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■ 魔法少女

魔法少女
作者 [ TS さま ]
ジャンル [ シミュレーションRPG ]
容量・圧縮形式 [ 23MB・ZIP ]
製作ツール [ シミュレーションRPGツクール95 ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 ダウンロード先

(補足)
2014.02.09:現時点での最新バージョンは、ver1.15です。
2018.02.09:SRPG Studioでリメイクされた「新説魔法少女」が配布されました。

魔法少女 魔法少女 魔法少女 魔法少女 魔法少女 魔法少女 魔法少女

レビュワーハマリ度グラフィック サウンド合計総合判定
ES 9 /10 8 /10 8 /10 151/180 B
hoikoro 10/10 10/10 7 /10
山県昌景 8 /10 8 /10 8 /10
アンサンブル 9 /10 10/10 8 /10
赤松弥太郎 8 /10 9 /10 7 /10
牛人 7 /10 10/10 7 /10

 《 ES 》  ハマリ度:9 グラフィック:8 サウンド:8

人と人とが分かり合うのさえ、こんなにも長い。ましてや人以外となんて…。

今回のイチオシ「魔法少女」は、ストーリーも戦闘も長丁場となる長編SLGです。
その中で20人以上…シミュレーションRPGツクール95で1マップに出せる人数を有に超える人数のキャラクターを立たせ、プレイヤーの心に残る作品になっています。
しかし、そのストーリーの妙が(ストーリー面、戦闘面共に)充分に味わえるようになる時期がかなり遅い作品でもあります。
序盤の主人公たちは、所々でワガママを言い、時には怖気づき、周りの味方(およびプレイヤー)を不安にさせてくれます。
それでいて、大切な友人(千代子⇔遥、朱莉⇔七海など)には、時に行き過ぎと取れるほどの偏愛振りを見せてくれます。
要はこいつら、見ている世界がものすごく狭いのです。

こんな、あらゆる意味で思春期なキャラクターたちを、どうやって「世界を護る戦士」に育てていくか…「魔法少女」のストーリーの根幹は、ここにあります。
コミュ障気味で、魔法少女の力を振るうたびに誤解を広げていく千代子が、どのように皆と理解を深めていくか…。
そんな千代子の凶行を目の当たりにしたために、彼女を嫌悪していた七海が、その誤解をどう解いていくか…。
初めは、自分の(小さく、それゆえに現実的な)夢を叶えるため、魔法少女になることを拒否したリリーが、どのように使命を自覚していくか…。
キャラが一人出てくるたびに、彼女・彼が持っている悩み、ねたみ、負の感情を目の当たりにし、そして、その解決も目の当たりにしていきます。

それゆえに、ストーリーテキストが長くなること長くなること…。「いっそのこと、ノベル作品にしたほうがいいんじゃ…戦闘が全く無いエピソードもあるし…。」とも思いますが、この戦闘こそ、魔法少女たちの苦悩と成長を描く舞台でもあるのです。
敵であるバイオモンスターは、知性の乏しい序盤であっても、その攻撃力と組織力は油断なりません。
魔法少女たちは(ほとんどのシーンで)力尽きても、後のストーリーで何事も無く復活できます。しかし、退場したユニットの成長は遅れますし、ユニット性能面でも一人ひとりの個性が強い「魔法少女」では、その一人が欠けた瞬間、一気に敵側有利に向かってしまいます。
そんな状況を魔法少女と一緒にプレイヤーが乗り越えることで、より魔法少女たちの成長を体験できる仕掛けになっているのです。

そんなリトライ必須な難易度、スムーズに見たいストーリーを持つ中で、やはりシミュツク95の仕様が足かせとなる場面が多々出てきます。
戦闘マップとインターミッションでしかセーブできない(ストーリー中はセーブできない)、リトライがF12などのボタン一発でできないなど、「もっと新しいツクールならスムーズにいけるのに!」と思うこともありました。
本ゲームを初めて知った投稿レビューでのコメントにも書きましたが、最近のツクールでSLGを作ることも検討に入れて欲しい所です。
何より、TS さま描く美少女たちはフルカラーで見たい!…そんな欲望が私はあるのです。

 《 hoikoro 》  ハマリ度:10 グラフィック:10 サウンド:7

奇跡を起こしてこそ魔法少女!!

魔法少女】今回レビューさせていただきました
長かった…とても長いゲームでした
忙しい時期であったということもあり、終わらないでレビューを書くことになるのかな…と思ったりも致しました
ですが、長いというのはそのまま手が込んでいるということにもつながると思います、つながります

このゲームはタクティクス系、SLGです、大好きです
一人のキャラでは無双することが出来ず(例外有り)好きな様に育てる道程がある
犠牲を出さずに進むのはとても難しいが、なりふり構わずクリアするのは困難ではない、などが好きな理由です

それを踏まえて、このゲーム最大の魅力はやはりキャラクターの人間性に尽きる、と私は思いました
SLGならば当然ですが、やはりキャラクターが大量に出てきます
それら全員のキャラクターがしっかり立っていないと埋もれて空気が薄くなってしまう為、人間物語を強調するのは必然かもしれません
だからこそ一人ひとりに愛着がわくのです!全員可愛いです!!もちろん初期主人公も霧の子も可愛いですよ!!

それを前提に話を進めさせていただきますが

このゲームに登場するキャラクターは、ほとんどの人が第一印象が悪いです!!

