■ 投稿レビュー アドベンチャー 49
魔王クエスト バグ=デバ ちぎみちゃん シラカミサマと四の鬼 In the Book
オロホスの夢 朝溶けの魔女 我が為に鳴け、夜の鳥 部屋を越ゆるもの 人格診断MV

【 魔王クエスト 】

魔王クエスト
レビュワー [ シュン ]
ジャンル [ 魔王軍の日常を綴ったノベルゲーム ]
作者 [ 琥珀ひつじ さま ]
容量・圧縮形式 [ 141MB・ZIP ]
制作ツール [ LiveMaker ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 ダウンロード先

仲間たちをもっと詳しく知ること、それも「クエスト」なのでしょうか?

 一部ボイス付きのファンタジーADVです。普通は語られることの無い魔王視点での話ですが、意外な真実も判明します。
相変わらずキャラの描写がお見事!と言いたくなる作者様ならではの話やキャラが揃ってます。
もっと彼らのことを知ってみたい!と思ってしまいますね・・・。

 人間と魔王の終わらない戦い。今日もまた、魔王に挑むパーティーが魔王城に乗り込んできました。
しかし・・・そこにいたのは魔王の執事レイラン、魔王の部下であるチャウシーとバッハム、そして魔王リリゼ。
見た限りでは彼らは強そうに見えません。(そのパーティーがどうなったのかは自分の目でご確認ください)
魔王軍の日常は思ったよりも普通で訓練とかあるものの楽しい日々を送っています。
そんな彼らには意外な事情が隠されていたようです。それは一体・・・?

魔王クエスト 魔王クエスト

 話としては・・・まあ作者様のいつもの通りのノベルゲームですかね。コメディ要素もありますがシリアス要素の方が強めでしょうか。
道中に選択肢がありますが、エンド分岐に関わるのは最終話のみ。それ以外は好みで決めてもらっても大丈夫です。
ボイスがあるのは第一話と各エンドのラスト(最後のスチルが出る箇所)のみ。後者はメッセージ枠がないためちゃんとセリフを聞いておきましょう。
最後に見られる「OMAKE」もキャラ語りなど色々入っているので是非ご覧下さい。

 話としては魔王軍の日常を綴った物になりますが、そんなに簡単な話でもなく、色々複雑な事情を抱えているようです。
特にあの執事・・・どうも何か重大な秘密を隠していそうです。彼の過去話にも関係してきそうです。
「OMAKE」にて語られる彼の立ち位置も納得のキャラです。後の方に見るのをオススメします。
部下たちも意外な一面が判明して良い話でした。ただのバカだと思っていたバッハムも・・・いや、そんなことがあったのですか・・・。
ノーマルエンドに当たる話はリリゼに関するものであり、これもレイラン同様後の方に見ることをオススメします。
その生い立ちは今の姿からは信じられないものです。こんな過去があるとは思えませんね・・・。
ちょっと頼りない魔王ですが皆に好かれているのが良く伝わってきます。
最後のスチルとボイスはどのエンドでも是非チェックしてみてください。個性が良く出てると思います!


 管理人コメント

本作の攻略は非常に楽です。「誰のルートに行くか」が選択肢で丸わかりになっているからです。目当てのキャラの選択肢を選べば、自然にそのキャラの過去とスチルを垣間見ることができるでしょう。
しかし、執事ルートは最後に見るのをオススメですか…私の場合、一番気になったのが執事だったので、最初に執事ルートを選択してしまいました。
いやぁ、最初の印象とは想像もつかないエピソードでした。気になる方は、ぜひダウンロードを。

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【 バグ=デバ 】

バグ=デバ
レビュワー [ シュン ]
ジャンル [ バグを直しつつ謎解きもする探索ADV ]
作者 [ 戸塚 さま ]
容量・圧縮形式 [ 27.2MB・ZIP ]
制作ツール [ WOLF RPGエディター ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 ダウンロード先

バグってるのはゲームの中だけにして欲しいですよ!

 作者様が実際に遭遇したバグを参考にしたと言うだけのことはあり、ウディタで起こるバグが満載です。
壁すり抜けや無限アイテム入手といった良くある物だけでは無く色々と起こりうるバグがこのゲーム内で発生することになります。
あくまでも「バグを解消する」というゲームなのでゲームそのもののバグではないことを最初に伝えておきますね。

 自分でゲームを作って公開することにハマっている女子高生、古村 雨。そんな彼女の悩みは作ったゲームにバグが見つかることでした。
すると「バグを修正するお掃除屋」という『バグ=デバ』なる存在にとある場所へ案内されました。
この場所は自分が作ったゲームの部屋の1つで、ここから脱出するのが目的らしいです。そこにはバグが多数潜んでいます。
この部屋には一体どんなバグがあるのでしょうか?

