後に見ることをオススメします。
このエンドで明かされる主人公の過去と秘密。道中それが一切語られることが無く、
隠したい事情があるのでは・・・と思ってしまいます。いや、まさかそんな過去が・・・。
何か事情があるのは実は後輩側も同じですが・・・詳しくは実際に見て確認してみましょう！

　クリア後おまけにて主人公の弟や後輩の兄が登場する小話や4コマを読むことが出来ます。
初デートにてとんでもない衣装で現れた後輩。その理由が明らかになった時は笑いました。
あの衣装で少しはおかしいと思わなかったのでしょうか・・・。
立ち絵鑑賞に本編では使われなかった衣装パターンも用意されたりして色々凝ってます。
何というか作者様のセンスには驚かされます・・・。立ち絵やスチルの見せ方とか、ネーミングセンスとか、巧みな話運びとか。
よくもまあ思いついたね・・・色々と凄いです。

　管理人コメント
レビューを見ても、序盤を見ても、シリアス・コメディのどっちも期待できそうなツカミから始まります。
その後に読者に襲い来るのは、腹筋爆発四散必至の出オチ＝ジツ！「この先どうなっても、変な方向にしか転がらない！」と確信できます。
そして、話の転がり方も、転がすための選択肢も、全く予想が出来ないものばかりです。既読ルートは分かりやすくなっているので、色々な選択肢を試してみましょう。

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【まるは、なかない】

レビュワー [ るみ ]
ジャンル [ 探索アドベンチャー ]
作者 [ 千熊さま ]
容量・圧縮形式 [ 14.3MB・自己解凍EXE ]
製作ツール [ RPGツクールVX Ace ]
言語 [ 日本語 ]
配布元

どうも、二度目のレビューをさせていただきます。
今回紹介させていただくのはかわいらしい猫が主人公の
「まるは、なかない」です。
偶然が重なり、まるは飼い主である女の子リゼットとお留守番をすることになります。
そんな二人が留守番をする家に忍び寄る影…
なんと、子どもばかりを狙う凶悪な殺人鬼チェイスがリゼットに狙いを定めたのです。
しかし幼いリゼットに対抗する手段はありません。
果たしてまるはリゼットを守りきることが出来るのでしょうか？
殺人鬼からリゼットを守りきることがこのゲームの目的ですが、非力なリゼットとまるは見つかったら身を隠し、やり過ごすことしかできません。
小さな猫であるまるが持っているのは不屈の精神と知恵、そしてたった一度きりの「奥の手」のみ。
幸いにしてまるは人間の生活する文化を猫なりに理解しています。
逃げ回りながら館の中を探索し、状況を打破するためのヒントを探し出さなくてはなりません。
一見うまくいきそうな方法を見つけても、ただの猫であることから失敗してしまうことの方が多いです。
また、じっくり調べているとどんどん時間が経過していきます。
時間が来れば家の人が帰って来てくれますが…。
確実に助けてもらえる方法を見つけ出し、ベストエンドへとたどり着きましょう。
ちなみに一部ボイス付きですが…殺人鬼チェイスの声が本当に生理的嫌悪を誘います（笑）。こんなやつにリゼットを渡してはいけない！という気持ちにさせられます。
直接ボコボコにしてやりたいという方は一度ベストエンドへ行けばいいことがあるかもしれません。

　管理人コメント
普通の探索ADVならば、調べられる所を全て調べるのが攻略の鉄則となるのですが、本作ではその逆。調べる箇所は最低限にして、時間切れになる前に脱出のフラグを立てないと、良いENDにはたどり着けません。
そして、ヒントとなる調べた箇所がパーセンテージ方式になっているのが目を曇らせます。なまじゲーマーだとついつい100%を狙って無駄な行動を取ってしまうのです。
そして、チェイスは誰かの差し金でリゼット家に忍び込んだことが序盤から匂わされます。ベストENDに行けば真相も暴かれると思いますが、難しいんだ、これがまた。