例外もいますが、特に序盤のキャラクターの第一印象は悪いものが多かったです
何だこいつ事情も知らないで、とか、そっけないな、とか、そういうものが多く、はじめはキャラに感情移入できませんでした
しかしこのゲーム難易度はかなり高く、しっかりとした弱点設定と、ヒットアンドアウェイやおびき寄せを行わないとすぐさま全滅します
なのではじめに嫌いなキャラでもしっかり駆使しないと簡単に詰みます、逆にはじめから弱くて使えないキャラは少ないです

第一印象はとても悪いのです、ですが
物語を進めていくにつれてどんどんキャラが魅力的に変化しいていくのです! 成長かもですが
悪かった第一印象の後に、実はヘタレ、間抜け、妄想癖、おっちょこちょい、など、歳相応の中身が隠しきれずに出てきます
逆に、最初はヘタレだったり、人の話を聞かなかったりする人が、後半から仲間のために行動するようになったりと
キャラクター全員がとても少女少女(少年)していて、心変わりがどんどん起こる、というとても珍しい体験が出来ました

最初は嫌いなキャラが多かったが
最後までプレイし終わったあとに、嫌いなキャラクターは一人もいない!

そう断言できるほどに、がんじがらめになった性格と人間関係をスッキリと整理して終わらせたエンディングでした

キャラクター一人一人を語っていては終わらないので、大好きなキャラクターだけ少し語らせていただきます
本当は全員語りたかったのですが…

まずは主人公、霧島 千代子さん

遥ちゃん遥ちゃんとずっと言っています、彼女のためにショッキングな出来事を連続させています
びっくりするほどトラブルメーカーで、はじめは仲間思いですらないと思っていたほどです
彼女と遥のほのぼの時期がこのゲームで最も長く続いて欲しいなーと思うシーンでした
逆に言えばそれ程に鬱シーンが多かったのですが…
彼女主体のイベントはどれも悲しい物が多いです、仲間たちの見てられない、というのもよくわかります
ですが仲間の、彼女しかリーダーは考えられない、という信頼を一身に受けている
はじめとは180度違うそういう扱いにも自分はいいなぁ、と思いました

次はフィーとタウ

彼らは戦闘を例外的なものを除き行いません
フィーは役立たず、タウは冷酷で人間を道具にしか思っていない、という結構悪い印象を受けます、特にタウ
ですが、とある過去編と、そこまでの道のりで、フィーは超がつくほどの天才で
タウは他のエレエス星人の中でも結構仲間思いなことがわかります
タウは苦労からああいう性格になってしまっただけで、冷酷なのではないのがわかりました、そして好きになりました
フィーははじめから最後まで終始憎めない男気キャラマスコットを貫きます
最終的には天才で仲間思い、熱血で危険も恐れない、顔とは真逆のイメージに変化しました
可愛い→もっと頑張れ→かっこいいの三段変化ですね

最後は最も活躍したんじゃないか?というイメージの長門 琴音さん

おそらく多くプレイヤーは彼女に助けられたと思います、強いです
移動する距離も多く、序盤で仲間になり、火力がものすごく高く、回避も高い、MP効率もいい戦闘のプロです
また彼女はまごうことなく天才ですが、おっちょこちょいやマヌケなところもあり、友達が他人に取られるのを恨めしく思ったり
可愛い強いかっこいい優しい師匠、といいとこづくしのキャラでした
アクの強いキャラクターをまとめる、というのも真面目な彼女とピーキーな霧島さんがいたからこそ出来たのだと思います

その他にも、影が薄いと悩む石見さん、天才キャラを取られ後輩キャラを取られ胃痛キャラにシフトしてしまった陸奥さん
有能すぎるバカ山城姉妹などが、僕が特に好きなキャラクターでした
石見さんは特に燃費がよく攻撃値が高いのでよく使っていました、影薄いの気にしてたけどうちのチームでは濃かったです

・ハマリ度:10/10

すべてが重厚も重厚、濃度が濃く難易度も非常に高い
鬱とほのぼのを繰り返し(8割鬱)キャラクターの性格もどんどん変化していく
操作性の悪い部分も結構多く、ノベルゲームクラスに濃い文章にも関わらず読み直し機能がないなど
快適にプレイ出来たとはさすが言うことが出来ませんが
それを大きく上回る人間模様、パニック感、気がついたらこんな時間!?が何度起こったことやら
文句なしの満点です、時間泥棒です!

・グラフィック:10/10

全員描きおろし、だと思われます、美しく可愛くかっこ良くエロティックです、エロティックな服装のキャラほど性格が濃かったですが…
戦闘シーンも動く動く、敵も味方も非常に凝っています
チャプターごとの挿絵もきれいなものが多く、素晴らしいです

・サウンド:7/10

サウンドですが、気になった点が結構多かったです
音楽の途中で切れたり、ちょっと場面に合ってないのでは?と思うようなBGMもありました
仕様なのかもしれませんが、戦闘中それなりに気になりました
SEについては特に問題はなかったと思います

プレイ終了後、満足と一服を終えた後、間に合った!!!とガッツポーズ
コレほどまでにきっちりと作られたストーリー、最後までやらずに感想を書くなんて遠慮したかったですからね
その期待通り、とても良いゲームでした
END

最終金額158770クレジット、お金はもっと使えばよかったなー!

 《 山県昌景 》  ハマリ度:8 グラフィック:8 サウンド:8

ハロハロモーニング、山県である。
今回レビューするのは「魔法少女」。タイトルを聞いてみて皆さんは一体どんなものを連想するであろうか。
「僕と契約してよ!」と淫獣が出てくる某魔法少女アニメかそれともリリカルな魔法少女ものか、あるいはもっと別なムフフ…なものか。
今回紹介する魔法少女というゲームは学校一の問題児であるという点を除けば何の変哲もない主人公をはじめとしたありふれた少女たちが
ある日突然意味もよく把握せず、突然不思議な力を手に入れて謎の生物に立ち向かう…………
とまあここまで話のプロットを聞けば
「なんだ、よくよくありふれた展開じゃないか」という人もいるかもしれないが、そう侮るなかれ
フリゲ2013で「ストーリーが凄い!」と評価されているだけあって、ゲームを進めていくと中々重厚なストーリー展開が待っているのである。