 いわゆる「ワンマップ」の作品で、1つの部屋からの脱出が目的です。
「ゲーム制作」に関わる話なので色々と専門用語が出てきますが、
ウディタ製のゲームに関する用語の説明もあるので知らない人も一応は安心でしょう。
単に脱出するだけではなく、バグの解消も目的の1つです。色々調べて見ましょう。通れなさそうな場所ももしかしたら・・・?
エンド分岐は「全てのバグを解消できたか」です。期間限定で発見できるバグもあるので探す時は注意してください。
ちゃんと最後まで調べておきましょう。時には選択肢が重要になる場合もあります。
ヒントもありますので問題なく全てのバグを見つけ出せるとは思います。紹介ページの攻略情報も参考にしてみてください。

バグ=デバ バグ=デバ

 ありがちなバグはもちろん、うっかりが原因で引き起こしてしまうバグや、最悪進行不能になりかねないバグも用意されています。
その中には作者様が一番気を付けてるバグも隠されているようですよ・・・?
バグが出来るのは作った本人であることを証明するためなのか、バグを発見した時の言葉は辛辣な物が多いです。
実際にウディタでゲームを作った人にこそ気持ちが分かるかもしれません。そんな人は早々いないかもしれませんが、
モノを作ることの難しさが分かるかもしれませんね。


 管理人コメント

本作は短編ながら、すべてのバグを潰すのは、おそらくNormal End後のヒントを見てからになるでしょう。
一部のバグは、区切りの謎を解決すると発見できなくなっているからです。私の初プレイも、10番目までは何とか埋めれたのですが、最後のピアノの謎解きのバグが潰しきれず、Normal Endに甘んじました。
潰しきれなかったバグも、END後のおまけでより詳しい場所が分かるようになっています。何度かプレイすれば、必ずコンプリートできるでしょう。


(補足)
2018.11.11:リンクを変更

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【 ちぎみちゃん 】

ちぎみちゃん
レビュワー [ DECOすけ野郎 ]
ジャンル [ 乙女ぬいぐるみ飲食多用ノベル ]
作者 [ 禁飼育 さま ]
容量・圧縮形式 [ 78MB・ZIP ]
製作ツール [ NScripter ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 ダウンロード先

メシがうまそうなゲームに悪いゲームは無い

主人公のちぎみは、小さなぬいぐるみ。彼女は、ごかくさんと同棲しています。
(いろいろ言いたいことはあると思いますが、そういうお話なんですよ)
ラブです。ごかくさんは、常にデレっぱなしだし、たまに変態的な面も出るし、
でも、料理がすげえ出来る万能超人なんですよ。ちぎみちゃんも、顔の変化が面白くて、
でもたまに黒い面も出る。(おまけだと、結構黒いことがよく分かる)
そういう不思議な、ほのぼのとした作品です。

「安心全年齢向け」「事件や事故もない、まったりだらだら」とあるので、本当にそうなのかぁ~?
いや、これは・・・ごかくさんの発言や言動にちょっと不可解な部分はあるし、
夢の内容も気になるけど・・・奇跡的に何もなく終わったな!
風呂のシーンはちょっといかがわしいが、全年齢対象!KENZEN!問題なし!
メシ作るところとか、食っているシーンが美味しそうなゲームは、いいよね。
冬あたりにやると良かったかもしれない。ああ、秋もそういや鍋の時期か。
秋でもいいかもな。エンディングの曲もいいし、イラストも、なんかこう、いいよな!