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【白のキョウメイ】

レビュワー [ シュン ]
ジャンル [ 「キョウメイ」する謎解き脱出ゲーム ]
作者 [ 栄崎（ASaki）さま ]
容量・圧縮形式 [ 15.3MB・ZIP ]
制作ツール [ WOLF RPGエディター ]
言語 [ 日本語 ]
備考 [ 15歳以上推奨 ]
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少女たちは「キョウメイ」する。しかし・・・。
　前作『ハコイリさま症候群』に登場したレーネが今作でも登場します。
前作を知らなくても問題は無いですがプレイしておくと色々考えさせられるので見ておくことをオススメします。
今回も年齢制限は「ふりーむ！」の掲載を反映させています。
前作以上に衝撃が強く残酷な表現もあるので注意してください。
　主人公は白の部屋でレーネという少女に出会います。どうやら部屋に閉じ込められたようです。
赤の部屋、緑の部屋、青の部屋にはレーネと同じように少女が閉じ込められていました。
それぞれの部屋を行き来しつつ、脱出を図ることとなるのですが・・・。

　部屋を調べつつアイテムやキーワードを手に入れ、謎解きも行いながら脱出することになります。
アイテムは各部屋ごとで共有されない（それぞれの部屋でのみ使用できる）のですが、キーワードは共有されるので覚えておくと良いでしょう。
ここで厄介なことが1つ。正気度というパラメーターがあり、他の部屋へザッピングしたり、何も無いところを調べたりすると1ずつ減っていきます。
0になるとその地点でゲームオーバーですが、レーネに話しかけると全回復します。
通常エンドと隠しエンドの2種類のエンドがあり、通常エンドの方は正気度に気をつけていれば問題無く見られるでしょう。
しかし隠しエンドは完璧な手順が必要になり、少しでも間違えると到達できず、ノーヒントで見ることはまず困難です。
紹介ページにある攻略ページを読んだ方が手っ取り早いと思います。それくらい難しい手順です。
ちなみに自分は時計の謎解きが分からず攻略ページの解答に頼ることとなりました・・・。
時計と本の謎解きさえ分かれば謎解き自体は問題ないはずです。
　レーネは問題児が多い『ハコイリさま症候群』でも特に問題が多い人物です。
その言動には意味など無いと思っていました。しかし今作ではその言動の意味も多少は分かってきます。
注目はそんな彼女の能力が分かる隠しエンド。それはあまりにも意外かつ衝撃的で、残酷さも滲み出ています。
何故主人公の視点で選択肢を選ばせたのかもこのエンドによって分かります。
3人の少女は部屋で本人が望んでいない「あること」をすることになります。しかし・・・。
隠しエンドにて人として許されるとは思えないことをした後のレーネの反応、そしてそれに対する大人の態度に唖然としました。
これでは彼女が問題児となってしまってもおかしくありません。本人だけでなく周囲の人物にも問題があるのでしょうか。
『ハコイリさま症候群』に登場する他の子供たちにもこのような特殊な能力を持っているのかもしれません・・・。

　管理人コメント
このゲームの真ENDへの入り口は、かなり狭き門です。ノーマルENDを見て答えを知っている状態であっても、攻略サイトの指示に一挙一動従わないとまず達成できません。
だからこそ、初めは攻略サイトに頼らずノーマルENDを見るのを推奨します。
ノーマルENDを見るだけならば、謎解きのレベルはそれほど難しくはありません。ただ、時計の謎解きなど、『ひらめき』が無ければどうしても解けない謎も出てきます。実を言うと、私は、VWXYZの問題で詰まってしまい、やはり攻略を頼りにせざるを得ませんでした。

