■ 投稿レビュー アドベンチャー 61 | ||||
Terraformental | エイプリル探偵事務所 |
![]()
レビュワー [ SSS ] ジャンル [ incremental semi-idle game (増築系半放置ゲーム) ] 作者 [ Shadowsand さま ] 容量・圧縮形式 [ 27.5MB・ZIP, ブラウザゲーム ] 製作ツール [ Unity ] 言語 [ 英語 ] 配布元 ![]()
本ゲームは荒廃した未来世界で死に戻りの能力を得た主人公が生きるために足掻くゲームである。
生き延びるためには水・食料・空気が必要になり、これらのどれかが0になった時にプレイヤーは死亡しゲームスタートに戻される。その際にアイテム類は引き継げずすべて巻き戻されるが、記憶とスキルは引き継がれるので、それを利用して先に進んで行く事になる。行動は時間管理式になっており、周囲を調べたりアイテムを集めたり移動したりすることで時間が経過し、それに応じて喉が渇き腹が減り空気を消耗する。生存に必要な水や食料は入手しておけば自動で消費される(望むなら手動式に切り替えることも出来る)。通常の行動は行うたびに必要な時間が減っていくので、初日では時間のかかっていた行為も、何度もループした後なら手早く終わらせられるようになる。また、青で示される行動は情報入手で、1度完了して情報を手に入れればその情報は後のループでもずっと利用できる。何度も死に戻りしながら情報を得て前回のループでは知らなかった事を知る事でゲームを進行させていく流れになる。
日本語化はなく、しかもテキストアドベンチャーで情景描写が全面英語、視覚的にわかるのはアイコンが水や食料や電気を示している程度なので、その点でかなり敷居が高いのは否めない。英語力に自身の無い人はPCOT等の英日翻訳手段を別途用意したほうがいいだろう。作品自体はかなり良い出来の作品なので、フリー洋ゲーの世界が気になる人はちょっと頑張ってやってみる価値はある作品だと思っている。
管理人コメントテキストとボタンが主体のゲーム展開、時間経過によって変化していく資材など、以前に取り上げた「A Dark Room」と似たジャンルの作品です。
大きな違いとしては、本作では資材は時間経過で溜まる物ではなく時間経過では減る一方であること。確保のために必要な探索・修理・機材操作といったコマンドを「Actions」ボックスから選択していきます。
「Actions」で選択したコマンドは「Queue」(待ち行列)に溜まっていきます。資材が切れそうなときには確保アクションを矢印ボタンで優先実行、その後に実行したいアクションを待ち行列ボタンで後ろに積み重ねる、場合によっては「Queue」にある×ボタンでキャンセルなど、実行する順番も考えなければなりません。
そして、序盤ではどうしても資材が足らずにゲームオーバーとなる仕掛けにもなっています。「Extract Water」で確保できるWaterは回数制限があり、空気清浄機は何もできないままぶっ壊れるためにAirがどんどん減っていき、下手をすると「Synthesize Food」でのFood確保までたどり着けない可能性もあります。
コマンドは繰り返すたびに処理時間が短くなり、しかもその経験値はリセットされません。資材確保など繰り返し使用するコマンドは「Inventory」の所持制限が許す限り実行しておきましょう。少しストーリーが進むと、Roverで別の場所に向かうために資材が確保できなくなる場面もあります。そういった「後戻りできない場面」も、繰り返しプレイでしっかりと覚えておきましょう。
↑ページ先頭へ / <【ADV】INDEXへ / <<トップページへ
![]()
レビュワー [ DECOすけ野郎 ] ジャンル [ ハイスピードマルチエンディング推理ゲーム ] 作者 [ 水季 さま ] 容量・圧縮形式 [ 121MB(ZIP圧縮時)・ZIP,ブラウザゲーム ] 製作ツール [ ティラノビルダー ] 言語 [ 日本語 ] 備考 [ スマホでもプレイ可能・R-15指定(殺人・流血表現) ] 配布元 ![]()
犯人が…わかったかもしれない!(何も分かっていない)
どうやら、レビューが載るのは3年ぶりだったようです。今後も、忘れた頃に書いていけたらと思います。
さて、「エイプリル探偵事務所」は推理ゲームです。最初は「これは本当に推理ゲーなのか?」と思うかもしれませんが、エンディングをコンプリートしようとすると、「ああ、これは間違いなく推理ゲームだな」と納得するタイプの作品です。無理もありません。序盤はサクサクと「これは明らかに犯人じゃない」「絶対に怪しいけど、これは犯人じゃないな」「これはヤッちゃってるねえ!?」と、即決即断で犯人か否かを当てていけますし、話を一切聞かずに「よし!お前が犯人だ!」と冤罪をふっかけるトンデモ探偵ルートを選ぶこともできます。
ですが、12種類あるエンディングをコンプリートするのは至難の業。というか、そもそも周回前提のストーリーとなっています(1周目では出てこない情報が後の周で明かされたりします)。「実はこの事件とこの事件は繋がっているのでは?」「この人は怪しいけど、明らかに矛盾しているな」と、しっかり推理する必要が出てきますし、点と点を結び合わせる必要が出てきます。推理のノイズになるような不要な情報は書かれておらず、フェアな情報がきちんと提示されているので、どんどんトライしていきましょう。
絵も非常に良いです(特にバニー助手に詰め込まれた作者の“ヘキ”が最高of the 最高)。シンプルなゲーム性ながら、かなり練り込まれたシステムなど、なかなかの良作です。
管理人コメント操作は「話を聞く/聞かない」「犯人だ/犯人じゃない」×9のシンプルな選択肢のみですが、その中に秘められた12個のENDを探り出すのは、かなりの周回数が必要です。
「記録」のヒントから分かる10個のEND条件を探り出すことですら、容疑者の特徴・人間関係を探り出す必要があり一苦労。残り2個…犯人を正確に当てるENDともなると、後の周で初めて出てくる情報が無いと決められない事件さえあります。
その「容疑者の特徴」「人間関係」「真実」が、周回を重ねるたびに、ENDを埋めていくたびに深まっていくのが、本作の楽しみでもあり「深い」箇所でもあります。
この後の周で初めて出てくる情報、何周しても出ないバグがあるらしく、ずっと「フフフ…」と不敵に笑うアイアンムッシュ警部を不思議に思いながらプレイしていました。
説明文に書いてある通り、最初に「記録」→「記録を消す」を実行してからプレイするようお願いいたします。
※ このバグは本日2025.04.27に修正されました。ただし、「記録」が残っている場合はセリフなどに揺らぎが出るとのことです。