しかし、やはり裏があった。というのも、

「えっ、まさかこの小道具、ものすごく訳ありなんじゃないのか?」

とか

「これって、アレ?実は重要人物?」

や解決されていない点もあったから。これがものすごく気になって仕方がなかった。

実はね、完結編のゲームがあるんです。しかし、やるなら覚悟はしておいた方がいいです。
注意書きをちゃーんと読んだ上で進めていただきたい。というわけで、まだまだ続きます。
(そのうち載せる予定)


 管理人コメント

本作単体で見ると、ちぎみちゃんとごかくさんのノンビリとした日常を描いた平和でちょっぴりブラック風味の効いた作品になります。
本編は2話まで、おまけの短編シナリオもついていると、手軽に楽しめる作品です。
しかし、本作は「ある作品」の序章にしか過ぎません。その本編は…作者様サイトにある展示作品紹介ページを下にスクロールすれば、すぐ見つけ出せるでしょう。
禁飼育の18禁作品ということは…相当な覚悟が必要です。

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【 シラカミサマと四の鬼 】

シラカミサマと四の鬼
レビュワー [ シュン ]
ジャンル [ 小さな離島が舞台の探索アドベンチャー ]
作者 [ 山根コヲ さま ]
容量・圧縮形式 [ 35.3MB・ZIP&自己解凍方式 ]
制作ツール [ RPGツクールVX ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 ダウンロード先

小さな島で受け継がれる祭り。今回は何が起こるのでしょうか・・・。

 話としては・・・まあ、いつもの探索ゲームですね。和風のイメージが強い作品です。
特に大きな事件は起こりません。ゲームオーバーもありません。見た目ほど厳しい話ではないのは良いですね。
但し、エンドによっては謎だらけでスッキリしないエンドになることもあります。

 ここは白上島。人とオニが一緒に住むこの島で「シラカミサマ」という神様を祀るお祭りが年1回開かれます。
主人公、荻森考一には他の誰にも見えない「オニ」を見ることが出来る力があります。
4歳の頃、ちょっと不思議な体験をすることになった考一。その後18歳となった考一は今日開かれる予定のお祭りに参加する予定です。
今回の祭りもちょっと不思議な出来事が起こりそうです。果てさて、何が起こるのでしょうか・・・。

シラカミサマと四の鬼 シラカミサマと四の鬼

 モードの切り替えが特徴の探索ゲームとなっています。ホラー要素はありません。
「ひらく」「とじる」の2つのモードは探索できる場所や会話できるキャラなどが変化します。
謎解きを行う場面もありますが、先にも言ったとおりゲームオーバーになることはありません。
次に探索するべき箇所はマークが出るのでどこを調べるかや誰と話せばいいかは分かりやすくなっています。
それさえ追っていけば先に進めますがそれ以外にも色々話をしてみたり調べたりしてみても良いかもしれません。
エンドは3つで、ルートごとに話の展開が大きく変わるのが特徴です。ヒントもあるので全てのエンドを見るのは難しくありません。
エンドの分岐は「行動回数」と「特定の場所を調べたか」が関わってきます。あまり悠長に調べたりしてる暇は無いので行動には注意しましょう。
「18時頃になった直後のセーブデータ」を残しておくと楽に分岐できると思います。
最も難易度が高いED3が真エンドに当たる話でしょうか。モードの切り替えも利用して条件を探ってみてください。
他にも「用語集」の項目を集める要素もあり、話には関わりませんが余裕があれば集めてみるのも良いでしょう。

 ルートにもよりますが祭り自体開かれなかったり、開かれたとしてもすっきりしない結末になったりもします。
自分としても話はあまり語れる部分が少ないですが、それは決して悪い意味ではありません。
「とある小さな島で起こる伝承の話」とでも言えばいいでしょうか。そんな時に大きな事件とか起こっても仕方が無いですし・・・こういう話も悪くは無いと思います。


 管理人コメント

初見は、どうしても勝手が分からないこともあって、片っ端から話しかけるものですが、本作では「話しかけた回数」がEND分岐となるという、「初見でやりがちなことの逆を張る」という条件を提示しています。
どうしても初見ではEND1となるでしょう。そこからが本番です。END1では「めでたしめでたし」で終わったことも、謎を残して終わったことも、別のENDではまた違った側面を見せることでしょう。

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【 In the Book 】

In the Book
レビュワー [ シュン ]
ジャンル [ 女の子が本の中を旅する探索型ほっこりADV ]
作者 [ 白 さま ]
容量・圧縮形式 [ 100MB・ZIP ]
制作ツール [ WOLF RPGエディター ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 ダウンロード先

さあ、不思議な不思議な本の世界を探索しましょう!

 最近の探索、脱出ゲーはグロかったり、救いの無い展開にすればそれでいいといった趣が多い傾向にあると思います。
今作はそれとは一切無縁の探索ゲーです。こういうほのぼのした路線の作品も悪くないですね。
本の世界を巡る冒険。その中で主人公の少女は何と出会い、何を見るのでしょうか?