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【雨宿バス停留所】

レビュワー [ シュン ]
ジャンル [ 少女たちの辛く悲しい過去、現在、未来 ]
作者 [ かおるさま＆もかねこさま＆ひろさま ]
容量・圧縮形式 [ 156MB・自己解凍方式 ]
制作ツール [ RPGツクールVX Ace ]
言語 [ 日本語 ]
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悲しい過去、辛い現実、これからの未来。
　過去、現在、未来が繋がり、少女たちがどんな結末へ歩むのか・・・という作品です。
ちなみに作者様は『路地裏喫茶店～Le Petit Nuit～』というSLGも公開しています（イラスト担当は今作とは違う人です）。
　いじめられっ子、千歳は雨が降る中、雨宿というバス停でバスを待っている少女、小鳩と出会います。
しかしそのバス停は二十年前に運行停止となっており、バスなど来るはずはありません。
その後千歳は様々な場所の探索、殺意のある敵からの逃走、とあるいじめっ子の姉、赤音との出会い、など
あらゆる出来事に遭遇します。その先にあるものとは・・・。

　探索と謎解きがメインで、時には逃走イベントが発生することがあります。
探索や謎解きはともかく逃走イベントが初見殺しのオンパレードで苦戦は避けられません。
中には道を間違えただけでゲームオーバーになることも。初見殺しは至る所にあるのです。
とある人物との対決は適当に操作しても簡単に負けてしまい、特に苦戦することでしょう。
大抵はゲームオーバー時に様々な演出があるのでめげずにトライしましょう！
セーブは自動販売機を調べることで行い、アイテムは使える場所で対応するアイテムを選べば使用できます。
途中「心のカケラ」というアイテムが手に入り、このアイテムの個数でEDが分岐します。
　注目は真エンドに当たるED1。これで2人は幸せになれたのですか・・・！？と本気で思う悲しい結末であり、
下手をするとBADENDよりも悲しい結末かもしれません。スチルとスタッフロール後の展開がそれを象徴しています。
しかし、千歳は誰からも見捨てられており（担任の先生でさえも！）、もうこの世に未練は無い、という感じでした。
ED2の方が幸せなのでは、とも思いますが将来のことを考えると・・・うーむ。
　途中明かされる小鳩の過去はあまりにも辛く悲しいものです。
しかしそれを見て自分が思ったことは「相談できる相手はいなかったのでしょうか？」でした。
絶望するのはあまりにも早過ぎたような気がしてなりません・・・。
そのことは千歳も同じであり、小鳩の過去を自分と照らし合わせたのでしょうか？
彼女と友達になるためであれば命を捧げても構わない・・・と考えるほどです。
そして千歳は重大な選択を迫られることになります。過去、現在、未来。それらを繋ぐ結末とは・・・？

　管理人コメント
このゲームの追いかけっこは、ストーリー＆謎解き主導とは思えないほど難しいです。特に、後半の学校内の追いかけっこは、画面半分を占める身長の敵が襲ってきます。見た目の恐ろしさも含めて、体感的難易度は更に上がります。
そんなトラップを潜り抜けた先に待ち受ける結末も、また、『逃げられてハッピーエンド』とは程遠いものです。千歳も小鳩も、かなり暗いものを背負ったキャラなので、幸せを求めたくなるのですが…。

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【 ROOM No.404 】

レビュワー [ DECOすけ野郎 ]
ジャンル [ 謎解きホラーアドベンチャー ]
作者 [ 猫まんまさま ]
容量・圧縮形式 [ 183MB・ZIP ]
製作ツール [ 吉里吉里 ]
言語 [ 日本語 ]
配布元