魔法少女 魔法少女 魔法少女
本作の主人公である、千代子。いたって普通の女の子です。 そう、クラスメイトを次々と病院送りにすること以外は……

魔法少女
物語舞台となるのは架橋町。町にかかる橋に由来していると思われるが、では橋にかかる前は一体どんな名前で…?という疑問が。

群像劇ファンタジー

この作品では25人の少女(少年含む)が操作できる。ストーリーを辿っていくとそれぞれがそれぞれなりに戦いに対する思いを持っており、読んでいくその物語にきっと引き込まれていくことだろう。
戦う理由も人それぞれで、ある女の子は単純な好奇心で戦い続け、ある女の子は自らの信念の正義心に基づいて……など、このような個性豊かなキャラクターが物語を華やかに彩っている。
この作品はシミュレーションRPGというジャンルであるが、むしろメインはストーリーパートといってもよく(と筆者は勝手に思ってる)
プレイヤーはそれぞれがそれぞれなりに思い悩んだり葛藤している姿を眺めていくうちに「この女の子もいろんなこと考えているんだな…」と人間性に徐々に引き込まれていくこと間違いなしだろう。
この作品は主人公がいて、その周囲のサブキャラがいる、というよりは多種多様な群像劇でありADVパートはいろんな女の子たちの思いが交錯する群像劇パートといっても過言ではないだろう。

魔法少女 魔法少女 魔法少女
キュ●べえ、コ●ムシなどこの手の物語には一見可愛らしいマスコットキャラクターがつきものだが、果たして彼の場合は……?

魔法少女 魔法少女
変身姿が妙にセクシーなのも個人的にポイントが高いです、うぇへへへへ……おっとよだれが。

魔法少女 魔法少女 魔法少女
と、ここまでよだれを垂らしながら展開を見守っていたプレイヤーを襲う、衝撃の事実が判明。……ああ、いや、なんていうか。うん。強く生きていこうと決意いたしました。

魔法少女 魔法少女 魔法少女
色んな女の子が登場する中、筆者は伊勢朱莉ちゃんがお気に入り。ちなみに登場する女の子はみんな日清戦争~二次大戦あたりで活躍した艦船の名前がモデルになっている模様。

とまあここまでかなり大雑把にゲームの内容について触れたが、これからプレイする人に向けてプレイに関しての指針、というか少しだけ簡単な攻略法をお教えしたい。
最序盤では敵は防御が1番低い千代子を一目散に狙ってくる、なのでこちらはそれを利用して千代子には囮になってもらおう。
千代子には自分から攻撃させず、反撃でのダメージ専門にさせよう。千代子の体力が減ったら隙を見て遥のエネルギーシェアで回復。相手の体力が減って一撃で倒せそうなHPになってきたなと思ったらすかさず遥でとどめをさすのがいいだろう。
序盤の戦いでは自分から動いてもあまり利点がないので、陣形を組んで敵を待ち構えて、自分が有利になるような地形で戦うといい。
このゲームでは経験値は敵を倒した子が最も多く獲得する。どの子を成長すべきか、後々のためにも色々試行錯誤しながら戦ったいい。
また敵を攻撃しなくても、女の子たちは技を発動するだけで経験値をもらえるので、行動すべきことがない、でもMPに余裕があるというのならわざと技を発動して経験値を獲得していく、という方法もありだ。

魔法少女 魔法少女 魔法少女
女の子の見た目や性格も多種多様。エロいからだをした小学生…じゃない、エロい妄想をしてる小学生も出てきます。

魔法少女 魔法少女 魔法少女
主人公たちはみな思春期の女の子。みんな年齢相応に思い悩んだりします。ちなみに私はこの→のキャラのグラが何度見ても服を脱いでる最中に見えて非常に気になります。

魔法少女 魔法少女 魔法少女
魔法少女 魔法少女 魔法少女
女の子の事情は、人それぞれ。個人の恋愛事情もまた、人それぞれ。

魔法少女 魔法少女 魔法少女
魔法少女 魔法少女 魔法少女
ゲーム中は百合百合な香り漂う展開が盛りだくさん。その道を探求する求道者を飽きさせない(?)。

しかもなんでもこのゲームのプレイ時間は30~40時間程度あるという、おそらくこのゲームをやっていれば最低でも1週間は暇に窮することはない、それだけのボリュームがある作品である。

では今一度私の採点に対して説明したい。

【ハマリ度】:8
多分ゲームをやる上で気になったのは私以外のレビュワーも書いていることだろうと思うが、ADV(ストーリー)パート以外の部分、つまりシミュレーションRPGの部分がプレイしていて
「もう少しどうにかならないのかな…」と何度も思った部分である。
最低限オートセーブ機能が欲しいとか、間違って別の人を回復してしまったときに一手戻す機能が欲しいだとか、セーブスロットを順番に使っていったときにセーブした日付がわからないのでどれが1番最近のセーブデータか時々わからなくなるとか、全体的に動きがもっさりしてるとか(これは加速器を用いることで改善可能ではあるが)
そもそも25人魔法少女が登場するのがウリなのに1度に出撃できるのは15人までとか、そもそもコンピューターの思考がアホだとか
多分シミュレーションツクール95を用いてることに起因するものであろうが、もう少し何とかならないかなと頭を抱えてしまった。