 父親の土産で貰ってきた本を読むことになったフロル。その本は2人の少女が色んな世界を巡る物語です。
すると彼女は本の世界に吸い込まれていきました。そこで出会ったのはノワールという本の住人。
元の世界に帰るには本の内容を巡ってその先々で問題を解決しなければならないようです。
色んな本の世界で2人の少女が見たものとは・・・?

In the Book In the Book

 幾つかある本の世界を巡りながら先々で起こる問題を解消していきます。
戦闘や追いかけられなど物騒なことは起こらず、ゲームオーバーも無いので安心して探索が出来ます。
難易度はそれほど高くは無いものの、最後の世界にある謎解きは少々難しいです。
それ以外にもほとんど総当りでアイテムを探さねばならなかったり、メモが片方ずつしかないなど、意外と面倒な部分が多いです。ご注意の程を。
エンドは2つ(ノーマル、トゥルー)ありますが、分岐はとあるアイテムが鍵を握ることになります。すぐに次の世界へ進まず、しっかり探索しておきましょう。
ちょっとしたミニゲームに挑戦したり、総当りで探しに行ったりもします。この辺はちょっと難しいかもです。

 この本の世界は悪意とかそういうものは全くありません。いたってほのぼの、平和です。
その代わり何かで悩んでいる様子が伺えます。今作の目的もそれらの悩みを解決するのが主になります。
解決前と解決後の住人たちの反応の違いにも注目してください。
ノーマルエンドではスッキリしないエンドになってしまいます。真相を探し当てるためにもトゥルーエンドを目指してください。
トゥルーエンドの最後はご都合主義が出てしまってる部分もあるかもしれませんが、それはそれで良い結末でしょう。
でも・・・あの人くらいはもっと救いがあっても構わないかな?話を追わなければならないというのもあるのですが、その方が大団円になって良かったかも?


 管理人コメント

本作は複雑な謎解きはなく、道なりにあるキーアイテムを探したり、周りの人物の願いをかなえたりして、フラグを立てて進めていく物語です。
それなのに、私はいきなり詰まりかけました。最初の最初、「太陽の欠片」を探すシーンで、最後の1個がどうしても見つからないのです。町の人の願い(ワイン樽・猫・ダイヤと交換)を全て叶え、穴ぼこも徹底的に掘ったにも関わらずです。あからさまに怪しい鐘楼にも中庭の墓標を触っても発見できませんでした。
…「鐘楼の紐を上から調べる」と気づいたのは、このコメントを書いているギリギリの時点でした。
困ったことに「道なりに探す」だと、まず詰まらないと考えるのか、攻略サイトが見つかりません。「In the Book」というありふれた題名では実況動画も見つからない始末。
しかも、鐘楼のマップ、意図的になのかミスなのか、壁の中に潜り込める始末。下手をすると、主人公の場所を見失います。おかしいなぁ、DLした1.03は(2016/09時点では)最新版だよなぁ…。

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【 オロホスの夢 】

オロホスの夢
レビュワー [ シュン ]
ジャンル [ 探索型ホラーゲーム ]
作者 [ やかろ さま ]
容量・圧縮形式 [ 254MB・ZIP ]
制作ツール [ RPGツクールVX Ace ]
言語 [ 日本語 ]
備考 [ 12歳以上推奨 ]
配布元 ダウンロード先

少年が少女に出会ったのも全て夢・・・?本当に夢・・・?

 まず綺麗なビジュアルに驚かされることでしょう。話としては結構ありきたりですが、絵だけでも魅力は十分です。
話の構成が少々特殊で、日記に書かれている出来事を軸に話が動いていきます。
その日記がどんな方向へ進むかはエンドによって大きく変化し、時には悲惨な結末になり、時には・・・?

 それはもしかしたら夢かもしれない、とある日記の物語です・・・。
ある日、少女が住むとある屋敷に少年がやって来ました。
その少年・・・ユウは「夢を叶えたい」という目的でここにやって来たようです。
その少女・・・オロホスは監視する、という理由で彼に付いていくことになりました。
夢なんて無かったはずの少女は、少年と出会ってどんな「夢」を見つけるのでしょうか?