ゴーストタウン、霧隠町にある秘密を暴いていけ！
諸事情につき…
長らく塩漬けにされていたレビューですが、時期も時期だしとりあえずお蔵出しすることになりました。
「Danger Zone パック」に収録されている作品のうちの一つです。
本来なら、単体で紹介したかったのですが、現状3本抱き合わせのものしかダウンロードできないんですよね。
何故、他の収録作品を除いてこれなのか、というのは・・・まあ、いろいろあったのよ。
というわけで、「Room 404」（Danger Zone 2.5）。話としては、1、2の続きですがやっていなくても全く問題はありません。
このゲームの良いところ
・ホラーしている
この霧隠町、一見どこにでもあるようなゴーストタウンなのでして、人が失踪するという噂の幽霊マンションの謎を探りにいった友人が行方不明になったと。
主人公の女性ともう一名の男性が霧隠町に到着し、別行動をすることとなったわけです。
そのゴーストタウンには、なんとも恐ろしい秘密が！外部との連絡手段を絶たれ、誰もが敵、この状況を打破していくのか…？というホラー要素は多い作品となっています。
びっくり画像がバーンと出てくる、追跡者に追われる、時間内に行動選択をするなどがありますが、どちらかというとグロテスクな要素の方が多いです。
・謎解き要素が豊富
決して分かりやすいわけではないですが・・・。ともかく謎解きの数の種類は多い。
分からなかったら、付属されているヒントを見ましょう。
「音を使った謎解き」というのは、ADVゲームにあまり無かったので新鮮でした。
（ただ、絶対に自力でわからない箇所があるので、ヒントは読むこと前提です。）
・音楽が良い
音楽は、この作品のためだけに作られた専用曲を使用している、これはかなりポイント高いです。
フリー素材ですと職業柄「ああ、この音楽あのゲームで使われていた奴だわ」とどうも気分が乗らなくなることがたまにあるのですが、そういうことはなく作品を十分に盛り上げていっています。
このゲームの悪いところ
普段はあまり厳しいところを突かない感じで書いているんですが、どうもね・・・。
・話で弱い部分がある
一応、霧隠町の話単体として終わるのですが、あっけなく次回作に続く！という打ち切り漫画みたいな最後には唖然としました。
最後の対決も、もっと盛り上げられたのでは？
今までの展開と比較すると、かなり淡白なのではないのか、という箇所がかなり感じられました。
（多分、続編で盛り上げる予定だったのでしょうが）
・画像
実写取り込みなんですけど、好きか嫌いかで言うと「合わない」。
画質が荒いというのもあるし、人によっては合わないものが出る、ということをあらかじめ言っておく必要があります。
要はグロいものが大画面いっぱいに出てきます。
・後半で日記を読む作業ゲーと化してしまう
死亡者全員がここまで几帳面に生前に日記残しているのは何故か、何故いつも死体のそばに置いてあるのか？
大事な証拠ですし、謎の大企業TOURTUREが行っている悪事についての鍵、というのは分かるのですが。せめて、そういう大事なことはシナリオ上で提示していった方が良かったのではないかと思います。ここ、かなり気になりました。
・読みづらい
実際にやっていただけると分かると思うのですが、
◯◯◯◯（本名）「テキスト表示」 ■■■■（本名2 「テキスト2表示」
という調子に文章が書かれているわけです。これが、すごく読みづらい。
普通のノベルゲームでしたら、一度出た人物の情報は最低限に収められていますし、無駄な文章が少ないわけですね。
ただ、常に上記の文章となっているのでその面で終始違和感を感じることが・・・。
いい意味で勢いがある、悪い意味で粗が多く見られるゲームです。
「3」も、当初は引き継ぎで別作者により出る予定が当初はあった（らしい）のですが、頓挫。
シリーズ未完のまま現在に至っています。
総評・・・うーん、それなりには楽しめたけれども人によって合わないと思うからそこは自己判断で。

　管理人コメント
本シリーズは、無印の「Danger Zone」からプレイしていたのですが、「ROOM No.404」に限らず「Danger Zone」シリーズはとにかく「騒々しい」ゲームです。
上記でDECOすけ野郎氏が指摘した「1ページあたりに多数の台詞を行間ツメツメで羅列」「ト書きと台詞が混じった文章」など、メインの文章からして情報量過多気味です。
ホラー表現となると、全編＼バーン／＼ギャー／の連続です。即物的なスプラッタ表現が多く、中には、有名な驚かしGIFで見た画像や、ガチなグロ画像が表示されます。
なお、本気で攻略する場合、『後編』とラベルに書かれた箇所、ホテル脱出後の瀬戸が単独行動する場面は、必ずセーブし、消さないように！
ここは、枝分かれが多く、少しの行動ミスで後々のBEST ENDへの道が閉ざされます。同梱のヒントを見るにしろ、BAD END, ANOTHER END後のヒントに頼るにしろ、この箇所のセーブを消すと、また最初からやり直す羽目になります。