また平均30~40用いるボリューミーなプレイ時間をどう評価するかも人それぞれであろう。
ステージを経るごとにキャラがレベルアップしたり技が増えたりといったりするものの、基本戦闘はある程度ルーチンワークに近く、筆者は35話ぐらいで「正直もうお腹いっぱいかな……」と満腹感を味わってしまった。
また戦闘の序盤で進行方向を間違うと1時間弱やったすえにやり直しするハメになったり、そもそも出撃メンバーの選定からやり直さなきゃいけないときなどで筆者は色々泣くハメになった。
ただそれはゲームの内容が詰まっていることの裏返しであり、中には「うるせえ俺はたった数時間でクリアできる薄っぺらいゲームなんて大嫌いなんだ!」といわれる方もいるかもしれないので、その辺はプレイする人の感覚よりけりであろうか。
(あくまで主観による感想なので評価の点数には加味せず)
ただフリゲーというジャンルでここまで作りこんで仕上げてきた作者にはただただ敬意を表すばかりである。

【グラフィック】:8
キャラの立ち絵や合間に挿入される絵などは作者の書き下ろしであり、感情毎にパターンが色々あることもあり、中々凝っている。
ただフリー素材を使用している背景画像が明らかに減色ミスと思われる変な色をしていたのか少々プレイしていて気になった。
最近はフリーでも高性能の減色ソフトもあるのでそちらを利用されてはいかがか。

【サウンド】:8
特に違和感もなし、場面場面にあった音楽であったと思います。多種多様な効果音はストーリーを読む上で演出に一役買ってます。

というわけで色々好き勝手言わせてもらったが最後にこれだけは言わせてもらいたい。

魔法少女

朱莉ちゃん、俺だ、結婚してくれ!!

 《 アンサンブル 》  ハマリ度:9 グラフィック:10 サウンド:8

挨拶
お久しぶりでございます
今から一年ほど前の魔法少女のレビューにて
「100時間のデータは軽くない」
と締めました。今から思うとそれはフラグでした
あらすじ紹介
警官が…戦車が…当て馬以下の存在に格下げされるそんな世界で
少女達は死と隣り合わせの戦いを始めさせられる
内容紹介
敵はどこからくるのか
なぜ戦わなくてはならないのか
強さとはなんなのか
人の命とは重いのか
などなどあげればきりが無いがいろいろと考えさせられるヘビーなゲーム

一年前のたくましい女性って素敵様のレビューと他
http://gekikarareview.com/review_slg/slg_toukou015.html
キャラ紹介
霧島 千代子
主人公であるが中盤まで阿鼻叫喚人生。成長してみせるのはかなり最後のほう
噂が勝手に一人歩きし風評被害がすさまじい人物である
最初から終盤まで周囲の人物が物理的に被害にあう本人もあう不幸吸引体質
序盤は残念ラストはチートなのはやり直しても変わらなかった
日向 遥
中盤最強終盤はほかの方にバトンタッチ
千代子をよく知っている人物。この世界では救われません。闇鍋へどうぞ
伊勢 朱莉
ザコ殺しや削りに使える。誘導をうまくやればかなり使えるが失敗すると痛い
いろいろな意味で一般人
榛名 七海
回復が序盤からできる数少ない基本サポートキャラ
水と雷と炎のコンボはなかったりする
途中空気な部分ありますがあしからず
石見 梢
近接専門。壁役としても使えるがHPがガンガン減っていくため回復とあわせて使いたい
火力はあったりなかったり
金剛 リリー
水から回復の仕事を奪うヒーラー本職。もろいので注意
夫婦げんかをよく行う
中島 朔也
数少ない見た目も男中身も男
格闘主体のため反撃を受けやすい。強いが過度な期待は厳禁
上との夫婦喧嘩やネタにされやすい。設定上本気を出せばリアルでも結構強い
山城 香
遠距離主体だが中盤以降になるまで火力不足
一番人をいじる そして笑う
音速で移動する敵に音速の能力はかなり難しいと思うので振動の能力と勝手に思っている
山城 忍
姉妹仲良しいじる人物笑う人物その2
能力は中の上といったところ。敵のHP調整かとどめが基本
長門 琴音
いろいろと強いがもろいのと短期戦型なのがネック
人物としては周囲に見せる生活態度さえ直せばかなりいい人
陸奥 葉子
基本とある敵にのみ一方的な強さをほこる ほかは普通
あまり記憶に残らないかもしれない人物
肥前 伊万里
装備の付け替えで能力がかなり変わるキャラ地空海が基本だが海はめったに使わない
病気もちだが健気に生きている
魔法少女を根っから喜ぶ数少ない人物
八島 唯
強いけど残念な方
彼女の理解者がいたら人生変わってたかもしれない
鹿島 月菜
紐に縛られ縛るのが好きな方
能力は普通だが意外に使いやすい
河内 真央
移動力がネックだが壁としては結構優秀
ほどほどに攻撃能力もあるので使い方によっては化ける
香取 加音
弱いのか強いのかわからない
基本の仕事は削り
テロメア
強いのだが非常に打たれ弱い
盾の後ろから攻撃するといいかも
初瀬 もか
能力でいえば攻撃専門
道中中途半端になるがある技を得てから強い
鎮遠 小夜
使い方によっては使えるのだがキャラが好きじゃないため勝手にお蔵入りさせてました
強さでいえば上の中ぐらい
朝日 栞
極端貧乏のキャラ
近接火力が高く基本は強いのだが打たれ弱いのと回避が無いのと特殊技の事情から使いづらい
朝日 祐樹
器用貧乏のキャラ
すべてを満遍なく使える。それだけである。序盤に出ていれば活躍できたのに
女に見える男
薩摩 琥珀
数少ない化学持ちのため一部には極端に強い
この子を主体にするか本家を主体にするかで悩みやすい
私はサポートに回しました
摂津 玲奈
遠距離で防御が無い敵には優秀
途中から火力不足で使い物にならないので特殊弾でなんとかしたい
反撃を受けないところから攻撃できるが場合によっては一撃でKOさせられるので注意
三笠 米子
あまりにも遅すぎた登場
そして能力名を考えると名前負けそのものである
突撃リタイヤさせるのに使いやすかった
比叡 要
チーターである
行動が終わったキャラをもう一回動かせるので火力UPやピンチ立て直しができる
火力防御どちらも無いがそれがなくても使える
MP回復持たせると手がつけられない
???〈ネタバレ防止〉
バトンタッチされた人物 見た目どおり漢である
ヒーローが千代子だとすればヒロイン役はこの人物になるだろう
能力はいわずもがな強し チート千代子には負けるが強さランキングで言えば不動2位だろう
???〈ネタバレ防止〉
まさか戦えるとは思ってなかった
遠距離が基本だが火力不足でやっぱり涙
愛嬌や見た目がいいので使ってました
???????????????〈ネタバレ防止〉
まとめてひとくくりにさせていただきましたその他です
正直な話千代子たちの方が強いです
えらそうな事を言ってきますが殴りあいの結果は見えてます
ほどほどに使ってあげてください
???〈ネタバレ防止〉
誰かさんに瓜二つ
それなりに強いため立ち回りを注意しながら戦えば問題ない
基本スペックは誰かさんよりかなり高いことが判明する
警官や戦車
拳銃による一撃<戦車による一撃<格闘による一撃 左から察してください
攻略
  • 序盤は敵の種類も多くなく単純ですが後半は遠距離型、火力型などさまざまな敵が出てきます
    それゆえに弱点で攻撃する 反撃をもらわないようにするなどが重要になります
  • HPが0になると退場しますがペナルティが無いので壁にする特攻させるなどがお勧め
  • 防御力を上げる手段が少ないので上げる機会があったらすぐ上げてしまうこと〈主力のみ〉
  • 一部のステージでは直りましたが進行不能になるバグがまだありますので注意〈意図しなければ起きません〉
  • 一部のステージでは直りましたが進行不能になるバグがまだありますので注意〈意図しなければ起きません〉
  • セーブは必ず分けること
  • キャラはどのキャラを基本に使うかで難易度が変わります
  • ドーピングアイテムは考えて使いましょう。特化させるもよし弱点つぶしでもよし
    中途半端に使うのだけはやめましょう
  • 命中率が意外と大事になります。特殊技を回避されるとつらいです
  • 持久戦よりもヒット&アウェイによる集中攻撃をお勧めします
  • お蔵入りさせるにしてもほどほどに育ててあげましょう
    ひとつの技で急に強くなる事があります
はまり度9
ぐいぐい引き込まれ道中の閑話も楽しめるすばらしいゲームなのですが
人を選ぶストーリーなのと操作性の都合から9とさせていただきます
グラフィック10
文句なしで10
サウンド8
好みなので10にしたいのだがもうちょっとBGMが欲しかったので8
感想
ストーリーを一通り忘れていたためやり直しました
さすがに忘れていても二度目だとサクサクプレイになります
そしてやり終えた後妙なずしんとした気分になります
製作ツールが古くてもストーリーや難易度がちょうどいいめずらしい作品です
尚、一部ネタバレ防止してますがストーリーにものすごく関わってくるためご了承ください