オロホスの夢 オロホスの夢

 作品としては・・・謎解きや追いかけられ要素がある普通の探索ゲームです。
難易度は普通くらいでしょうか?しっかり探索を行っておけば詰まることは無いと思います。
うっかり選択を間違えたりしてゲームオーバーになる際、グロテスクな表現が登場する箇所もあるので注意してください。
一番良いエンド(ハッピーエンド)を見るためにはわざと選択を間違えることも必要になったりします。あらかじめあるアイテムを入手しておくのも必要になります。
ハッピーエンドに進むために作中で示されるエンドのヒントはハッキリと明かされないため混乱すると思いますが、
実際にはちゃんとヒントになっているので良く考えてみましょう。

 話が進むにつれオロホスには奇妙な点が見られるようになります。
例えば鍵がひとりでに開くとか、罠を通り抜けられるとか、監視カメラに映らないとか。
ユウの村で起こっている疫病にも関係がありそうです。いや・・・もしかしたらオロホスの正体って・・・?
ハッピーエンドに辿り着けなかった場合、日記の内容は悲惨なものになってしまいます。何も救われず、真実も明かされないままです。
これに対し、ハッピーエンドに進んだ場合の日記の内容は全ての真実が分かるようになり、未来に向かって歩き出せるような、そんな展開になります。
但し、それでも完全な救いがあるわけではありません。あの人、最後まで生きてて欲しかったな・・・。


 管理人コメント

本作のEND条件は意外…というか、NORMAL END後に表示されるヒントを見て初めて分かるような仕掛けになっています。これは、HAPPY ENDを必ず最後に見てほしいという意図がある…と考えられます。
それほど、NORMAL ENDの衝撃的な悲劇と、それを解決したHAPPY ENDの喜びは大きいものでした。
それを見るために、ぜひ直にプレイしてください。ただし、ENDの分岐箇所となる謎解き、普通に解く場合でもヒントがおぼろげなので、気づかない人は気づかないまま時間切れになるかもしれません。

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【 朝溶けの魔女 】

朝溶けの魔女
レビュワー [ シュン ]
ジャンル [ シナリオ重視、ホラー探索アドベンチャー ]
作者 [ Portrain さま ]
容量・圧縮形式 [ 86.5MB・自己解凍方式 ]
制作ツール [ RPGツクールVX ]
言語 [ 日本語 ]
備考 [ 12歳以上推奨 ]
配布元 ダウンロード先

彼女は知らない。自分に科された運命と、「魔女」の真相を。

 作品としては普通のホラー探索ゲームです。特に真新しい部分は無い雰囲気です。
それでもこの作品が魅力的だと思うのはキャラクターにあると思います。
女の子なのに何故か一人称が「僕」の主人公に、どこか素っ気ない管理人、インパクト絶大のあの人・・・。
皆個性的ですが中でも「あの人」は凄まじいことになっています。それは後述。

 とある事情で父親と喧嘩し、荷物をまとめて家出した天塚ユイ。
向かった先は大人になるまで行ってはいけないと言われていた海外の別荘。
そこで出会った管理人と一緒に別荘で過ごすことになりました。
しかし・・・彼女には忘れていた過去と知らされていなかった自分の本当の姿が隠されていました。
そして奇妙な出来事が彼女の身の回りで起こることになりますが・・・。

朝溶けの魔女 朝溶けの魔女

 最初に語ってた通り特に真新しいところは無い探索ゲームなのですが、まず注意したいことが一つ。
特定のアイテムを入手していなかったり、ある情報を入手していなかった場合詰んでしまう場面があるということです。
また、探索するところによっては選択肢次第でいきなりEDに直行する場合もあるためそちらも注意です。制限時間が存在する場所もあります。
セーブデータはこまめに取り、怪しいと思う場面ではくまなく調べることが大事です。
厄介なのがED6とED2。これらのエンドを回避するためにはきちんと探索し、重要なアイテムを入手している必要があります。
特にED2を回避できる重要アイテムは意外な場面で拾うことが出来、それに気づかずスルーしてしまう人も多いのではないでしょうか。
最後におまけ部屋に入るためのパスワードが求められますが、そのヒントはある場所に隠れています。どこにあるでしょうか・・・?