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【リセレクト】

レビュワー [ DECOすけ野郎 ]
ジャンル [ 切ないラブストーリー ]
作者 [ 幻創映画館さま ]
容量・圧縮形式 [ 127MB・ZIP ]
製作ツール [ 吉里吉里2 ]
言語 [ 日本語 ]
配布元

雪降る聖夜に奇跡は起こるのか
【ある日の出来事】
それは、クリスマスイブの出来事であった。
ひどいフラれ方をし、１人でとぼとぼと街を歩いていた遠夜義一の前に見知らぬ女の子が現れた。
彼女は、いきなり「お父さん」と呼び、何故か彼に関することをいろいろと知り尽くしていた。
しかし、どうも会話が噛み合わない。何かがおかしい。
話を聞くうちに、彼女はどうしても義一に伝えたかった言葉があり、そのため満身創痍になるまで彼を探し続けていたという。
そして、彼女が放った言葉は、それはあまりにも衝撃的で・・・。
物語の顛末はどうなるのか、そして彼女の願いは義一に届くのか。
【概要】
メリー・クリスマス！今年も独り身だよ！（挨拶）
ひらたく言えば、割合ありがちな話なのかな～と思い読み進めていたら
驚きました。のけぞりました。
今回こそはほのぼのストーリーを紹介しよう、と思っていた矢先にこれ、ですからね。
「やっべえ、不穏な話になってしまった、どうしよう」と不安いっぱいだったのですが無事にハッピーエンドで終わります。そこは大丈夫です。安心してください。
やはり、今作にも安易な奇跡ではなく「その世界観にいた」人はいなくなって別の平行線な感じになるから、やはり消えていってしまった、しかし・・・
とまあネタバレになるから伏せるけれども、想いはきっと通じ合うんだよ、というのは共通しているメッセージ、なのかな。
あとバスケシーンの脈動感ね、あれは良かったですね。
そして、演出や会話の軽妙さもさすがお手のものといったところ。
少し気になったのが「彼女」は初対面の彼に対してやけに説教臭い感じで、
それが鼻についてイヤだよなあ、とか義一は安易に「彼女」のことを信じすぎじゃないか、
そこはもうちょっと尺を使った方が良かったのでは、など不足な点を随所に感じたところでしたね。
でも、全体を通して考えてみれば、出会いが人を変えていったり、いろいろと学ぶことも多いし、やっぱり幸せってほんとうに大事ですよ、という気分になるからそこはいいかな、いう感じで。

　管理人コメント
画像の例え話にも出てきたとおり、本作は「明けない夜が来る前に」と同じく、切なくて、それでいて安易な奇跡を許さない物語になっています。
登場人物は少なく、シナリオも短いですが、その分一気に読み薦められる魅力が詰まった作品です。
本作では、幻創映画館の作品には珍しく、語り部である義一のグラフィックも表示されます。見てみると、本当に姫優は父親似だと分かります。

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【華氏98.6度】

レビュワー [ シュン ]
ジャンル [ 女性向けSF ]
作者 [ ぐりこさま＆ユツキさま ]
容量・圧縮形式 [ 36.5MB・ZIP ]
制作ツール [ NScripter ]
言語 [ 日本語 ]
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オンボロ宇宙船で・・・一体何が起こるというのでしょうか？
　いわゆるSF物です。といってもフルコンプまで1時間程度の短い話です。
AIプログラム（の少年型ホログラム）×宇宙船の女性乗組員という2人（？）は
どんな結末に辿りつくのでしょうか？