ゲームとは関係ありませんがHDDのデータが飛んだ瞬間絶句しました。二万時間は軽くないよ本当に
バックアップはとりましょう。自力で救出するのに3ヶ月かかりました

では最後に絶句した二度と見たくない表示の文字で締めとさせていただきます
「Operating System not found」

 《 赤松弥太郎 》  ハマリ度:8 グラフィック:9 サウンド:7

こんな子 こんな子 こんな子いるかな

 魔法少女というタイトルは、確かにキャラ萌えゲーを連想させるものではあります。
 そして、その予感は部分的にはまったく正しいです。本作の最大の魅力は、25人にも及ぶ個性豊かな魔法少女たちのキャラクターにあるからです。
 が、本作のキャラの魅力は、ちょいと萌えゲーとは言いづらいアレなんですよね。

 まあ、魔法少女というタイトルにしなきゃならない理由は、プレイしていけば伝わるはずですけどね。
 ということで、萌えというよりは、個性のぶつかり合いが楽しめる本作です。
 後半参加のキャラは正直、極端に走りすぎていたり、薄くてイマイチ立ち位置が確保できなかったり……別に米子さんのこととは言ってないから、こっち見ないでネ。
 ですが、序盤から参加していくメインキャラクターたちは、立体的で人間味に溢れたキャラ造形で、ストーリーを牽引していきます。
 その分、一筋縄ではいかない人たちなので、くれぐれも油断しないように。

 顔をインターミッション画像から引用しまして、その中から5人ほど紹介しましょう。
 このインターミッション画像、少女1人1人の立ち絵だとか設定集だとか、なかなかに凝った作りになっています。本作の楽しみの1つです。
 キャラ短評も画像に載っているんですが、ボク個人の視点で振り返ってみると、当たってたりちょっと外れてたり。
 興味がわいたら、ストーリーと合わせてその目で確かめてほしいところです。
 苗字の規則に気づいた方へ : 艦これはこの作品の完結後のゲームです。

千代子

霧島 千代子(きりしま ちよこ)
 まずは、当然のごとくぶっちぎりの人気を誇る、本作の主人公さんから。
 いや、わかりますよボクも。最終話で彼女がやったことは、まさにヒーローにふさわしい勇気と愛を見せてくれましたからね。
 彼女のことが好きになる理由はよーくわかりますし、憧れる人がいるのも納得します。
 が、ボクは言いたい。ちょっと待てと。
 彼女に憧れを抱いたり、彼女のようになりたいと願ったりする人は、もう少し冷静になった方がいい。

 思い出してください、序盤での彼女を。
 第一話開始時点で、4人を病院送りにして謹慎を食らっていた頃の彼女を。
 親友を守るためという、動機自体はとても立派ですが、行動としては完全に常軌を逸してしまっています。
 魔法少女として戦ううちに、常人離れした冷静な判断力と行動力を発揮していくのですが、その人間性自体は、なかなか第一話時点から成長しません。
 精神の強さとして仲間に評価される行動も、裏には常に脆さがあります。