 最初の頃は「主人公がワガママ言って家出する話か・・・」と思ってしまうでしょう。もちろんそんな話であるはずはありません。
あらすじで語ってたとおり主人公の過去や秘密が鍵を握ることになります。しかも主人公の命に関わるものです。
いやいや、まさかですね・・・実はそんな重い運命を背負っているのも知らず生きていたのがどうかしてると思いました。
こうなるくらいならさっさと真実を打ち明けてくれれば・・・と思いましたが、あの様子だと話しても聞いてくれなさそうでしたね・・・主人公が。
「どんな逆境にもめげず、運命を乗り越え、かけがえのない人と出会う」ということがこういう主人公には必須なのかもしれませんね。
途中から助けに入ってきてくれる乃木というキャラのインパクトは凄まじく、シリアスな話を打ち壊す勢いです。
ハッキリ言ってこのキャラが一番目立っていたような気がします。粗暴ながら主人公たちにもちゃんと協力してくれますし、無茶苦茶強いのですよ。
次回作にも彼が登場するとのことです。はてさて、一体どんな話になるでしょうか・・・。


 管理人コメント

シュン氏も触れている「特定のアイテムを入手していなかったり、ある情報を入手していなかった場合詰んでしまう場面」、私も思いっきり引っかかりました。「別に分岐らしきところは見当たらないなぁ」と誤解し、セーブデータも上書きしてしまいました。
…ええ、もちろん最初からやり直しましたとも!!
特定のアイテムが「手に入る場所」と「使用する場所」が離れているうえ、「手に入る場所」は1回しか入れません。
…流石に、昨今のADVで、「うっかりするとニューゲームからやり直し」な仕掛けはまずいでしょう。「手に入る場所」で取り逃した時点でGAME OVERにするべきです。
次回作は、謎解きのフラグの立て方にも気を付けて欲しいですね。

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【 我が為に鳴け、夜の鳥 】

我が為に鳴け、夜の鳥
レビュワー [ シュン ]
ジャンル [『死』と『蘇り』の鬱ノベル ]
作者 [ 雨ガエル さま(虚構製造社) ]
容量・圧縮形式 [ 66.6MB・ZIP ]
制作ツール [ NScripter ]
言語 [ 日本語 ]
備考 [ 15歳未満禁止 ]
配布元 ダウンロード先

「死んだ人間は生き返らない」とあれほど言われていたのに・・・。

 ここのサイトがまたしても予想外かつ衝撃的な作品を出してきました。
まず言っておきますがこの作品は一般向けです。また救いが全く無い鬱系のノベルであることにも注意してください。
この2人に最初から救いなど無かったと言うのですか・・・!?

 とある小さな村に伝わる噂。それは「死んだ人間を蘇らせることができる方法がある」というもの。
この噂の真意をとある女子生徒がとある教師に聞くことになります。断られても諦めずに話を聞こうとします。
しかしそれが悲劇を語らせるきっかけになること、そして救われない結末になろうとは誰も思わなかったでしょう・・・。
そして誰かのどこまでも暗く悲しい回想も語られることになります・・・。

 この話は二部構成になっており、話の構成や展開が大きく違います。
選択肢は一箇所だけ、それも第一部のみにあり、第二部は一本道です。また一度読み終えるとシーン回想も選べます。
人物紹介や後書きなどは全て見終えると追加される「蛇足」に入って要るので確認してみましょう。

 第一部の選択肢は2択ですが、どちらを選んだとしても救いの無い結末になります。
一体何があったのかは・・・もはやここでは語れないレベルです。実際に見てみるのが早いです。
序章にてとある事件が発生したことが語られるのですが、いや、まさかですよ・・・!
それにしてもどうしてこんなことになってしまったのでしょうか。もしかしたらどこかで道を踏み外すことを回避できたのではないか、と思ってしまいますが、
第一部の主人公の過去の告白や第二部、「蛇足」に書かれている人物紹介や後書きを見てみると改めて最初から救いなど無かったのか、とやるせない気持ちになってきます。
皆最初から道を踏み外していたのですね・・・ホント、人間というのは恐ろしい生き物です。
貴方はどんな犠牲を払ってても生き返らせたい人物はいますか?それが悲劇に結びつくとしても構わないですか?


 管理人コメント

心がお病みになったキャラクターは虚構製造社の作品では珍しくありませんが、今回はガチのホラーになりました。
(話によっては「見せかけ」ではありましたが)甘い恋愛要素も見られない、本当の悲劇を描いています。
紹介の中で、「とある女子生徒」「とある教師」と固有名詞さえ伏せられているのも、本作の仕掛けにかかわるからです。
気になる方は、ぜひ本編をお読みください。相当細かいところまで恐怖と救いの無さを染み込ませた作品です。

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【 部屋を越ゆるもの 】

部屋を越ゆるもの
レビュワー [ シュン ]
ジャンル [ クトゥルフ神話の世界を冒険してみよう ]
作者 [ sayuki さま ]
容量・圧縮形式 [ 84.3MB・ZIP ]
制作ツール [ RPGツクールMV ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 ダウンロード先

・・・で、部屋を越えた先には何がありますか?