　今よりほんの少しだけ未来の話。オンボロ星間交易船、ノストロモ号のたった一人の乗組員、レベッカは自動航行の途中にトラブルに見舞われます。
ノストロモ号のAIプログラム、ビショップは船を捨てて脱出するようにと進言しますが・・・。

　ここまでは冒頭で起こるトラブル。本当の問題はこの後に起こることになります。
突然船内で何かが起き、ビショップの様子もおかしくなるのです。クールな主人公も困惑するほどの出来事。
それにはこの船に関するある事情が隠されているのです。いくらなんでも・・・というような事情でした。
選択肢に応じて4つのエンドに分岐します。ED1のヒントは「推理を間違えない」「早々に諦めてはいけない」です。
また、1周目でED1を見ることは出来ないので注意してください。
そのED1はこれからの2人（？）の将来が気になる結末になっています。
まあこれから先どんなことがあっても大丈夫とは思いますが・・・。
皮肉めいた結末や永遠の別れとなる結末もこれはこれでアリですね。

　各エンドのタイトルは某SF小説のタイトルのオマージュのようです。
自分は知らない作品ばかりでした。知っている人は更に楽しめるかも？
ちなみにこの作品のタイトルも某SF小説のタイトルのオマージュらしいです。

　管理人コメント
このゲームは、「女性向け恋愛物語」になるまでの間が非常に長いものになっています。最初のENDはドタバタコメディ、2週目になるとホラー編ルートが追加され、ラストの恋愛ENDはそれ以外のENDをコンプリートしないと選択肢が表示されません。
END1後のオマケシナリオもあり、色々と楽しめる作品です。…しかし、END2,3の切ないENDで、あの陽気なスタッフロールBGMってどうなんでしょうか？そこだけが気になった点です。

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【とりっく　おあ　とりっく！】

レビュワー [ シュン ]
ジャンル [ いたずらラブコメADV ]
作者 [ A3 さま ]
容量・圧縮形式 [ 29.9MB・ZIP ]
制作ツール [ LiveMaker ]
言語 [ 日本語 ]
備考 [ 15歳以上推奨（軽度の性的表現/異性装） ]
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お嬢様！それってホントにイタズラなのですか！？
　こんな作品をレビューするのもちょっと悩みましたがここは思い切って！
その理由はですね・・・とにかく笑えましたし時にはしんみりするようなこともありますから！
ちなみに、タイトルや「イタズラ」する展開とは裏腹にハロウィンとは一切関係ありません。
　人間の父と魔族の母の間に産まれた「半魔」のお嬢様、ソーシャ。
彼女は双子の使用人、ルナートとネガートのことがとにかく大好きで、愛情表現と称してイタズラばかりしています。
イタズラの中には嫌がらせとしか思えないものもあり、双子もほとほと困っていました。
そんなある日、両親が3日ほど家を離れることになりました。となれば主人公が黙っているわけがありません。
リミッター無しでイタズラが出来る！とばかりに双子にあらゆるイタズラを仕掛けることに・・・。

　双子のどちらに会いに行くか、どんなイタズラを仕掛けるかによってエンド分岐することになります。
使用人で黒猫に扮した魔族の少年、シシィと会話することも出来ます。
ノーマルエンドと、それぞれの双子のルート、双子を同時に手玉（？）に取るルートに３つずつのエンドが用意されています。
主人公が双子に仕掛けるイタズラは「そんなことをしたら絶対嫌われるだろ！」とツッコミたいものばかり。
というより「頭を撫でる」とか本当にイタズラになるのでしょうか・・・？
ひどいときは完全にセクハラ（！）になることを仕掛けるので大丈夫なのか・・・と心配になります。
しかし・・・双子もまんざらではない様子です。口では嫌がっていても何だかんだいって嬉しいのではないですか？
全くもってツンデレな双子です。愛情表現をストレートに伝える主人公とは真逆とも言えます。
どうして主人公はこうも双子に嫌がらせイタズラをするのか、どうして双子は素直じゃないのかと思いましたが・・・。
実は結構重い事情が隠されていたのでした。