 言ってしまえば、彼女は非常に男らしい。良い意味でもあるし、悪い意味でもあります。
 右脳と左脳の連携が取れてないというか、理性と感情の乖離が甚だしいというか。
 自分の感情に対して鈍感なんですよ。だから、非情な判断を下せる。下してしまえる。後で苦しむのは自分なのに。
 普段は劣等生、得意科目は家庭科だけ。趣味もなく、友達づきあいもできず、いじめのターゲットにされても何も感じない、およそ覇気というものが感じられない日常生活を送っていられるのも、その鈍感さゆえにこそです。普通の人間なら耐えられません。
 だからこそ、一度プッツンすると誰にも止められない、自分でも止められない。
 件の傷害事件についても、後に「計算してやった」などと言い訳してますが、そーゆーこと言うヤツが一番アブナい。
 制御できなくなったら、本当に何をするかわかりませんから。

 終盤になって、「何を犠牲にするかわからない、怖い人」とある人がこぼすのですが、まったくボクの感想と同じで驚きましたね。それを作中人物に言わせるか、と。
 長い長い40話の戦いを通じて、千代子はやっと自分を認めること、人と人の間で人間として生きることを学んでいきます。ここまで来ればもう大丈夫でしょう。
 しかし思うのです。仮にこの戦争がなければ、彼女はどうなっただろう、と。
 作者さん曰く、「とりあえず千代子が評価されることはないと思います。」
 大人になれるかどうかが一番心配されるキャラです。どのみちものすごく苦労することになったでしょう。

遥

日向 遥(ひゅうが はるか)
 千代子のただ一人の友人にして理解者……なんですが、プレイヤーにとっては一番理解しにくい人かもしれませんねこの人。
 ここでクエスチョン、第一話開始時点で遥が千代子に抱いていた感情は次のうちどれ?

  1. 付き合いが一番長くて、一番お互いのことがわかってる、一番の親友。
  2. この子は本当にダメな子なんだから、私が手取り足取り面倒を見てあげる。
  3. いじめは許せない。最後までこの子の味方になる。この子を守る。
  4. 他に友だちがいないくて可哀想だし、しょうがないから付き合ってるだけ。
  5. こいつマジウザい……いなきゃいいのに。

 これ、多分正解は全部だと思うの……。
 正負様々な感情を一緒くたにして、全部自分の中に閉じこめているところが、彼女のわかりにくさなのでしょう。
 気分屋なのかと思うと、相当頑固で芯のぶれないところもあるからなァ……。
 交友関係は広い、とのことですが、本心をさらけ出すことをしないので、千代子以外とは浅く薄い関係に留まってます。
 魔法少女仲間の間でも、千代子以外とはあまり親しい関係を結べていません。戦力としては頼りにされているのですが、人間としてはあまり信用されてなかったり。
 彼氏に対しても、なんか倦怠期ムードで……
 この二人、なんで彼氏彼女の関係になったんでしょうね? 千葉君も遥も、恋愛感情がぜんぜん感じられないんですよね。
 正直プレイヤーに対する牽制以上の意味を見いだせないんですがボクは……

 というのも中盤以降、千代子と遥は相互依存をどんどんと深めていくんです。無論千葉君そっちのけで。
 千代子を傷つけるヤツは仲間でも赦さない、千代子を守るためなら世界を敵に回しても構わない、と、遥の千代子に対する感情は完全にデキてるどころか、その奥の一線をも越えたナニカへと変貌を……

 えーとですね、思春期、中学2年生ころは、人格形成途上の不安定な時期でしてね。
 自我の確立と他者との関係構築のプロセスの中で、一時的に同性の友人との依存が深まって、ともすると同性愛的な傾向を示すことはあるのですよ。これは男女を問わずよくあることです。
 ほとんどの場合は、先天的な性同一性障害ということではないので、成長と共に相互依存から抜け出して、自我を確立していくわけです。
 なのでもし、今中学2年生頃で、同性に恋愛感情を抱いたからといって「自分は同性愛者ではないか」と一人で悩むのは、ちょっと早計かと思います。悩みが深いのであれば、心理学的な知識のある、適切な人に相談してください。

 ……よし、なんか頭の良さそうなことが書けましたよ!
 これで百合展開は作者の趣味とか、女同士でも男同士でも構わん! もっとやれ!とか、身も蓋もないことを書かなくてすみました! やったね!

リリー

金剛(こんごう) リリー
 3話で初登場、序盤メンバーの1人です。
 2話までは遥の知人からの加入なので、まったく知らない相手と、一から人間関係を構築するのは初めてのことになります。
 強力な能力を期待されての交渉だったのですが、一行の第一印象は最低の一言。
 一行の言い分もエゴだし、巡り合わせが悪かったところはあるんですが、それでもかなりの部分はリリーが悪い。ボクは弁護できないなあ。

 「なりたい自分」と「本音の自分」が乖離してる人が本作には割と多くいますが、リリーはその代表例と言えます。
 金髪碧眼のイギリス人ハーフだけど、九州の片田舎の生まれ、英語はまるでダメという彼女。小学校でどんな扱いを受けてきたのか察せられます。
 そのねじれた出自への反動から、大和撫子を目指して習い始めた空手は、男子顔負けの腕前。無医村の実家に診療所を建てることを目指して勉強しています。
 魔法少女になることを断ったときの理由も、「親の期待に背いて、怪我をするわけにはいかない」というものでした。
 千代子たちの苦境に触れ、悩みつつも、最終的には仲間として長い長い戦いを伴にすることになります。
 ……額面通りに受け取れば短評の通り、親思いで義理に篤い優等生なんですけどね。