 クトゥルフ神話をモチーフにしていますが知らなくても問題無いでしょう。
それにしても本当に不可解な部屋だらけです。しかしストーリーはもっと不可解です。謎が更に深まる展開、と言えば良いでしょうか。
「その先は何があるの!?」とか「そのアイテムは何に使うつもりだったの!?」とか、普通に思いますからね・・・。

 時代は1929年。
 物語の始まりはアメリカ マサチューセッツ州 アーカム ミスカトニック大学。
 小さい少女たちが冒険する、クトゥルフ神話を題材とした短編ゲームです。

 アーミテッジ博士に会うため
 ミスカトニック大学の図書館を訪れたサミーラとリヤ、2人の少女たち。

 けれど図書館の中は、なぜか神話生物がらみの不思議な部屋ばかり。
 はたして2人は無事に部屋を越えて、アーミテッジ博士の元にたどり着けるのでしょうか。
(紹介ページより抜粋)

部屋を越ゆるもの 部屋を越ゆるもの

 色んな部屋を進み、時には簡単な謎解きも行いながら不思議な世界を探索していきます。
選択肢や行動によっては「元気度」が減っていきますが、後述するエンド分岐には関係ありません。
たとえどんなに危険な目に遭ってもゲームオーバーになることは無いのでその点は安心です。
エンドは4つですが、まずある存在の協力を得ていないとバッドエンドと思しき結末になります。
そのエンドを回避できれば最後にアイテムを置くことが出来るようになり、何を置いたかによってエンドが分岐します。
いずれにしても謎だらけで詳しい真相は明かされないままであり、更に謎が増えて終わり、といった展開ばかりです。
ある意味クトゥルフ神話らしいとは言えます。まあ、クトゥルフ神話のことを良く知らなくても普通に楽しめると思います。


 管理人コメント

本作のED分岐場所は、主に2つ。それらを完全にクリアしないと、良いENDにはたどり着けません。詳しくは、作者様HPにそれとないヒントがあるため、そちらをご参考ください。
ただし、どのENDも「完全な問題解決」とは程遠い結末です。それもまた「クトゥルフ神話」らしい結末と言えるのかもしれませんが、道中もENDもかなりコメディ風味が強く、ホラーというには首をかしげる展開です。
話の筋は、通しプレイで20分程度、ENDをコンプするにしても1時間は掛からないでしょう。

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【 人格診断MV 】

人格診断MV
レビュワー [ シュン ]
ジャンル [ MVで人格診断+α ]
作者 [ ユミネコゲームズ さま ]
容量・圧縮形式 [ 25.9MB・ブラウザゲーム ]
制作ツール [ RPGツクールMV ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 ダウンロード先

ただの人格診断?いえいえ、まだ続きがありますよ!

 作者様曰く「ツクールMVでこんな作品も制作できる」とのことです。そしてこれはまさかの人格診断ゲームです。
とりあえず一回プレイしてみてください。あらすじは省いておきますが、人格診断以外にもちゃんとした目的がありますよ!

 ではプレイヤーは何をすべきかというと、最初に名前入力と性別決定を行うことになります。
次に人格診断があります。結果発表の後はここで終わり・・・と思ってしまうことでしょう。
しかし、この作品には秘密が隠されています。詳しいことは・・・ネタバレになってしまいますので伏せておきますね。
こんな診断要素のある作品でも1つのゲームになるというのが分かるでしょう。ゲーム性はともかく、これは良いアイデアだと思いますね。
そういえばここの作者様、とあるパズルゲームの制作者でもあったのですね!自分はプレイしてませんが・・・。


 管理人コメント

本作の「人格診断」は、プレイヤー自身の性格を当てはめて人格診断することも可能ですが、れっきとした「正解」のあるものです。
では、その「正解」はどこから見つけるのでしょうか。それは、一通り人格診断を行った後で分かります。人格診断を行うたびにヒントが出てくるため、いつかは正解にたどり着けるでしょう。

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