　主人公や双子はそんな様子からは想像もつかない辛い過去を抱えています。
主人公や双子は「半魔」という魔族と人間のハーフといったところの存在です。
ただ誤解や偏見が激しいようで主人公や双子は辛い思いをしていたことが伺えます。
特に主人公は魔族の特徴が強く出過ぎていて、ろくに外出することができず、友達もいませんでした。
「半魔」の双子が使用人として迎え入れられて、主人公は初めて仲良く接することが出来る存在と出会えたのでしょうか。
それがストレートな愛情表現に繋がっているのかもしれません。
まあ双子が「小さくて可愛い」から好き、という主人公の好みもあるのですがね・・・。
ほのぼの楽しくやってるのにはそんな事情があるから・・・というところでしょうか。
いやいや、何だかんだいって本当にお似合いですね・・・。

　管理人コメント
人と魔族の軋轢、その中で偏見を受けてきた主人公と双子、シリアスな要素は所々を散りばめられています。が、主人公のsxhr行為は、それを吹っ飛ばすほどに強烈かつ楽しいものです。
もう、悪巧みを企む主人公の顔が、悪辣な上に可愛いので、悪戯にも力が入ると言うものです。

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【夢なら早く醒めてくれ！】

レビュワー [ シュン ]
ジャンル [ 現代学園BL風ADV ]
作者 [ A3 さま ]
容量・圧縮形式 [ 15.8MB・ZIP ]
制作ツール [ 吉里吉里2/KAG3 ]
言語 [ 日本語 ]
備考 [ 同性愛(男性) ]
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夢なら・・・ってホントに現実ですから！
　「余計なことをしたためにひどい目に遭う」ということがよーく分かる作品です。
全く、それが運命なら受け入れても良いのに・・・あ、それでも受け入れられないというのですか！？
　とある男子校の高等部に通っている成田弥鶴はとてつもなく困っていました。
それはクラスメイトの柏谷直臣。常に自分に突っかかってくる彼が大嫌いで、しかも幼稚園からの腐れ縁。
「どうして神様は彼を引き離してくれないんだ」と本気で思うほどでした。
ある日、弥鶴は直臣をどうにか引き離そうと「話し掛けてくるな」と宣言します。
すると「勝ったらその要求を聞く」と言い、「文化祭のミスコン（注：女装）で勝負する」と約束してきたのです。
まさかそれがますます事態を悪化させることになるとは知らず・・・。

　男子校が舞台でBL要素も多少はあるものの基本的にはコメディ系の作品です。
神様を疑うほどの「嫌いな人物」を引き離すために取った行動が・・・というのが事の発端です。
女装ミスコンでどんな服装にするかで弥鶴の立ち絵も変わってくるため、色々選択肢を試してみましょう。
弥鶴か直臣、どちらが勝つかで話は分岐します。いずれにせよ（弥鶴側にとって）事態は悪化する一方。
「墓穴を掘る」とは正にこのようなことと思い知らされます。
　こんなことを言っていると「直臣は悪い人物じゃ・・・」と思ってしまいますが実はそうでもありません。
直臣が弥鶴に突っかかるのもちゃんとした理由があり、悪意は全く無い様子です。
それを弥鶴が「意味も無く付き纏われている」と思い込み、余計な事をしたばかりに・・・。
だから素直に運命を受け入れれば良いものを・・・。
本当に「嫌いな人物」というのは「離れられない人物」でもあるかもしれませんね。

　管理人コメント
先の「彼女の音色に歌をのせて」の隣の男子校を舞台とした話ですが、ジャンルは真っ向正反対のコメディになっています。共通点は同性愛表現のみと言ってもいいでしょう。
弥鶴が何かするたびに（弥鶴本人にとって）最悪の方向に転がる話の展開を楽しむ作品です。まさに王道のコメディと言えるでしょう。

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