 彼女の本音の部分は、彼女自身よりも、友人たちのほうがよくわかっています。
 わかってしまえばこんな扱いやすい人っていませんよね。
 本音の部分では、彼女はとてもわがままで、極端に負けん気が強いところがあります。
 だからこそ、空手の戦い方はかなり荒く、「勝てばいい! それが全てだ!!」なやり方もする。
 親の期待に背いて云々のくだりも、どうにもボクには、素直に恐怖心を認められなかったから、口をついて出た言い訳のように思えるんですよねえ。
 いや、彼女の両親への愛情は疑いようのないものなんですが。しかし、どうも都合が良すぎないかと。
 千代子の大怪我を目の当たりにしても態度を決めかねていた彼女が、親友の命を狙われると咄嗟に変身する。
 それはとても自然なことなんですが、彼女はなかなか、そんな自分の気持ちを認められません。

 「みんなを守りたい」と語る彼女の気持ちに、嘘偽りはありません。
 しかし身体のところで無自覚に、どこか無理をしてしまっている。
 本当に追いつめられたとき、自分がどれだけわがままなのか思い知ってはじめて、彼女は本当の、ヒロイックな献身精神に辿り着きます。
 その点、千代子とは逆の道なんですよね。あれは自分のことを本当にいらない子だと思い込んでいるところからのスタートですから。

琴音

長門 琴音(ながと ことね)
 一応初登場は3話ですね。本格的に話に加わってくるのは10話になってからです。
 ボクの普段の主張と近いところがあって、比較的うなずけるところが多かった人です。それ以外は似ても似つきませんが。

 この人は、本質的に自由主義者で、アウトサイダーです。
 エリート階層の出身で、血筋の良さもあってか、運動・勉学共にとても高い学習能力を発揮できる人です。周りからは天才などと呼ばれていたり。
 でも本人は、周囲や両親の期待を鬱陶しく感じ、反発から学校にもまともに通わず、昼間を遊んで過ごしています。
 まともに勉強してないクセに、テストでは良い点を取るから反発されるんですよねこの人。
 友人関係や、付き合いや、そうしたものも煩わしいと極力逃げているので、友人なんて出来るわけがありません。

 でもね。たった一人、自由であるだけでは誰も守ることはできないんですよ。
 孤独な琴音の唯一の居場所になっているのは、病室の少女、肥前 伊万里(ひぜん いまり)
 病室で一人、ベッドから外へ出ることさえ禁じられている彼女に、琴音はどこか自分を重ねるところがあったのでしょう。
 でも琴音は医者ではありません。だからできるのは、伊万里と一緒に病院から脱走することだけ。
 それがなんの解決になっていないことも、かえって彼女を平癒から遠ざけてしまっていることも、もちろんわかってはいるのです。

 ……ええ、リリーの説明を最初に書いたことからもわかるでしょう。伊万里、治っちゃいます。
 琴音も、伊万里に頼らない自分の立ち位置を定めないといけなくなります。
 魔法少女となり、自らの力の責任を背負っていく琴音。
 もともとカリスマはあるわけですし、度量も広いので、千代子に準ずる評価を得ていくのも時間の問題でした。
 ただ、元気になって、次々と友だちを増やしていく伊万里には、相当振り回されちゃってます。
 当初は「憐れみや同情なんか持ってない」と言い切っていた琴音ですけど、人間の感情ってそう割り切れるものでもないんですよ。
 対等にやりあえるようになったのは、人間関係としてはすごい進展だと思いますけどね。

唯

八島 唯(やしま ゆい)
 そして、琴音や千代子のカウンターパートをなすのが彼女。12話からの登場です。
 敵役ではあるんですが、人気でいうと2位なんですかね。
 同情票だとすれば納得はいきます。それは彼女が最も嫌うところだと思いますが。

 家庭内暴力に晒されて、それでも自らの信念を曲げない精神力の強さは、感嘆するものがあります。
 暴力を振るわれた子どもは、ふつうどこか怯えたところが出るものですが、彼女には一切それがない。
 もちろん、人格形成にはおおいに影響を与えたのだろうとは思いますよ。
 しかし15歳、その平均を遙かに上回る精神力の持ち主ですからね。彼女の思想信条は、彼女自身が責任を負うべきです。
 彼女の責任能力を認めてやらない、なんて態度、彼女のファンならしないはずです。

 一言で言えば、全体主義者です。「敵前逃亡など許さん、逃げたヤツは俺が斬る!」っていうアレ。
 秩序の維持を最優先とし、その下で生きる人間を犠牲にしても構わないという考えを持っています。
 戦争の前線においては正しいとされる考え方ですが、あいにく魔法少女は兵隊ではないもので。
 琴音との相性が最悪なのは言うまでもなく、他のメンツもだいたい自分勝手に生きてる連中です。支持は得られません。
 支持を得られないために、追いつめられた彼女の言動はどんどん極端に走っていき、孤立を深めていきます。

 こんなヤツを生徒会長に選任してしまうあたり、千代子の学校の程度の低さが窺えますな。まあ、千代子の学校だし。
 短評によれば、普段は「トラブルを極力避けている」とあり、学校では優等生で通っているようですけどね。
 しかし副会長からの「元からアイツは話を聞かないからな」という証言もあるので、あまり本性は隠せていない模様。
 大人にとっては聞き分けの良いいい子なんでしょうが、生徒の間では以前から孤立していたのではないでしょうか。

 他人を人間として認めないということは、自分を認められないことの裏返しでもあります。
 自分を認めてほしいと思うのなら、まず自分が他の人を認めること。これがどれだけ難しいことか。
 実は千代子に劣らず要領の悪い唯ですが、憎まれ役を演じつつ、その頑なな心もゆっくりと変わっていきます。

 戦争という言い方を何度か使いました。
 本作は、英雄譚のようにはいきません。多くの犠牲が出ますし、死は唐突に訪れます。
 フラグを立てるか立てないかなんて関係ないんですよ実際は。死なないときは死なないし、死ぬときは死ぬ。
 最終盤で、鬱憤を晴らすかのような王道熱血展開となり、最終的にはハッピーエンド(だとボクは思う)なんですが、それまでの展開で鬱になってしまう人は、これ以上プレイしない方がいいと思います。
 しかし一方で、鬱展開や悲劇を期待するのもハズレなんですよ。最終盤の展開がご都合にしか見えなくなっちゃうから。
 実際は、それまでの積み重ねに裏打ちされたひっくり返しなんですけどねー。

 ボクはこういうストーリー展開は大好物なんです。
 なんですが、ほんのり噛み合わないというか、違和感を感じるというか。
 未だにうまく言語化できないんですが、好きということは、無意識の内にこだわっちゃってるんでしょうか。
 評点は評点として、言語化できる部分でやってみます。

ハマリ度 : 8 / 10
 シミュツクとしては非常に考えられたバランス。モンスターの巣によって、陣形を固めて待つだけのプレイスタイルを崩しており、突撃して叩くか歩調を合わせて守るかを考えさせられる。ユニット毎の個性も、守るか攻めるかの駆け引きの中で生きてくる。
 早い段階でドーピングアイテムが店売りされており、ステータスアップのランダム性が強すぎ、ふとしたことで詰んでしまうシミュツクの仕様にも配慮がある。
 ストーリーでは、25人の魔法少女 + αのキャラクター群は多すぎる嫌いもあるのだが、それでも各々の個性と立ち位置がハッキリと描かれていることに舌を巻く。丁寧なキャラ描写を積み重ねてこそ終盤、30話に入ってからの見事な畳みかけが映える。

 ……と言えるのは、クリアしたからこその話。
 中盤のストーリー展開は退屈で、長くなる戦闘と相まってかなりきつい。5話、10話毎の節目に大きなイベントはあるし、次はどんな少女が戦士として加わるのかという楽しみもあるのだが、全体的に「引き」が弱い。
 終盤まで敵の正体がつかめず、ずっと受け身に置かれている戦況。新規加入が慢性化して、掘り下げが浅くなっていくキャラ。ふとした対立でチームが瓦解しかけるせいか、状況の変化にも乏しい。様々な要因で話が前に進んでいる実感が薄く、閉塞感がある。終盤に入るまでストーリーはぶつ切りで、縦糸として繋がって見えてこない。
 これらの難しさを抱えていても、小さなことでも「次の話はどんな展開になるのだろう」とプレイヤーに期待を抱かせることはできたはず。プレイヤーはそれを糧に難局を乗り越えられるし、プレイしていない間も作品のことを考え続けられるものだ。
グラフィック : 9 / 10
 戦闘アニメが実に個性豊かで描き込みも見事。顔絵は動きこそ少ないものの、表情差分が豊富。色数の少なさをまったく感じさせない。
 ただしイベントの演出は非常に抑えめ、書き割りと顔グラしか使わない。イベント用の一枚絵を途中まで作っているようなので、今後に期待。
 それはおいても最低限、各キャラの家の背景には差を付けてほしい。誰の家で起きている出来事か混乱することが度々あった。
サウンド : 7 / 10
 しょっちゅう音化けを起こすツールの問題、曲の始まりがまちまちである素材の問題はあるが、選曲自体はさほど外れてはいない。終盤での愚者葬送曲や冬春日(旧版)の使い方はなかなかニクい。
 やはり最大の問題は効果音、使い方がひどく漫符的。シミュツク付属音はギャグとしての破壊力には優れているが、シリアスな場面でこれが鳴っただけでぶち壊しになっている。メッセージ送りの度に大きい音が鳴るのは仕様なのだろうか。
 シリアス方面に力を入れる時は、音を入れる場面は厳選した方が良かろう。効果音は説明ではなく、描写である。沈黙もまたひとつの演出である。

 日常風景の中に非日常が侵食していく描写は、かなり丁寧にやっている印象がありました。
 掛け合い漫才と唾棄しないで、非日常の中にあっても生き続ける日常生活の強さの描写だ、と考えてみてはどうでしょう。
 そして30話までは耐えろ、と。30話までくればどんどん面白くなっていきます。

 《 牛人 》  ハマリ度:7 グラフィック:10 サウンド:7

あんな太いのに刺されたら……エロい……じゃなくて死んじゃいますよ!!(……エロい!)

オーソドックスなシミュレーションRPGです。
ゲームバランスは難しめです。味方にそこそこ被害が出る感じで好感が持てます。残念ながら、ゲームシステムはシミュツク95なのでお察しください。
ストーリーは主人公達の人間的な未熟さが良く描けています。ですが、シリアスパートとギャグパートがきちんと分けられていないので、そこに違和感を覚えました。

この作品はエロいです。

まず、なんと言っても、コスチュームがエロいです。
コスチュームの理想は「裸よりもエロい」ですが、この作品は地で行っています。白スクマフラー、紐コス等、ニッチな所にも手が届いております。

また、キャラクター同士の思わせぶりな会話があったり、敵が異形だったりと、想像力をかきたてる点が多いことも挙げられます。
さらに、多感な少女が戦場へ赴くという設定上、人間性が歪むキャラクターも少なくありません。実に素晴らしい。

これらのエロ要素がゲームシステム面での苦痛を緩和し、折れた心を奮い立たせ、シナリオを先へと進ませる原動力となるのは確かでしょう。

ハマリ度:7/10
良くも悪くもオーソドックス
グラフィック:10/10
エロ万歳
サウンド:7/10
真新しさがほしい

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